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じじぃ放談3 「だからテレビはおもしろい」

新聞の力は一面や社説ではなく、実は解説や評論、コラムに出る。
対するテレビの真骨頂は何と言っても映像の力と視聴者に語りかけるアナウンス力だろうか。

「新聞とテレビどちらがおもしろいですか」との質問を受けたことがある。
いずれも生命線は取材力なので、どちらが上、下ということはない。同じ麺であるうどんとそばを食べ比べるようなもので、あえて言えば、うどんもうまいし、そばもうまい。
それぞれの味わいがある。

NHKが中継する国会論戦で言うと新聞はテレビに及ばない。
「桜を見る会」で追及された安倍首相が参加者を「募ったが、募集ではない」の珍答弁が話題になっている。この一部始終は、新聞紙面ではなかなか伝わらないが、テレビは首相のろうばいぶりや答弁を聞いた宮本徹議員(共産党)のあきれ果てた表情も詳細に映し出す。

首相 「私はですね、幅広く募っているという認識でございました。募集しているという認識ではなかったわけであります」

宮本氏 「私もこれまで48年間、日本語を使ってきましたけれども、募るというのは募集するというのと同じです。募集の募は募るということなんですよ。さっきから(首相が)募ってる、募ってるというのは、募集しているということなんですよ。ねぇ、募集の募は募るなんです。違いますか」

首相 (中略)「あのう、そのいわば、それにふさわしい方ということで募っているという認識だったわけでございまして、例えばですねぇ、あのー、えー、新聞等の広告を出してどうぞ、ということではないんではないかと思うのであります。そのうえでですねぇ、えー、あのー、おー、申し上げますが、最終的には内閣官房および内閣府において取りまとめている、ということで認識しております」

議場内に失笑が漏れ、首相の苦笑いが映し出される。
新聞で表現するなら、これくらいの無駄な紙幅が要る。映像の強みはここにある。ただ、この珍問答には新聞記者諸兄もあきれたのか、あまり書いてない。

ちなみに、歴代の首相の中でここまで日本語に無頓着な首相はいない。
「首相の力」は実はこういうところに出る。

(了)

サガテレビ解説主幹 宮原拓也


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