スポット
spot
元プロボクサーが営む 女性限定ボクシングジム 鳥栖市「暗闇ボクシング」
鳥栖市にある古民家を改装した女性限定のボクシングジムをご紹介します。元プロボクサーの女性が経営する、ユニークな空間で行われる"暗闇ボクシング"が話題を呼んでいます。
民家の中に広がる非日常空間
リポーターが訪れたのは、一見すると普通の民家のような外観の建物。しかし、中に入ると予想外の光景が広がります。暗い室内に色とりどりの照明が点滅し、ミラーボールが回る非日常的な空間。ここで行われているのは、女性限定の"暗闇ボクシング"です。
「ここでは、女性限定のキックボクシングとボクシング教室をしています」と語るのは、オーナーの下野さん。元プロボクサーという経歴を持つ彼女が、この独特な教室を始めたきっかけは何だったのでしょうか。
元プロボクサーの多彩な経歴
下野さんの経歴は、想像以上に多彩です。大学生の時にダイエット目的で始めたボクシングがきっかけで、プロボクサーとしてデビュー。3試合3敗の戦績を持ちますが、興味深いことに、彼女と戦った3人の選手は全員チャンピオンになったそうです。
しかし、下野さんのキャリアはボクシングだけではありません。「学校の先生をしています」と語る彼女。実は、教員免許とプロボクサーのライセンスを両方取得して大学を卒業したのです。
「昼は高校や学習塾で数学を教え、夜はジムへ通うというプロボクサー先生だったんです」と下野さんは笑顔で語ります。
ボクシングジムと学習塾の融合
現在、下野さんは3つの顔を持っています。
昼過ぎまでは久留米市内の中高一貫校で働き、午後は女性限定のボクシング教室で指導。そして夕方からは子どもたちを教える塾講師として活動しています。
驚くべきことに、ボクシングジムの隣には個別指導型の学習塾も併設。「元々学習塾はしたくて」と下野さんは語ります。塾の特徴は、毎日通い放題で時間も無制限。子どもたちが自ら目標を設定し、達成するまで学習できる環境を整えています。
「小学校が終わったらここに来て宿題をして、6時ぐらいにお母さんと一緒に帰るみたいな。今、鍵っ子って多いと思いますが、鍵っ子の子どもたちはお母さんが帰ってくるまで待っとくっていう、そこをどうにかしてあげられると思い、子どもの第3の居場所的な感じにしています」と下野さんは熱く語ります。
夢を追いかける原動力
これだけ多忙な生活を送る下野さんですが、その原動力はどこにあるのでしょうか。「やっぱりずっと大学入る時からやりたかったことなので頑張ろうって。これ全部やらないと人生1回切りなので」と語る姿には、強い意志が感じられます。
下野さんの取り組みは、従来の仕事の枠にとらわれない新しい働き方の可能性を示しています。ボクシングと教育という一見関係のない分野を融合させ、自身の経験と情熱を活かしながら、地域の子どもたちや女性たちのために尽力する姿は、多くの人に勇気と希望を与えるものかもしれません。
鳥栖市のこの古民家には、夢を追いかける一人の女性の熱い思いが詰まっています。暗闇の中で輝く照明のように、下野さんの挑戦は周囲を明るく照らし続けているのです。
店舗情報
- 住所 : 鳥栖市元町1059
- 営業時間 : 平日 13:00~21:00 土曜 15:00~
- 定休日 : 日曜
- 検索 : みんなの家 鳥栖