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食品ロスと貧困問題に架け橋をかける!佐賀市「フードバンクさが」の活動と課題
佐賀市中央橋近くで活動する「フードバンクさが」
企業や個人から無償で提供された食品を、子ども食堂や支援を必要とする団体に届ける重要な役割を担う中間支援団体です。
近年、認知度が高まり食品の提供量は増加していますが、保管場所の確保や人手不足といった新たな課題も浮き彫りになっています。
フードバンクさがの活動内容と現状、そして私たちにできる支援についてご紹介します。
フードバンクさがとは?
フードバンクさがは、企業と個人をつなぐ架け橋として、食品ロス削減と地域福祉の向上に貢献する団体です。
企業や個人から提供されたまだ食べられる食品を、必要とする団体や施設へ無償で提供する活動を行っています。
活動開始から6年目を迎え、食品の提供量は2020年と比較して3〜4倍に増加(2024年12月現在)しており、その活動はますます重要性を増しています。
増える食品と新たな課題「保管場所の確保と供給量のギャップ」
食品の提供量が増加する一方で、保管場所の確保が大きな課題となっています。取材時、事務所内は提供された食品で溢れかえっており、担当者からは「移転しないとこの状況の維持が大変です」という切実な声が聞かれました。
また、提供量は増加しているものの、必要としている人々に十分な量を届けられているとは言えない現状もあります。
担当者は、「アメリカでは700万トンの食品がフードバンクに提供されているのに対し、日本はまだ1万トンしかありません」と、アメリカと比較して日本のフードバンクへの食品提供量がまだまだ少ないことを指摘し、更なる食品提供の必要性を訴えています。
スタッフの状況と課題「ボランティアの力が必要」
現在、フードバンクさがの運営は常駐スタッフ4名と、交代制のボランティアスタッフ約12名によって支えられています。
しかし、食品の仕分けや消費期限のチェックなど、丁寧な作業が求められる業務量に対して、スタッフの数は十分とは言えず、人手不足が課題となっています。
担当者は「ボランティアがどんどん増えていただけると助かります」と話しています。
フードバンクさがの今後の展望「一人親家庭への支援」
フードバンクさがは、特に一人親家庭への支援に力を入れています。
担当者は、一人親家庭の貧困率が非常に高い現状を指摘し、お米やクリスマスケーキの提供など、ささやかではあるものの、少しでも希望の灯をともせるよう、今後も支援活動を継続していく決意を語っています。
私たちにできること「3つの支援の形」
フードバンクさがへの支援には、「食品の支援」「お金の支援」「時間の支援(ボランティア)」の3つの形があります。
- 食品の支援(フードドライブ): 家庭で余っている食品を持ち寄る「フードドライブ」は、イオン各店、ゆめタウン、ゆめマートなどに設置された回収ボックスを通じて参加できます。
- クリスマスケーキプロジェクト: フードバンクさがでは、一人親世帯などにクリスマスケーキを送るプロジェクトを実施しており、12月23日まで協力を募っています。
ボランティアや食品の寄贈に興味のある方は、フードバンクさがのホームページをご覧ください。
私たちにできることから、支援の輪を広げていきましょう。
問い合わせ先
TEL : 0952-37-1300
営業時間 : 平日9:00~17:00
検索 : フードバンクさが
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