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全国レベルの強豪校!高志館高校ボクシング部の青春にかける情熱
体育祭直前の活気あふれる高志館高校
取材当日の高志館高校は、10月9日に開催予定の体育祭を控え、校内が熱気に包まれていました。今年のスローガンは「みんなでつなげる勝利のバトン ~Fight to win~」。園芸科学科を青団、環境緑地科を緑団、食品流通科を赤団として、3学科の意地がぶつかり合う白熱の体育祭が間近に迫っていました。
各団長からは「各団の特色が光る応援合戦が見どころです。残り少ない練習期間、どの団も全力で頑張ります!」と意気込みが聞かれ、青春の熱気が校内全体に満ちていることが感じられました。
創部26年の伝統を誇る強豪ボクシング部
高志館高校には運動部と文化部合わせて19の部活動がありますが、中でもボクシング部の実績は群を抜いています。創部26年で全国優勝者を何人も輩出している部活として、佐賀県内外から注目を集める存在です。
今年の県高校総体では見事団体優勝を果たし、全国大会であるインターハイでは4人の選手が出場。ウェルター級で準優勝1名、5位2名という成績を収め、学校別対抗で6位入賞という快挙を成し遂げました。
選手たちが語るボクシングの魅力
部員たちに入部のきっかけを聞くと、「小学1年生の頃から空手をやっていて、中学生の時にボクシングの試合を見てかっこいいと思ったからです」という声が聞かれました。最初は顔を狙われることに恐怖を感じることもあったそうですが、「だんだんと克服できました」と振り返ります。
ボクシングの魅力について尋ねると、「自分の限界をどこまで超えられるかチャレンジできるのが楽しいところです」「自分の強さを体と心で証明できるスポーツだと思います」といった答えが返ってきました。勝利の瞬間については「勝った時はもう本当に嬉しい」と純粋な喜びを表現していました。
恵まれない環境を団結力でカバー
顧問の前田先生は、チームの強みを「団結力」だと明言します。「全国の強豪校に比べると、学校規模的にも小さいし、練習設備も十分とは言えない状況です。その中でも選手1人1人が全国制覇という高い目標を持って、みんなで団結して練習に取り組んでいるところが強さの秘訣だと思います」と語りました。
決して恵まれた環境ではない中で、練習メニューにも工夫を凝らし、小規模な学校でありながら全国の強豪校に負けないという強い心を持って日々の練習に取り組んでいることが、この部活動の最大の特徴となっています。
特殊な練習メニューで限界を突破
練習では「寺中特殊部隊」という専門のフィジカルトレーナーメニューの一部を採用。「マックスサーキット」と呼ばれる練習では、1種目15秒の9種目を行い、この15秒間で自分の最大限を出せるようにするトレーニングを実施しています。
インターハイ準優勝選手の実力を体感
今年のインターハイ・男子ウェルター級で準優勝を果たした太田選手は、「準優勝でしたが全力を出し切った結果なので、悔いはないです」と振り返ります。その太田選手のパンチ力は圧倒的で、実際に体験したリポーターは「パンチのスピードもあるけど、威力がえげつないです。本当に交通事故に遭ったような感覚でした」と表現するほどでした。
左手で50%の力のパンチでも十分な威力があり、右の利き手では更に強烈なパンチを繰り出すことができる太田選手の実力は、まさに全国レベルの証明と言えるでしょう。