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旬の恵みと昔ながらの味に出会う 神埼市脊振町「背脊振渓谷の駅 かじか」
神埼市脊振町の山間部にある「脊振渓谷の駅 かじか」。開業は1986年。当時は“道の駅”という言葉がまだ全国的に広まっていなかった時代ですが、地域の人々と共に歩んできた小さな直売所として、いまも地元に愛され続けています。
当時の住所表記は「脊振村」。村の名残を残しながら、今もその役割を果たしている場所です。
近くにスーパーなどが少ないことから、「かじか」は地域の人にとっての生活の一部。旬の野菜や果物、地元で作られた惣菜や加工品などを豊富に取りそろえ、訪れる人々を温かく迎えてくれます。
もちもち食感の「母ちゃん手作り 山麓だんご」
店頭で気になったのが、地元の方が丁寧に作った「母ちゃん手作り 山麓だんご」。
よもぎの風味が豊かなお団子の中には、甘すぎずちょうど良い小豆あんがたっぷり。弾力があり、もっちりとした食感がたまらない一品です。どこか懐かしさを感じる味に、思わず笑みがこぼれます。
- 商品名:母ちゃん手作り 山麓だんご
- 価格:420円(税込)
昔ながらの「さしみコンニャク」
もう一つの名物が「さしみコンニャク」。背振町ではかつて4軒の製造元がありましたが、現在では2軒ほどに。
昔ながらの製法を守り続け、稲わらを焼いた灰を使ってアクを取り、コンニャク芋と麦わら灰だけで作るという、今では珍しくなった伝統的な手作りコンニャクです。
しっかりとした食感と、雑味のない素朴な味わいは、地元の人々だけでなく訪れた観光客の心もつかみます。味噌や酢味噌をつけていただくのがおすすめ。
地域の暮らしに寄り添う、あたたかな存在
「脊振渓谷の駅 かじか」は、ただの直売所ではありません。ここには、地元の人の手で作られたものが並び、訪れた人と人がつながる空気があります。
都市部ではなかなか出会えない、手作りの温もりと自然の恵みがあふれる場所。脊振の山々に囲まれた美しいロケーションの中で、季節の味を楽しみながら、心も満たされていく。そんなひとときをぜひ体験してみてください。