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「まさか自分が犯罪者に!? 」身近に潜む"闇バイト"の実態
闇バイトとは何か?
佐賀県警察本部 生活安全企画課の中尾さんに伺いました。
「"闇バイト"とは、いわゆる普通のアルバイトではありません。犯罪グループが実行役を広く募集して、詐欺などの犯罪に加担させる仕組みです」
佐賀県でも検挙例が…
2024年、SNSの闇バイト募集情報をきっかけに、実際に7人が佐賀県内で検挙されています。また、2023年には、全国で逮捕されたニセ電話詐欺の"受け子"の約半数が、SNS経由で応募していたというデータも。
詐欺の現場で、犯行の"実行役"にされるのは、こうした安易な応募者たちなのです。
ある日突然… 闇バイトのリアルな罠
たとえばこんな投稿がSNSに流れてきました。
- 誰でもできる簡単バイト
- 完全ホワイト!高額案件!
- 日給5万円~即日払いOK
- 未経験歓迎
- 簡単な運搬のお仕事です
- 高額収入+歩合+ボーナスあり
#リスクなし #初心者歓迎
応募はDMで!身分証と自撮り写真を送るだけ!
この投稿に応募した若者が、身分証と顔写真を送った数分後に、次のようなメッセージを受け取ります。
【募集中】
お客さまの家に伺って荷物を受け取る仕事になります。
※当日は別の方がアポを取っていますので、あなたは荷物を受け取るだけです。
- 所要時間:2〜3分
- 報酬:5〜10万円(即金OK)
- 交通費は全額支給します。
これを読んだ応募者は、「これなら簡単だ」と判断し、指示された日時・場所へ。指定の家を訪ね、封筒を受け取って、指定された相手に手渡し。すぐに報酬として現金数万円を受け取ります。
「何も悪いことをしている気がしない」。そんな感覚のまま、数回にわたって同様の"バイト"をこなしたそうです。
ところがある日、最初に訪れた家に再び向かうよう指示されて訪問した瞬間…
「あなたには詐欺の容疑があります」
と警察官に声をかけられ、逮捕されたのです。
これが、闇バイトの「受け子」として知らずに犯罪に加担してしまう、一連の流れです。
バイト感覚で逮捕されないために
警察ではこうした事態を防ぐため、若者への啓発を進めています。
「バイト感覚で罪を犯してしまう前に、"これは怪しい"と気づく感覚を持ってほしい」と語る中尾さん。特に「簡単に稼げる」「高額即金」「リスクなし」という言葉には要注意です。
また、
- すでに自撮りや身分証を送ってしまった
- 脅されて断れない
- 家族への危害を匂わされて怖い
そんな状況になってしまった場合でも、警察では保護の体制を整えています。「勇気を出して、まずは相談してください」と呼びかけています。
まとめ「家族で"意識共有"を」
「簡単に稼げる話はない」
この基本を家族や身近な人と共通認識として持っておくことが、最大の予防策です。
特に、スマートフォンを持ち始めたばかりの10代や、初めてアルバイトをする人などは、SNSの誘い文句に乗らないよう、日頃から会話の中で注意喚起していくことが大切です。