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たった5分で16kgの土のうに!? 最新水害対策グッズ&水害の恐ろしさ体験
梅雨明けとともに迎えた夏本番。これから大雨による被害が心配される季節を前に、佐賀市内では水害対策への関心が高まっています。防災グッズの準備から実際の避難まで、「いざという時」に備えるポイントを詳しく探ってみました。
おすすめ水害グッズ
水だけで16kgの土のうに変身する驚きのアイテム
「これ、水害対策グッズなんですが、何かわかりますか?」
リポーターが手に持つのは、一見普通の袋。しかし、この袋には驚きの機能が隠されていました。ホームセンター「グッデイ」佐賀本庄店で取材すると、店員さんが説明してくれたのは「簡易土のう」という画期的な商品です。
- 商品名 : 緊急簡易土のう(10袋入り)
- 値段 : 4,378円
「こちらが紙おむつと同じ吸水ポリマーでできております」
袋の中に入っているのは吸水ポリマー。水につけて揉むだけで、たった5分で重さ16kgの本格的な土のうが完成します。実際に体験したリポーターも「重い!」と驚きの声を上げていました。
見逃しがちな「水害後」の備え
水害対策というと、避難や浸水防止に目が向きがちですが、実は「災害が去った後」の準備も重要だということが分かりました。
「ここで気づかされたポイントは水害後の準備。水害が去った後に必要になるもの、事前に揃えておくことが大事なんですね」
店員さんが紹介したのは、長靴、ロープ、軍手、高圧洗浄機など。これらは災害で出たゴミをまとめたり、泥を洗い流したりする際に必要になります。「災害が起きた後だと慌ててお店に来てもないかもしれない」という指摘も納得です。
意外に重要な簡易トイレとブルーシート
水害時に見落とされがちなのがトイレの問題です。取材では折りたたみ式のダンボール製簡易トイレが紹介されました。
「普段のトイレと同じように座って使えるっていうのは重要です。やり方が変わったりすると出ない。特にお子さんとかね、そういうことも考えられるので」
また、プライベートな空間を確保するためのブルーシートも重要なアイテムとして挙げられました。「一般家庭にブルーシートがありますか?精々レジャーシートじゃないですか」という指摘通り、普段は意識しないものの、いざという時には必要不可欠です。
佐賀市内にある貴重な防災体験施設
水害の恐ろしさを実際に体験できる施設が佐賀市内にあることも紹介されました。県内5市町を管轄する「佐賀広域消防局」の1階にある「防災学習広場」です。
実際に体験して分かる水害の恐ろしさ
施設内にはボールプールを使った「泥水歩行体験」があります。リポーターが実際に体験すると、その困難さが浮き彫りになりました。
「見えない怖さがあるから、この下どれぐらい深いのかがわからない。深くなるにつれて前に進まなくなる」
職員の説明によると、小学生のお子さんの場合は20cmで歩けなくなり、大人の女性は50cm、大人の男性でも70cmになると歩行困難になるそうです。
避難時の注意点と事前準備の大切さ
体験を通じて明らかになったのは、避難時の靴選びの重要性です。
「長靴などを履きますと、中に水が入っちゃって、これまた歩きにくくなって。長靴とか革靴、そういうのは避けていただいて、布製のスニーカーみたいなもの、靴も選ぶ必要があると思います」
避難ルートは最低3つ以上確保を
職員が特に強調したのは、避難ルートの事前確認です。
「そのルートは最低でも3つ以上覚えといてください。避難所はすぐ近くだからいいやと思ったらこれは大間違いです。進めない」
「早め早めの避難っていうのがもう一番」という言葉が印象的でした。
体験者が語る実際の被害状況
スタジオでは、実際に水害を体験したコメンテーターが貴重な体験談を語りました。
「うちの周りも大雨になると大体40〜45cmとかひどい時、浸るんですよ。でもなんかやっぱりいつも忘れてしまうんですけど、そのくらいなんかこう浸水する時ってほんのものの10分、15分ぐらいでふわっと雨が降って、気がついたらもう30cm浸水してたっていう風な状況なので、もう振り出してからでは多分遅いと思うので」
また、浸水時のトイレ問題についても言及。「浸水するとトイレの排水管にも空気が入んなくて、流れが悪くなるんですよね。で、そこで流しちゃったらもう全部ボコボコ逆流するんで、基本は使わない方がいい」
防災体験施設の利用案内
佐賀広域消防局の防災学習広場では、実際に防災体験ができます。
佐賀広域消防局 防災体験
- 定員:1日4組(1組10人まで)
- 休館:土・祝日
- 料金:無料(各種体験は要予約)
- 問い合わせ:佐賀消防署 予防指導課 TEL:0952-33-6773
備えあれば憂いなし
今回の取材で浮き彫りになったのは、水害対策には「前」と「後」の両方の準備が必要だということです。
押さえておきたい3つのポイント
- 水害の「前」と「後」に必要なものを分けて準備
- 早めの避難を心がけ、洪水では歩行困難になることを認識
- 自宅周辺のルートを事前にチェックし、複数のルートを確保
佐賀県では令和元年豪雨、令和3年豪雨など、いずれも8月に大きな被害が発生しています。テレビをゆっくり見られる今だからこそ、「物と気持ち」の準備を整えておきたいものです。