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5月開催で来場者27万8000人 「佐賀城下栄の国まつり」はなぜ“初夏開催”に変わったのか
佐賀市の初夏を彩る「佐賀城下栄の国まつり」。2026年は2日間で27万8000人が来場し、過去2番目の多さとなりました。
かつては8月開催だったこの祭り。現在は熱中症対策などを理由に5月開催へ変更されています。実際に会場を歩いてみると、昼間は蒸し暑さを感じる場面もありましたが、日が暮れるにつれて心地よい風が吹き、過ごしやすい空気へと変わっていきました。
今回は、5月開催となって2年目を迎えた「佐賀城下栄の国まつり」の現場を取材。来場者や踊り子、関係者の声から、“初夏開催”のメリットと課題を探りました。
なぜ「8月開催」から「5月開催」に変わった?
2026年の来場者数は27万8000人。開催時期を5月へ変更して以降も、多くの人でにぎわっています。
祭りの開催時期変更は全国でも少しずつ広がっており、北九州市の「わっしょい百万夏まつり」も8月から9月へ変更。そのほか、福島や東京でも暑さ対策を理由に開催時期を見直す事例が出ています。
その中でも、栄の国まつりのように“8月から5月へ大きく移動したケース”は珍しく、全国的にも先進的な取り組みだといえそうです。
実際どう変わった?踊り子たちが感じる“初夏開催”のメリット
会場では、よさこい踊りの参加者たちからも前向きな声が聞かれました。
「踊り子にとっては5月の方がいいです」
「夏より浴衣の人も多い気がします」
これまで夏祭りシーズンに各地のイベントが集中していたため、日程が重なりやすかったそうですが、5月開催になったことでスケジュール調整もしやすくなったといいます。
「北九州などと被っていたけど、今はうまく分かれています」
県外イベントを回るチームにとっても、参加しやすい環境になっているようです。
子ども連れには“安心感” 来場者からも好評
小さな子どもを連れた家族からは、暑さへの不安が減ったという声もありました。
「子どもが多いので、暑いと休憩ばかりになるんです」
「5月はちょうどいいですね」
8月開催時を知る人からは、
「汗びっしょりになった記憶があります」
「今はかなり楽です」
という感想も。
一方で、高校生からは「体育祭や部活と重なることがある」という声も聞かれました。夏休み期間ではない5月開催ならではの課題も見えてきます。
夜の花火会場は“快適” 5月開催で変わった体感
午後7時ごろになると、会場にはすでに多くの人が花火の場所取りをしていました。
8月開催時は、夜になっても30度を超えることがありましたが、今年の5月開催では夜の気温は20度台前半。
実際に会場でも、
「涼しくていいです」
「風が吹くと気持ちいい」
という声が多く聞かれました。
午後8時前には道路を埋め尽くすほどの人出となりましたが、風が吹くとかなり快適に感じられる気温でした。
“休める場所”づくりも進化
歩行者天国沿いには、屋台エリアに加えてテラス席も設置されていました。
関係者によると、
「お客さんから『休憩できる場所がほしい』という声が多く寄せられたため、テラス席を設けました」
とのことです。
また、会場近くのバルーンミュージアムはクーリングシェルターとして開放されていました。8月開催時には暑さを避けるために駆け込む人も多かったそうですが、今回はそこまで利用者は多くなかったといいます。
一方、花火関係者からは、
「作業内容は変わりませんが、熱中症の心配が少ないので仕事はしやすいです」
という声も聞かれました。
近年は花火の打ち上げ技術が進歩しており、季節を問わず開催しやすくなっているそうです。春開催ならではの快適さを感じる人も多かったようでした。
5月開催で見えた“新しい祭りの形”
初夏開催となった佐賀城下栄の国まつり。
日中は蒸し暑さを感じる時間帯もありましたが、夜になるにつれて快適に過ごせる空気へ変わり、家族連れから踊り子まで、多くの人が楽しめる祭りへと変化していました。
一方で、小中学校の運動会や体育祭との日程重複など、新たな課題もあります。
それでも、佐賀市中心部を彩るこの祭りは、時代や気候に合わせながら進化を続けています。これから先も、地域に愛される祭りとして続いていきそうです。

