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衝撃の地価上昇!なぜ佐賀駅前が“全国6位”?東京銀座超えの地価上昇を読み解く
佐賀市「路線価」上昇率が全国トップクラスに!
全国31万地点以上の土地価格を評価する「路線価」で、佐賀県佐賀市がまさかの全国上位にランクイン。2025年の最新データによれば、佐賀市の主要エリアである佐賀駅南口周辺の地価が前年から「9.3%上昇」し、全国6位という驚きの結果となりました。
なんとその上昇率は、あの東京・銀座(7位)をも上回る水準です。
路線価とは?地価の動向を知るための"税務上のモノサシ"
路線価とは、国税庁が毎年7月に発表する、道路に面した標準的な土地の1平方メートルあたりの価格です。相続税や贈与税を算出する際の基準になるもので、3月に発表される「地価公示」より調査地点が多く、より地域密着型の地価の傾向が分かる指標とされています。
【20年連続】佐賀駅前が県内最高値!
なぜこれほど地価が上がっているのか?
不動産鑑定士によると、その背景には以下の要素があるといいます。
- 駅近物件の「圧倒的な希少性」
- 佐賀駅から博多駅まで約40分という「福岡圏との近接性」
- 「1日2万3000人超」という駅の乗降者数
- 広場や歩道の「再整備」による周辺環境の向上
- 商業施設やオフィスビルの建設ラッシュ
再整備された佐賀駅前広場の美観と利便性が、多方面の需要を高めた結果だと分析されています。
上昇率9.3%で全国6位!東京・銀座よりも高い"伸び率"を記録
国税庁が発表した47都道府県庁所在地における各最高地点の路線価上昇率ランキングで、佐賀市は堂々の6位にランクイン。
7位には東京・銀座が入りましたが、それを上回る成長を佐賀駅南口が記録したことは、全国の中でも特筆すべき出来事です。
駅前の変化が地価を動かした
歩道拡張で「人が集まる街」に進化
佐賀駅前の南口では、2022年11月に大規模な再整備が完了し、以前は有料駐車場だったスペースが広場へと生まれ変わりました。また「さが維新テラス」として、並木があった車道が歩道へと再設計され、歩きやすく滞在しやすい都市空間が実現しました。
商業施設のリニューアル
2018年に閉店した西友佐賀店跡地には、2020年6月に新たな複合施設「コムボックス佐賀駅前」がオープンし、にぎわいがさらに増加。駅周辺の利便性・回遊性が向上したことで、地価にもポジティブな影響を与えたと見られています。
【注目】郊外でも地価上昇!伊万里市では最高路線価地点が"駅前"から"国道沿い"に!
県内の他エリアでも興味深い動きが。
伊万里市では、これまでの最高路線価地点だった「JR伊万里駅前」から、今年は「国道204号線沿い(二里町)」が新たな最高路線価地点となりました。1㎡あたりの価格は「4万5000円」で、前年より1000円の上昇しました。
不動産鑑定士はこの背景を次のように分析しています。
「バイパス沿いに大型店舗やディスカウントストア、車のディーラー、飲食店などが増え、生活利便性が高まっている。鉄道よりも自動車利用が主流の地方では、こうした郊外エリアの価値が相対的に上昇しやすい」
【全体傾向】佐賀県は九州で2位、全国9位!
佐賀県全体の平均変動率は「+3.3%」。これは、九州7県の中で「福岡県(+6.0%)」に次ぐ第2位、全国47都道府県中でも第9位という高い水準を記録しています。
地価上昇の理由
- 福岡県との近接性による住宅・商業地需要の高まり
- 佐賀市・東部地域を中心とした利便性の向上
- 工業団地などへの投資や流通網整備による工業地の価格上昇
近年では物価高が続いていることもあり、資産価値が高く安定した土地への需要が一層強まっていると考えられます。
まとめ:地価の上昇は、街の"未来への期待値"
佐賀駅前の路線価が9.3%上昇し、全国6位を記録した背景には、駅周辺の都市整備、商業施設の拡充、そして福岡圏とのアクセス性といった複合的な要素が絡んでいます。
また、郊外でも生活利便性の高いエリアでは地価が上がる傾向が見られ、今後もこうした傾向は続く可能性があります。
"街の価値"を映す路線価。毎年7月に発表されるこの数字から、地域の経済状況や住みやすさ、未来への期待までも読み取ることができそうです。