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2025.09.12

「感情と表現が交差する青春」佐賀東高校演劇部 全国レベルの実力で地域に笑顔を届ける

佐賀東高校演劇部は、全国大会出場の実績を誇りながらも地域に根ざした活動で注目を集めています。19人で構成される同部は、年間12作品・約35公演という驚異的な上演数を誇り、最近では佐賀県の依頼により東京で県のPRを目的とした演劇を披露するなど、その実力は県外でも認められています。

演劇部の強みは?

演劇部の特筆すべき点は、単なる学校の部活動を超えた地域との深いつながりです。様々な機関や公民館からの依頼公演を数多くこなし、小中学校でも公演を行っています。佐賀東高校演劇部の強みは「劇を見て将来佐賀東で演劇をやりたい。という子どもたちが出てくるようにと、縦にも横にもつながりがあることです」と和田部長は語ります。

往復4時間をかけてでも演劇がしたい生徒の情熱

部員たちの演劇への情熱は並外れています。ある部員は「片道2時間かかる」距離から通学しているといいます。「最初はちょっと悩んだんですけど、最終的には演劇部の魅力に魅了されて、往復4時間かかってもみんなと演劇をしたい」という気持ちで入部を決めました。

演劇の魅力について別の部員は「その役を演じる中で、生きていると実感するような気持ちになるのが一番楽しい」と深い思いを語ります。

将来の夢を聞かれた部員は「小学校の先生になることです。学校教育に携わりながら自分の世界を広げてくれた演劇を、これからも子どもたちに教えて広めていけるような先生になりたいです」と、演劇で得た経験を次の世代に伝えていきたいという強い意志を示しました。

体力と発声を同時に鍛える独特の練習「リラリラ」

練習方法も独特です。「リラリラ」と呼ばれる練習では、「ものすごい数の依頼公演をこなすための体力と、野外や体育館でも通用する発声、滑舌の技能を同時に身につけるためのトレーニング」を行っています。

実際に参加した体験者からは「野球部の練習よりきついです。発声しながら動くから心拍数も上がる」という驚きの声が上がるほどです。

もう一つの特徴的な練習が「エチュード」という即興劇です。「お題だけが決まっていて、あとは部員たちがたまたま手にした小道具をもとに、セリフを考え即興で演技をします」という練習で、この日は「バンド解散の危機」というお題で即興演技を披露。部員たちは設定された役になりきって、リアルな会話を繰り広げていました。

東京公演作品「きみが海と唄う日」を特別披露

東京で上演した「きみが海と唄う日」の一部を特別に披露していただきました。2分間という短い時間ながら、生徒たちは力強い歌声と表現力で観る者を圧倒しました。披露された楽曲は、希望に満ちた未来への思いを歌ったもので、演劇部員たちの情熱的な演技とともに深い感動を呼びました。

スポーツ科を持つ佐賀東高校の文化部としての誇り

佐賀東高校は全国でも珍しい「スポーツ科」があります。

なぎなた部が8月のインターハイで16年ぶり3度目の全国優勝を果たすなど、運動部が注目されがちです。

しかし演劇部も「全国大会出場経験を持つ実力派の部活動で、先輩には声優や舞台俳優なども輩出している」という輝かしい実績を誇ります。

学校公式アイドル「E-Start→」のメンバーは「佐賀東高校にはたくさんの魅力がありますが、その魅力を生徒たち自身が伝えているというのが自慢です」と語り、演劇部もその一翼を担っていることを示しています。

地域文化の担い手として

佐賀東高校演劇部の活動は、単なる部活動の枠を超え、地域文化の担い手として重要な役割を果たしています。演劇に取り組む生徒たちの情熱、地域の子どもたちに夢を与える公演活動、そして演劇を通じて得た経験を将来に活かそうとする志の高さ。

これらすべてが、佐賀の文化的な豊かさを支える大きな力となっています。生徒たちの真摯な取り組みと情熱的な演技は、多くの人々に感動を与え続けており、佐賀の未来を担う人材育成にも大きく貢献しています。

【2025年9月9日放送 かちかちLIVE 青春!アクティ部より】

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