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≪前編≫武雄市など県南部取り巻く小児医療のいま 背景に「働き方改革」【佐賀県】
2025/06/19 (木) 18:12

小児科医院が相次いで閉院していた武雄市に待望の新しいクリニックが5月オープンしました。院長はルーマニア出身の男性。その姿に密着すると地域を取り巻く小児医療の課題も見えてきました。
武雄温泉駅からほど近い住宅街に5月26日にオープンしたわかば子どもクリニック。
「はーい頭も触るよ、大泉門はほぼ閉じてる」
院長をつとめるのは3カ国語を使いこなすトカン・ヴラッドさん48歳。
東ヨーロッパのルーマニア出身です。
【わかば子どもクリニック トカン・ヴラッドさん】
「国外に出るのはもう夢でしかなかったですね、友達とはもし出れたらどこに行こうかっていう話をしてました」
共産主義国家だったルーマニア。
13歳のころに民主化し海外への道が開けると、トカンさんは夢の留学先として日本を選択。京都大学で日本文化を学んでいましたが…患者と密に関わりながら研究を進めることに惹かれ医師の道へ。
武雄出身の女性と結婚したこともあり九州大学で医療を学びました。
【わかば子どもクリニック トカン・ヴラッドさん】
「小児科は成長してあるいは発達していくことを見ることができて、それが私にとっては1番面白い」
【トカンさん】
「鼻ぐりぐりどうかな」
【子ども】
「しない、しない」
【トカンさん】
「しないね、もしもしはいいかな」
【子ども】
「うん、もしもしだけがいい」
【トカンさん】
「まずねお話しましょう」
開院から約1週間後のこの日、トカンさんのもとには20組以上の親子が訪れていました。
「ちゅーるを噛みよったけん、手も一緒に」
「あー噛まれた」
野良猫にエサをあげて指を噛まれた10歳の男の子。大きな傷はなかったものの、不安そうな表情の男の子に優しく声をかけます。
「今ね問題ないよ、今から心配することはない」
けがや病気のほか健診や予防接種で来院する人も。
【トカンさん】
「掴まり立ちはしますか?」
【母】
「しますね」
【母親】
「詳しく丁寧に説明してくださったりとか、あと色々話しやすい雰囲気っていうかですね、すごく良かったなと思います」
【わかば子どもクリニック トカン・ヴラッドさん】
「親御さんの話を聞いて、一緒に考えましょうという姿勢を常に見せるって言うのが心掛けていること」
トカンさんが新たな挑戦の地に武雄を選んだのは、“妻のふるさと”という理由だけではありません。
【わかば子どもクリニック トカン・ヴラッドさん】
「武雄市の方で小児科が少ないというお話をいただいたのでできれば貢献したい」
かつて武雄市内には小児科を掲げる診療所が4か所あったものの、そのうち半分が去年3月閉院。小児科が不足している状況です。
【母親】
「感染症が流行りだしたらもうみんなやっぱり小児科にかかるので、すごく待ち時間で時間かかって半日ぐらい終わってしまいます」
【父親】
「昔自分の好きなところを選べたんですけど今はもう選べない状態」
この日、トカンさんは夕方に診療を終えると手早く弁当を食べ、ある場所へ。
地域では、小児医療をめぐる新たな問題も発生していました。
≪後編へ続く≫
武雄温泉駅からほど近い住宅街に5月26日にオープンしたわかば子どもクリニック。
「はーい頭も触るよ、大泉門はほぼ閉じてる」
院長をつとめるのは3カ国語を使いこなすトカン・ヴラッドさん48歳。
東ヨーロッパのルーマニア出身です。
【わかば子どもクリニック トカン・ヴラッドさん】
「国外に出るのはもう夢でしかなかったですね、友達とはもし出れたらどこに行こうかっていう話をしてました」
共産主義国家だったルーマニア。
13歳のころに民主化し海外への道が開けると、トカンさんは夢の留学先として日本を選択。京都大学で日本文化を学んでいましたが…患者と密に関わりながら研究を進めることに惹かれ医師の道へ。
武雄出身の女性と結婚したこともあり九州大学で医療を学びました。
【わかば子どもクリニック トカン・ヴラッドさん】
「小児科は成長してあるいは発達していくことを見ることができて、それが私にとっては1番面白い」
【トカンさん】
「鼻ぐりぐりどうかな」
【子ども】
「しない、しない」
【トカンさん】
「しないね、もしもしはいいかな」
【子ども】
「うん、もしもしだけがいい」
【トカンさん】
「まずねお話しましょう」
開院から約1週間後のこの日、トカンさんのもとには20組以上の親子が訪れていました。
「ちゅーるを噛みよったけん、手も一緒に」
「あー噛まれた」
野良猫にエサをあげて指を噛まれた10歳の男の子。大きな傷はなかったものの、不安そうな表情の男の子に優しく声をかけます。
「今ね問題ないよ、今から心配することはない」
けがや病気のほか健診や予防接種で来院する人も。
【トカンさん】
「掴まり立ちはしますか?」
【母】
「しますね」
【母親】
「詳しく丁寧に説明してくださったりとか、あと色々話しやすい雰囲気っていうかですね、すごく良かったなと思います」
【わかば子どもクリニック トカン・ヴラッドさん】
「親御さんの話を聞いて、一緒に考えましょうという姿勢を常に見せるって言うのが心掛けていること」
トカンさんが新たな挑戦の地に武雄を選んだのは、“妻のふるさと”という理由だけではありません。
【わかば子どもクリニック トカン・ヴラッドさん】
「武雄市の方で小児科が少ないというお話をいただいたのでできれば貢献したい」
かつて武雄市内には小児科を掲げる診療所が4か所あったものの、そのうち半分が去年3月閉院。小児科が不足している状況です。
【母親】
「感染症が流行りだしたらもうみんなやっぱり小児科にかかるので、すごく待ち時間で時間かかって半日ぐらい終わってしまいます」
【父親】
「昔自分の好きなところを選べたんですけど今はもう選べない状態」
この日、トカンさんは夕方に診療を終えると手早く弁当を食べ、ある場所へ。
地域では、小児医療をめぐる新たな問題も発生していました。
≪後編へ続く≫
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