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垂直の壁に挑む青春!多久高校登山部が魅せる圧巻のクライミング技術
佐賀県内で5校しかない貴重な登山部
多久高校の登山部は、佐賀県内でわずか5校しか存在しない珍しい部活動です。さらに注目すべきは、高校にこれほど本格的なクライミング施設を持つ学校は全国でも非常に珍しいということ。まさに、クライミング愛好者にとっては理想的な環境が整っているのです。
全国レベルの実績を誇る強豪校
多久高校登山部の実力は折り紙付きです。過去には個人で世界ユース選手権ボルダーの部で3連覇を達成し、今年もアジアユース選手権で3位に輝いた選手を輩出しています。これらの輝かしい成績の背景には、恵まれた練習環境があります。
登山部副部長によると、「登山部の強みは、高さ15m幅12mのリード、横の長さ30mのボルダー、スピードの3つの競技が練習できる点です」と説明します。これら3つの競技は、パリオリンピックでも実施された正式な競技と同じもので、まさに世界基準での練習が可能なのです。
岡山県からも生徒が集まる魅力的な環境
同部の魅力は県外からも注目を集めており、岡山県から入学してきた生徒もいます。その生徒は入学の理由について、「中学生時代からスピードクライミングをしていて、高校でもスピードクライミングを続けたいと思っていた時に、特にスピードクライミングの壁とか、日本最大規模のクライミング施設ができると聞いて、多久高校に行きました」と語っています。
また、神奈川県から入学した副部長は、今年の国民スポーツ大会でボルダー競技において決勝に残り、8位入賞という素晴らしい成績を収めています。全国から才能ある生徒が集まる、まさにクライミングの聖地のような存在になっているのです。
高校から始めても世界を目指せる環境
「高校から始めたってことですか?」というリポーターの問いに、ある部員は「はい、そうです」と答えます。初心者でも始められるのがクライミングの魅力の一つ。努力次第で上達できることが分かります。
女子部員は競技の楽しさについて、「できなかった課題ができるようになった時が一番楽しい」と語ります。クライミングでは、それぞれの壁に設定された「課題」をクリアしていくことが目標となり、段階的にスキルアップを実感できるのが醍醐味なのです。
3つの異なる種目で技術を磨く
同校のクライミング施設には、3種類の異なる壁が設置されています。まず、奥に85度の傾斜が付いた壁では、「一見簡単そうに見えるんですけど、実は体幹とバランスがすごい大事になっています」と副部長が説明します。使用するホールドの色も級ごとに分かれており、7級から始まって段々と難しくなる設計になっています。
圧巻のデモンストレーション
番組では、副部長による実演が披露されました。リポーターが「ちょっと待って。上からワイヤーで釣られてた?」と驚くほどの見事な技術で、重力を無視したかのような華麗な動きを見せました。
技術のポイントについて副部長は、「腕の力だけじゃなくて体の力を使うところと、あとは力よりタイミングがすごい大事になっています」と解説します。単純な筋力だけでなく、体の使い方やタイミングの取り方が重要であることが分かります。
小学5年生からクライミングを続けているという副部長の手は、長年の練習で硬くなっており、まさに努力の証が刻まれています。
未来への目標と挑戦
番組の最後に、副部長は今後の目標について語りました。「今年の国民スポーツ大会では、自分が得意としているリードで決勝に残ることができなかったので、来年の国民スポーツ大会ではリードで決勝に残れるように、今後も頑張っていきたいと思います」
この言葉からは、常に高い目標を持って挑戦し続ける姿勢が伝わってきます。恵まれた環境の中で、仲間と切磋琢磨しながら技術を磨く多久高校登山部の生徒たち。彼らの青春は、まさに「登って迷ってつかみ取る」ものなのです。

