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災害の記憶

災害の記憶 2021/03/09 (火)

3.11を忘れない③ 震災から3か月の宮城

東日本大震災から10年。

FNN取材団としてサガテレビも被災地を取材してきました。

記者とカメラマンが目にした被災地の動画をサガテレビのホームページに一挙に掲載します。

未曾有の災害を忘れないために・・・

取材をめぐる当時の状況

震災から3か月の被災地を取材した際の報告です。暑い季節に入り、衛生面での不安など新たな課題も出てきていました。取材スタッフには、引き続き線量計の携帯、放射線量の定期的な確認、記録、報告を義務付け、本社側でも常に安全確認を行っていました。

一方、被災地が復興に向けて苦しい生活を強いられている中、国会では野党が内閣不信任案を提出するなど、国政の混乱を批判する声も上がっていました。

放送:2011年6月13日

サムネイル

東日本大震災から3か月が経ちました。被災地の復興は進んでいるのか、サガテレビの峰松記者がFNN取材団として宮城県を取材しました。

【記者リポートVTR】

(2011年5月30日・宮城県)

取材当日、台風2号から変わった低気圧の影響で宮城県の被災地も大荒れとなりました。雨風が強くなり、仮設のトイレが倒れる被害を目にしました。

(漁業者)

「一生懸命に復旧をやっても、しけが来るたびにこうなってはいつになったら漁業が再開できるのか」

いったんは撤去したはずの漁港の流木。しけの翌日には、また大量に流れ着き、漁業の再開に向けた復旧作業は振り出しです。

一方、住宅街近くにある田んぼ脇の水路には洗濯に来た人がいました。

(被災地の住民)

「飲み水がもったいないから沢の水で洗っている」

水道の復旧が遅れている南三陸町では、飲み水はほとんどが給水車に頼る生活です。使える水が限られているため、川で洗濯をし、食器などを洗う人もいます。

こうした中、国会では野党が内閣不信任案を提出。民主党からも一時大量造反の動きが出るなど混乱しました。

被災地からは「復興を置き去りにした権力争いはうんざり」と冷ややかな反応です。

(被災者)

「私たちの方が不信任を出したいくらい」

(南三陸町 佐藤仁 町長)

「政権のスピード感のなさ、リーダーシップが欠如している。しかし5月2日の第1次補正は決して十分な内容ではない。2次補正、3次補正で被災地にどう支援すべきかが今、国に求められている。被災者にとっては大変腹立たしい思い」

未曾有の大災害から3か月、被災地ではいまだ出口の見えない復旧作業が続いています。

 

【記者スタジオ報告】

(キャスター)

スタジオには峰松記者です。水道の復旧が進んでいないそうですが、これから暑くなってくると衛生面も心配ですね。

(記者)

今回、私は宮城県北部の沿岸部、南三陸町で1週間取材しました。私が3月に福島県で取材した時に比べると、道路や物資などの面では良くなっていますが、水道の復旧に時間がかかっていて、蛇口をひねると水が出る地区もありますが、まだ飲めないという状況です。これから何かと水が必要な時期ですので避難所からは「早期の水道の復旧」を町に求める要望も出されていました。

(キャスター)

政府の復興構想会議は6月中に第1次の提言をまとめる方針ですが、被災地では復興に向けた具体的な動きはあるのでしょうか。

(記者)

南三陸町でも町をどう復興させるのか、「復興計画」を作ることになりますが、作業に入る前に町の職員を対象にした「研修会」(5月31日)が開かれました。

この中では、新潟中越地震の復興に携わった人などが経験を語りました。実はこうした過去の災害の経験が被災地にとって大変重要で、南三陸町の復興計画策定を支援するため、雲仙普賢岳の火砕流を経験した長崎県の南島原市や阪神大震災を経験した西宮市の職員などが町の職員として派遣されています。

(キャスター)

南三陸町は漁業の町だそうですが、産業の復興にはまだ時間がかかりそうですね。

(記者)

南三陸町は特に養殖業が盛んで、ワカメやホタテなどの産地です。町は9月の秋サケ漁の解禁までにはなんとか魚市場を再開させたい考えです。やはり主力産業が復興しないと町の活力につながりませんので、漁業の再開を待ち望む声は多く聞かれました。

一方、6月1日、がれきの町と化した南三陸町に初めて街灯がともりました。わずか10基の街灯ですが、復興への希望の光となりそうです。

(キャスター)

こうした中の「不信任案」の採決をめぐる騒動は、復興に水を差された格好ですね。

(記者)

政治に対する不信の声はこういうときだからこそ、政治に期待したい、という被災者の思いの裏返しでもあります。被災者の皆さんは私たちに「本当は、南三陸はいいところなんだよ」とおっしゃっていました。早く自慢の南三陸町に戻るように政治もそれに応えられる体制を築いて欲しいと思います。

(終)

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