グルメ
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畑から30秒、旬をそのまま皿へ。基山町の和カフェ「空とたね」
採れたての野菜が、そのままランチになる——。
そんな“農家だからこそできる食体験”が楽しめるカフェが、佐賀県基山町にあります。
今回訪れたのは、和カフェ「空とたね」。年間約50種類もの野菜を育てる農家・増永さんが営むお店です。
ここで出会えるのは、「今、この季節だからこそ味わえる」特別なおいしさ。畑と食卓がすぐそばでつながる、贅沢な時間が広がっていました。
4月下旬〜5月中下旬だけのそら豆
和カフェ「空とたね」を営む増永さんは、年間およそ50種類の野菜を育てる農家でもあります。そら豆をはじめ、ブロッコリーやサニーレタスなど、季節ごとにさまざまな野菜を栽培しています。
中でも、そら豆の収穫時期は4月下旬から5月中下旬ごろまでとわずかな期間だけ。まさに“今しか味わえない”旬の味覚です。
そら豆のさやは驚くほど肉厚で、表面はつやつや。見るからにみずみずしく、力強い生命感にあふれていました。
「くびれが一個ずつ付いているものが、豆の実がしっかり詰まっているサインです。ちょうど熟れてくると、こんなふうに表面が光ってくるんですよ」
そう話す増永さん。そら豆は下から順番に熟していくため、収穫も下のさやから行うのがポイントなのだとか。
採れたてをそのままカフェへ
収穫したそら豆は、そのまま和カフェ「空とたね」へ。
畑からお店までは歩いてわずか30秒ほどで、採れたての野菜がすぐに厨房へ運ばれていきます。
畑と厨房がほとんど一体になったようなこの距離感こそ、「空とたね」ならではの魅力。収穫したばかりの野菜を、鮮度そのままに味わえる贅沢な一皿が生まれています。
季節のランチ
そら豆の素焼き
さやごと豪快に焼き上げる「ソラマメの素焼き」。
焼きたてのさやを開いた瞬間、そら豆ならではの香ばしい香りがふわっと広がります。
味付けは一切なし。それでも、口に入れると驚くほど甘く、ほくほく。やわらかな食感と、濃厚なうまみが口いっぱいに広がります。
「採ってすぐの味を、そのまま知ってもらいたいんです」
そう話す増永さん。実は、そら豆は“焼く”ことで香りがより引き立つのだとか。ゆでた時とはまた違う、香ばしさと甘みの強さを楽しめるのが素焼きならではの魅力です。
シンプルだからこそ分かる、そら豆本来のおいしさ。採れたてだからこそ味わえる、贅沢な一品でした。
本場・宮崎のチキン南蛮
続いては、宮崎県出身の増永さんが手がける「チキン南蛮」。今が旬の玉ねぎをたっぷり使った、“この時期だからこそ”味わえる一皿です。
「玉ねぎがおいしい時期になると、“チキン南蛮を作ろうかな”って思うんです」
そう話す増永さん。「空とたね」では、その時いちばんおいしい野菜に合わせて、メニューを考えているのだとか。季節の移ろいが、そのまま料理に反映されています。
ひと口食べると、まず驚くのはお肉のやわらかさ。衣が浮かずにしっとりとなじみ、鶏肉と一体になったような食感です。噛んだ瞬間、ジューシーなうまみとともに、旬の玉ねぎならではの甘みと香りがふわっと広がります。
本場・宮崎で親しまれてきた味わいに、採れたて野菜の魅力が重なった、「空とたね」ならではのチキン南蛮です。
カフェセット
そら豆100%のおはぎ
デザートとして登場したのは、「おはぎ」。ひと目では何を使っているのか分からず、食べてみても普段のあんことはどこか違う——そんな不思議な味わいです。
その正体は、なんと“そら豆100%”で作った特製あんこ。そら豆を砂糖と一緒にじっくり煮詰めることで、やさしく奥行きのある甘さに仕上げています。
「育ちすぎた豆なども最後に全部収穫するんです。自分で育てているからこそ、“もったいないな”って思って。何かに生かせないかなと考えて作りました」
そう話す増永さん。
通常なら規格外として扱われるような豆も、手間をかけて新たな一品へと生まれ変わらせる。その背景には、農家だからこその工夫と、食材を無駄にしないという思いが込められていました。
“育てる”ところから“食べる”ところまでを大切にしている、「空とたね」らしさが詰まったデザートです。
まとめ
畑と厨房がほとんど一体となった「空とたね」。採れたての野菜をすぐに料理へと仕上げ、生育しすぎた豆さえもおはぎの材料として生かす——。そこには、農家だからこそ持てる“食材を余すことなく大切にする視点”が息づいています。
旬の野菜を、いちばんおいしいタイミングで味わう。そんな当たり前のようで贅沢な体験が、この場所にはありました。
そら豆の旬は、4月下旬から5月中下旬ごろまでのわずかな期間だけ。今しか出会えない季節の味を求めて、「空とたね」に足を運んでみてはいかがでしょうか。
店舗情報
- 店舗名:和カフェ 空とたね
- 住所:佐賀県三養基郡基山町園部2254−1

