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九州で唯一の部活"速記部"とは?佐賀商業高校に潜入!
佐賀市にある佐賀商業高校に、九州で唯一の速記部があることをご存知でしょうか。全国大会で複数回の優勝経験を持つ強豪校として知られるこの部活動。今回、その活動の様子を取材しました。
速記部の驚異の実力
速記部は1951年に創部され、現在26人の部員が活動しています。全国大会での優勝経験も複数回あり、おととしの夏の全国大会では個人と団体で優勝、今年の春には個人・団体で準優勝を果たすなど、その実力は折り紙つきです。
速記とは?
速記とは、普通の文字ではなく、「速記符号」と呼ばれる特殊な記号を用いて書きます。読み上げられる言葉を素早く正確に書き記す技術です。
ア行で言うと、長さを変えて表しています。
速記部顧問の小出邦彦先生によると、「速記は国会や裁判所などでも活躍する職業」だそうです。
驚異の速記実演
取材の現場で、2年生の陣内美桜さんが見せてくれたのは、まさに“職人技”とも言える速記の実演。読み上げ役の小出先生がテンポよく文章を朗読する中、陣内さんは迷いなくペンを走らせ、驚くほどのスピードで速記符号を記していきます。まるで音とペン先が競い合うような光景に、スタッフ一同も釘付けに。
日本語で書くよりも、速くて正確。そんな速記の力を証明するかのように、リポーターが「これ全部書けたんですか!?」と目を見張るほどの完成度で、陣内さんは全文を書き取りました。
映像からも伝わる集中力と技術の高さに、思わず拍手が起こる瞬間でした。
陣内さんは「スラスラ書けるようになるまでに2年くらいかかります」と話し、習得の難しさを語ります。
速記のスキルと将来性
速記の技術は、単に文字を速く書くだけではありません。小出先生は「速記の練習をすると、読解力と作文力が向上します」と、速記が持つ教育的効果も強調します。
また、陣内さんは「頭の中では速記文字で考えています」と話し、速記が思考のツールとしても機能していることを明かしました。
運動部・文化部ともに輝かしい実績!
佐賀商業高校は1907年に設立され、118年の歴史を持つ伝統校です。運動部、文化部ともに活発な活動を行っており、運動部では昨年、少林寺拳法部が全国高校総体で女子単独演舞優勝、バレー部が全国高校総体・春高に出場するなど、輝かしい実績を残しています。
文化部は、計算事務部・情報処理部・簿記部・OAインストラクター部が、県大会優勝・全国大会出場という成績を残しています。
※紹介した実績は一部です
今後の目標
速記部の今後の目標について陣内さんは「全国大会での優勝を目指しています」と意気込みを語りました。
佐賀商業高校速記部の活動は、伝統的な技術を通じて現代的なスキルを磨く、まさに「聞き逃せない青春」の一場面と言えるでしょう。
速記という独特の文化を継承しながら、未来に向けて成長を続ける佐賀商業高校速記部。彼らの今後の活躍に、ますます注目が集まりそうです。