企業情報番組審議会だより

番組審議会だより(2025年6月)

令和7年6月26日開催

出席委員

吉住委員長 中村副委員長 桑原委員 鳥飼委員

審議番組

第34回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品 サガテレビ制作
「馬に恩返しを ~引退競走馬と作る未来~」

番組概要

江北町の牧場CLUBRIOでは現役を引退した競走馬のホーリーとシップ、それにポニーのジュジュの3頭が暮らしている。オーナーでCLUBRIOの代表永松良太さんは、競走馬を育成するゲームをきっかけに馬に興味を持ち、厩務員としての仕事に従事した後、CLUBRIOを立ち上げた。競馬という華やかな世界の裏側で多くの競走馬が引退しているが、引退した競走馬の多くは食肉処分されたり行方がわからなくなったりすることが多いという。流鏑馬の馬やホースセラピーなど、永松さんは引退した競走馬に役割を与えることで地域の中で馬が人とともに暮らしていく方法を模索し、馬と人とがともに生きていく未来を描いている。

議事概要

事務局長よりあいさつの後、番組担当者より、挨拶ならびに番組概要が説明された。その後、番組を視聴し、吉住委員長の議事進行により、参加各委員の意見の陳述、および質問が行われ、質問に対して担当者から説明が行われた。審議終了後、事務局より配布資料の説明を行い、最後に次回開催日時と審議対象について説明して閉会となった。

委員の意見概要

●とても心にしみるドキュメンタリーだった。
●馬への深い愛情が培われた永松さんが、競走馬のセカンドキャリアのために奮闘する姿が様々な側面からよく描かれていた。
●地域の中での役割というのが凄く印象的だった。
●理事の方のエピソードもとても素敵だった。地域の中での馬の役割を考える活動を通じて、馬だけでなく関わるスタッフも役割を見つけて生き生きとしているのが素敵だった。
●附帯決議を受けて、それによる動きや支援があったのかを知りたかった。
●予後不良とセカンドキャリアの問題の関係性がわかるようでわからなかった。
●CLUB RIOの豊かな自然環境や、そこで働く人のゆったりとした時間の流れなど心に染みた。
●動物に向き合っている方の思いが非常に良く伝わり、心温まる話になっていた。
●安直なお涙頂戴的なものではなく、淡々と描きながら心に迫ってくる良いドキュメンタリーだった。
●過度な演出が排除され好ましかった。
●「競走馬のセカンドキャリア」という問題提起はよかったが、全体として、テーマとして、みたときに果たして貫けていたかという点は疑問。報道番組内の特集コーナーのように短かったら伝えやすかったと思うが、長尺の中でセカンドキャリアの問題を扱うには、もっと牧場外にカメラが出ていく必要があった気がする。
●セカンドキャリアの描き方が流鏑馬だけじゃ弱い。流鏑馬以外にどんな活用の仕方があるのか、よくわからなかった。
●セカンドキャリアを社会としてどう支えていくかが見えない。そこをもっと強く打ち出して欲しかった。
●マックスの話は、色々な話が輻輳しているので、もう少し整理されていればよかった。
●ナレーションに頼りすぎていて、もたついた感じがした。
●白馬の説明が「縁あって」という一言で済まされ、ナレーションがホワッとしていて、そこはもっと知りたいと感じた。そういう部分が克服されればまとまりがあったように感じる。
●テーマとしては申し分ないが、願わくはペットの老いなど、今回の話の裏側にあるような部分も少し描かれると良かった。
●中身は淡々としつつも胸に迫ってくる良い番組だったと思う。
●良い番組で淡々と見られた。ただナレーションで淡々と説明していくところは報道的な作りだなと感じ、果たしてその作り方が正解なのかと考えてしまった。
●永松さんの真面目さが良いと感じながらも、真面目だからこそインタビューでもっと引き出せる部分があれば深みがさらに出せたように思えた。
●話の要素が多すぎて話がばらけた印象を受けた。
●江北町を紹介する映像やラストシーンの映像など、部分的なことではあるが地域のことも伝わるような要素があってよかった。