2010年02月04日(木)放送

肺がん② 

  天神会新古賀病院 林明宏(あきひろ)副院長
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肺がん②
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前回から肺がんの治療法についてお届けします。きょうは手術による治療法を中心に久留米市の新古賀病院の林明宏(あきひろ)副院長にお聞きしています。


福山尚哉院長:最近ではCT検診の導入などの導入によって、早期肺癌が発見されるようになりました。また,気管支鏡や胸腔鏡を用いて積極的に検査を行うことで、診断が早くなりました。手術による治癒率や5年生存率も向上しています。 肺癌の外科治療は通常、Ⅰ期およびⅡ期の患者さんが対照となり、癌病巣を含めて肺を大きく切除し,さらにリンパ節も摘出することが基本となっています。これはこの20年間でも大きくは変わっていません。 変わった事は肺を切除するためのアプローチ方法です。 従来は,患者さんを横に寝かせた状態で,背中から胸にかけて約30cmと、大きな皮膚切開を加え,さらに背中の筋肉,肋間筋を切開,肋骨も切断し,大きく胸を開いて手術を行っていました。この方法では術後の創の痛みが強く、患者さんの回復を遅らせる原因の一つでした。 しかし最近では,肋間筋に開けた小さな穴から,カメラ付きの内視鏡を胸の中に入れて中の様子をテレビモニターで見ながら手術を行う,胸腔鏡下手術の導入で,小さな創でも肺の摘出手術が可能となりました。これにより、術後の痛みが軽くなり、入院期間も短縮して、患者さんの負担が軽くなっています。 また,胸腔鏡下手術では、筋肉を殆ど切らないため、術後に腕を動かしにくいというようなこともなく,早期に社会復帰が可能です。 現在,新古賀病院では通常、腋の下を約7センチ切開し、このような胸腔鏡補助で肺がんの手術を行っており、術後は約1週間で退院となります。 次に、放射線治療について少しご説明いたします。 現在でも最も確実で迅速な肺癌の局所治療は外科的切除ですが,放射線治療において,定位放射線治療や重粒子線治療などの進歩により,小さな肺癌は放射線治療によって、完全に治せるようになってきています。また肺がんが脳に転移した場合も手術で転移腫瘍を摘出する代わりにガンマーナイフやサイバーナイフという特殊な放射線治療が有効です。それにより患者さんのQOLが改善しました。 以上述べましたように,今後の肺癌治療は,より個々の患者さんに適したオーダーメイド治療を行っていくようになるものと思われます。最後に今後は肺がん死亡を減少させるためにはCT健診などにより、早期発見が重要ですが、肺癌の最大の原因はタバコですから、若年層からの禁煙をさらに推進させることが重要だと考えます。




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