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2019.09.09

命を守ることにつながる災害時の「口腔ケア」

災害時の口腔ケアについて、佐賀県 健康福祉部 健康増進課 歯科医師の西村 賢二さんに教えていただきます。

災害時の口腔ケアはとても大切

避難所生活では、下記の事が原因で口腔内の問題が生じやすくなります。

  • 生活のリズムが不規則
  • 偏った食事
  • 水不足
  • ストレス

お口が乾燥したり細菌が多くなると、むし歯の増加や歯周病の悪化、誤嚥性肺炎などの呼吸器感染症が増えてしまう可能性があります。


1995年の阪神・淡路大震災で、関連死(地震が直接の原因ではない死)のうち最も多かったのは肺炎。これらの予防のためにも、歯みがきなど口腔内をきれいにするケアが必要です。
特に高齢者の方は、体力低下も重なり、呼吸器感染症が引き起こしやすいそうです。


口腔ケアが『命を守る』ことにつながります。災害時だからこそ『口腔ケア』が必要です。
また、口の中のばい菌が増えることにより、子どものむし歯の原因となるので、むし歯ケアに注意が必要なのだそうです。

必要な口腔ケア

  • 寝る前に歯磨きを!
    ケアの基本は歯みがき。夕食後に1回、就寝前に1回がオススメなのだそうです。
  • 歯みがきが出来ない時はブクブクうがい
    災害時、歯みがきができない場合はうがいだけでもするようにしましょう。
  • 入れ歯のお手入れ
    避難所などでも、入れ歯を外すことを怠ることをせず、必ず外して洗ってください。
  • よく噛んで食べる
    よく噛むことで、唾液がでてきます。唾液がでることによって、ばい菌を洗い流したり、抑制する効果があるそうです。
  • 甘いものの食べすぎ注意
    甘いものは食べすぎず適度な量を食べるようにしましょう。

災害時によくあるお口の悩み

  • 口が乾いて困る
    原因…水分不足やストレスなどによる唾液の減少
    対策…こまめに水分補給をする
  • 口臭が気になる
    原因…不衛生・乾燥
    対策…歯みがき・うがい
  • 歯肉部分が痛む
    原因…歯周病など
    対策…歯茎をマッサージするように歯をみがく
  • 口内炎
    原因…栄養の偏り・睡眠不足・ストレスなどによる身体の抵抗力の低下
    対策…水分をとり、口の中を潤す

唾液を増やしましょう

  • 唾液を分泌する顎下腺をマッサージする
  • 食べ物をよく噛む(ガムを噛むことも有効)
  • マスクをつけて蒸発を予防する

佐賀県 健康福祉部 健康増進課
住所:佐賀市城内1丁目1-59
電話:0952-25-7075

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