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年に5日だけ開く「バルーンさが駅」の大混雑現場をリポート!来年の交通手段はどう選ぶ?
半数近くの人が鉄道を選択!交通手段アンケート結果
番組が実施したかちかちLIVE公式LINEアンケート(10月28-29日実施、回答数356)によると、バルーンフェスタ会場までの交通手段は以下のような結果となりました。
交通手段の内訳:
- 鉄道(バルーンさが駅):48%
- 自分たちの車・バイクで駐車場に:22%
- バス(シャトルバス含む):14%
- 自転車:9%
- 徒歩:4%
- 車で近くまで送迎:3%
9割が佐賀県内の人からの回答とみられる中、半数近くが鉄道を選んでいることが判明。自家用車での来場は送迎も含めて4人に1人程度という結果でした。
全国でも珍しい「1年に数日だけ」の臨時駅
バルーンさが駅は、バルーンフェスタの開催期間中にだけ開かれる臨時駅です。年に数日間だけという営業形態は大変珍しく、JR九州管内ではバルーンさが駅のみとなっています。
全国には同様の事例として、以下のような駅があります。
- 香川県 津島ノ宮駅(JR四国) 年に2日間、津島神社夏季大祭の8月4・5日だけ営業
- 福井県 仁愛グランド前駅(えちぜん鉄道) 年に1日程度、付近の短大や高校の体育祭の時だけ営業(学校関係者のみ利用可能)
ICカード改札導入で人流改善を目指す
バルーンフェスタ開幕の3日前、バルーンさが駅の開設作業が行われていました。一昨年まで改札は全て駅員の手渡しによる対応でしたが、去年から新しくICカード対応の改札機を導入。去年のバルーンフェスタは大雨により2日目以降の観客入場が中止されたため、大会全期間での稼働は今年が初めてでした。
改札機10台とその電源、精算機、時刻表、有人の切符売り場なども設置されました。JR九州の担当者は次のように説明しています。
「佐賀市様と連携しながらバルーンさが駅設置しているので、佐賀市様と一緒になってお客様の安全、利用しやすい駅づくりを努めております。臨時窓口のところのコンテナの設置とか、そういう分を一緒に、どこにどう設置しましょうかとか、どこが一番お客様の流動が良いでしょうか、というところを一緒になって考えて設置をしているという感じです」
朝6時半から1時間半待ち!実際の乗車体験
バルーンフェスタ4日目の午前6時、佐賀駅前には既に長蛇の列が形成されていました。リポーターが実際に体験した状況をお伝えします。
午前6時過ぎの佐賀駅前
「ものすごい人が並んでいますね。皆さん切符を買うのを待っていたり、電車に乗るのを待っていたりとかなりの人がごった返しています。もうすごい状態ですね」
駅の外まで数百メートル伸びた列に並んだのは午前6時半前。そして並んで待つこと1時間半、ようやく改札にたどり着いたのは午前7時56分でした。
「さあ、ようやく改札辺りにやってきました。現在の時刻が7時56分になったところですね。ああ、ようやく電車に乗れるということで行って参りたいと思います」
電車内は意外と快適?バルーンさが駅到着まで
ホームや電車内での撮影許可は下りませんでしたが、8時8分の電車に乗ることができました。到着後のリポーターの感想は…
「ホームは非常に混んでいたんですけれども、電車に乗ってしまえば、そこまでひどい混雑ということでもなく、普通に立って乗車していられる感じでした。7、8分くらい乗ってこちらに到着したんですけれども、ちょっと一斉離陸には間に合わなかったですね。ただ、きれいにバルーンも飛んでいて、電車の窓からも見えて、皆さんワーッと声を上げる場面もありました」
来場者の声:予想以上の混雑に驚き
実際に利用した来場者からは、予想以上の混雑に驚いたという声が多く聞かれました。
武雄からの来場者(バルーンフェスタ3回目) 「孫にバルーンを見せに来ました。いやあほら、車多いけん、停められんでしょう。だから電車で行こうかと。こんなに多いと思わんだったですね」
山口県からの来場者(バルーンフェスタ3回目) 「きょう午前1時に会場の駐車場に停めに来たら、満車で、夫が2時間待ったけど満車だったんで、そこから停められるところを探して探してとやって、佐賀駅の近くの駐車場に停めて佐賀駅で電車に乗ろうと思ったら電車の待ちもすごい列で、なので今1時間歩いて隣の一つ前の駅なんて言うんだっけ、鍋島駅まで歩いて鍋島駅から一駅乗って今電車で来ました」
福岡県からの来場者(バルーンフェスタ初めて) 「本当は最初の朝の飛行が見たかったけど、早起きできなくて間に合わなかった。(車は)混んでるという情報だったので、途中まで車で来て、途中から電車で来た。小城駅から電車に乗って。転勤で佐賀に来ているので、11月にこの大会を見たいなと思って。ただちょっと帰りが大変そうだと思って」
運行本数は1日60数本!ピーク時間帯も明確
JR九州の担当者によると、バルーンさが駅の運行状況は以下の通りです。
運行本数
- 3日目まで:早朝から夜7時までの間に鳥栖方面行き、佐世保・唐津方面行きがともに60数本
- 4日目・5日目(夜間係留がある日):夜10時頃まで運行時間を延長
混雑のピーク時間 「一番は朝の6時から8時まで。朝の時間帯がピーク、混む時間帯になります。あとは夜間係留がある日にちについては、16時から19時をピークに多くのお客様にご利用いただいている感じになります。平日よりもやはり土日の方が多くのお客様にご利用いただいています」
帰りも大混雑!駅前に見えない列の最後尾
午前9時過ぎのバルーンさが駅入り口では、帰路につく人々で大混雑していました。
「皆さん帰ろうとしていて電車を待っているところですが、あちらは佐賀鳥栖博多方面の入り口ですね。もう奥まで長蛇の列で、こちらから最後尾が見えないくらい続いている状態です。こちら反対側が佐世保長崎唐津方面の入り口。こちらもズラーッと続いていて、乗車までにはかなりの時間がかかるんじゃないかと」
利用客数は増加傾向!2019年には19万人を記録
まとめ
実際にバルーンさが駅を利用したリポーターは次のように総括しています。
「私今回初めてバルーンさが駅を利用したんですが、やはり人がかなり集中していて、乗り込むのも現地に着くのも大変だなという印象がありました。いろいろお話も伺ったんですが、皆さんも思っていたより時間がかかったという声も多かったので、そのあたり解決できるように課題も考えていかないといけないし、我々も時間にゆとりを持って楽しんでいきたいなと思いました」
ICカード改札の導入により出口での流れは改善されているものの、バルーンフェスタの交通事情という根本的な課題に対しては、さらなる対策が必要という現状が浮き彫りになりました。来年のバルーンフェスタを楽しむためには、十分な時間的余裕を持った計画と、交通手段の慎重な選択が重要となりそうです。年に5日だけ開かれるこの特別な駅の今後の改善に期待が寄せられています。

