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紛争や迫害を逃れて日本を目指す人たちに国はどう対応すべき? ≪はがくれ時評≫【佐賀県】

2022/05/23 (月) 18:30

ロシアの武力侵攻から逃れてきたウクライナ人が、佐賀市内で生活を始めて1カ月あまりが過ぎました。
佐賀では4人が暮らしていますが、日本全体では1千人を超えるウクライナ人が一時保護を受けています。
紛争や迫害を逃れて、日本を目指す人たちについて、先進国である日本はどう対応すべきなのでしょうか。
宮原解説主幹と考えます。

【サガテレビ解説主幹 宮原拓也】
佐賀に来た4人は、いずれも佐賀にゆかりのない人たちですが、将来的には就労や学校での教育のため、目下日本語の特訓中です。
受け入れに関して言えば、佐賀では官民で連携した体制をいち早く取っていて、他県と比べても素早い対応のようです。
全体の調整役をしている県の国際課長の井崎和也さんに話を聞きました。

ロシアのウクライナ侵攻、長引いているが、県内の避難民の状況、問い合わせなどどうなっているか。

【佐賀県国際課 井崎和也課長】
本日現在で2組の方、合わせて4名が佐賀で生活をしている今、相談の状況としては、佐賀県の場合は、個別に相談を受けるパターンと、ウクライナ友好協会を通じて、ウクライナ人のネットワークに募集をして受け入れる場合の2種類あって、両方合わせて10件程度の相談を受け付けている。

【サガテレビ解説主幹 宮原拓也】
具体的には民間のNGOなどの団体がサポートしている?

【佐賀県国際課 井崎和也課長】
2月24日のロシア侵攻後の3月上旬の早いうちに、人道的見地からウクライナ避難民の支援をしようと準備を進めてきた私たち行政だけでなく、県内で活動しているNGO、CSO(市民社会組織)も支援に立ち上がっていたところ私たちの方から、CSOに声かけして、一緒にやりませんか、というかたちで、3月9日に「佐賀受け入れネットワーク」を立ち上げて、今に至っている。

【サガテレビ解説主幹 宮原拓也】
行政としては例えばビザの手続きとかになる?

【佐賀県国際課 井崎和也課長】
相談があった方に対してオンラインで面談をして、どういう状況なのか。
佐賀に来る意思などを確認したうえで、課題になるのがビザの発給ウクライナを避難しようとする中で、現地の日本大使館にどうやって手続きをすればいいんだろう、という悩みもあるそういう心配のなかで、われわれがビザの発給手続きの手伝いを、現地の大使館と共同で行うことで、発給の手続きをしやすくしている。

【アナウンサー】
佐賀県としては、最終的にはどれくらいの受け入れ態勢をとるのでしょうか。

【サガテレビ解説主幹 宮原拓也】
いまのところ30組を予定しています。一方、避難生活が長期間になると、就労や教育が課題となります。

避難民の人たちはまだ働いてはいないが。

【佐賀県国際課 井崎和也課長】
3月に県内の企業にアンケートをして、ウクライナ避難民を受け入れ可能か聞いた。
その時点で40社があり、その中からマッチングをして働いてもらうことになると思う。

【サガテレビ解説主幹 宮原拓也】
展望が見えない。
1年になるのか、あるいは戦争終わったら帰られるのか。

【佐賀県国際課 井崎和也課長】
それぞれ面談をしたときに「戦況がよくなれば帰ります」という人もいるが、しばらくは日本で生活をしたいと言う人もいるし、「永住したい」と言う人もいる。

【サガテレビ解説主幹 宮原拓也】
今回は避難民だが、難民問題については日本は非常に受け入れ数が少ない。世界には8千万人の難民がいる。
佐賀県としてイニシアチブは取れないだろうが、今後の教訓、方針はどうか。

【佐賀県国際課 井崎和也課長】
日本の在留資格制度というのが一番大きい。
今回、ウクライナの避難民を受け入れることができたのは、国が90日間の短期(滞在)ビザをウクライナ避難民に特例で認めた、というのが大きい。
これまではそういうことが出来ず、まず入国すら出来なかった、難民認定しないと。
今回、政府がウクライナ避難民の入国に際して、特別のビザ発給の対応をしたというのは、今後につながるのではないかと思う。

【アナウンサー】日本は難民認定には厳しい審査があるそうですが、ウクライナについては対応が違うんでしょうか。

【サガテレビ解説主幹 宮原拓也】
難民と避難民との違いがまずあります。
いわゆる難民というのは、難民条約にもとづくもので、永住を原則としていて、審査が極めて厳しい。
ウクライナについては、難民ではなく、あくまで避難民として一時的に保護するというもので、観光客などに使われる「短期滞在ビザ」を特例として適用して、情勢が落ち着けば帰ってもらうというものです。
日本は「難民鎖国」と言われて久しいのですが、他の先進国に比べると、難民受け入れ数が極めて少ない。
2020年で言えば、日本はわずか47人です。
ウクライナに関しては、かなり特別扱いと言えます。
例のタリバン政権が誕生して、特に女性への人権問題などで経済制裁を受けているアフガニスタンや、同じく軍事政権下で少数民族への迫害が続くミャンマーなどと比べると、対応の違いが歴然です。
世界が認めるロシアの蛮行に対して、ウクライナを支援するのは当然で、今回の政府の対応についてはある意味、評価できます。
世界情勢は難民条約ができた1950年当時に比べると、多様化、複雑化しています。
ウクライナを特別扱いした、ではなく、これを日本の難民政策転換の突破口としてほしいと願う人は少なくありません。

今日は解説主幹の宮原さんとともに、お伝えしました。
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