1. TOP
  2. 記事一覧
  3. スポット
  4. 世界遺産登録10周年記念!佐賀が誇る「三重津海軍所跡」を体感できる歴史館へ

スポット

spot

2025.07.08

世界遺産登録10周年記念!佐賀が誇る「三重津海軍所跡」を体感できる歴史館へ

佐賀市川副町にある「佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館」は、"見えない世界遺産を見える化"した体験型施設です。三重津海軍所跡の世界遺産登録から10周年を迎えるこのタイミングで、あらためてその魅力に迫ります。

明治日本の産業革命遺産として世界遺産に登録

三重津海軍所跡は、2015年に世界遺産に登録されました。「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」として、三重津海軍所が単独としではなく、日本にある23の構成資産のひとつとして登録されました。

学芸員・近藤さんの解説によれば「産業革命をアジアで初めて実現した日本。さらに50年という短期間で実現しました。その歴史を証明する貴重な遺跡群が全国23の資産としてまとめられており、佐賀からはこの三重津海軍所が選ばれています」

幕末の佐賀藩がいち早く取り入れた洋式海軍の拠点。それが、三重津海軍所跡です。

"見えない"からこそ光る、伝える工夫

現在、三重津海軍所跡はパッと見公園のようになっています。実際の遺構は土の中で大切に保存されていますが、歴史館ではその姿をリアルに再現。展示室では、地中に眠る施設を模型や映像で体感できるようになっています。
館内に入ってすぐ目を引くのは、実物とほぼ同じサイズのドライドック原寸大模型。洋式船の修理を行っていた施設で、そのスケール感に圧倒されます。
さらに、3枚の大きな白い帆を掲げた帆船の精巧な模型も展示されており、当時の海軍の姿が鮮やかによみがえります。

三重津海軍所跡の「ここがすごい」3つのポイント

歴史館では、三重津海軍所跡の特徴を「3つのポイント」にまとめて紹介しています。

① 幕末の洋式海軍の姿を知ることができる

佐賀藩は、長崎の警備を担っていた関係から、外国船に備えるべく洋式海軍を創設。当時最先端の技術を取り入れ、教育・修理・造船の拠点として三重津を整備しました。

② 西洋の形 × 日本の技術

西洋のドライドックが石やレンガで作られていたのに対し、三重津では木と土で構成。伝統的な日本の技術を活かした"ハイブリッドな設計"が特徴です。

学芸員・近藤さんいわく

「西洋技術を100%真似するのではなく、日本の技術でも実現可能な形でドックを完成させました」

③ 有明海の"日本一の干満差"を活用したシステム

三重津のドライドックは、有明海の約6メートルという干満差を巧みに利用。満潮時に水を取り入れ、船を入れてゲートを閉じ、干潮で水が引いたタイミングで修理を行うという、自然のリズムを活かした仕組みになっています。

大型スクリーンで体験!迫力の再現映像

展示室の中では、ドライドックに水が満ち、船が入ってくる様子を大型スクリーンの映像で見ることができます。

まるでその場にいるかのような臨場感に、リポーターも思わず「すごい迫力!」と驚くほど。当時の情景を映像と音響で体感できる人気の展示です。

世界遺産登録10周年記念!特別企画展開催中

この夏は、世界遺産登録10周年を記念して、"特別企画展「有明海と船の歴史」"を開催しています。

  • 期間:2025年7月8日(火)〜9月7日(土)

三重津海軍所跡だけでなく、それに影響を与えた有明海の自然や船の歴史にも注目した内容になっています。

さらに、7月8日(火)は入館無料! 登録記念日ならではの特典もあり、多くの来館者でにぎわうことが予想されます。

アクセス良好!週末のお出かけにおすすめ

施設は、有明沿岸道路「諸富IC」から車ですぐの場所にあり、アクセスも便利。夏でも屋内で快適に過ごせるため、週末の家族連れや歴史好きの方にもぴったりのスポットです。

近藤さん「三重津海軍所跡だけでなく、有明海の役割や背景にも注目した展示となっています。この夏、ぜひ歴史館へお越しください」

施設情報
  • 施設名 : 佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館
  • 住所:佐賀市川副町早津江津446-1
  • 営業時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
  • 電話:0952-34-9455
  • 観覧料:大人500円、小中高生200円、未就学児無料
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)
【2025年7月4日放送 かちかちLIVE イマここ中継より】

関連記事

※各記事に掲載している料金やサービスについては、記事を掲載した時点での情報になります。掲載当時から料金やサービスが変更になっている場合がございます。
RECOMMEND