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300年の歴史を誇る佐賀の伝統工芸 名尾手すき和紙で見る匠の技
原料から一貫生産、カジノキ栽培から始まる和紙作り
名尾手すき和紙の最大の特徴は、原料となるカジノキの栽培から手がけていることです。「木から栽培してその木を使って」和紙を作るという、まさに一から始まる製造工程は圧巻の一言。
クワ科コウゾ属の落葉高木であるカジノキは、その繊維が和紙の原料として用いられます。「ここまで来るのには1年以上かかりますね」と職人は語ります。カジノキを伐採し枝を整え、熱湯で煮て柔らかくし、皮をはいでさらに煮る。約100の工程を経て、ようやく名尾和紙が完成するのです。
職人技が光る手すき作業の現場
工房では、リポーターたちが初めて目にする手すき和紙の製造工程に驚きの声を上げていました。「初めて見ます」「すげえ」という感嘆の声が工房に響きます。
特に印象的だったのは名刺サイズの和紙作りの工程です。「名刺と紙なんです」「名刺サイズが、あの、一番小さい」という説明に、リポーターたちは興味深そうに作業を見つめていました。
枠から和紙を取り上げる瞬間は特に美しく、「うわ、気持ちいい」「綺麗に取れた」「こうやって作っていくんすね」と、その繊細な技術に見入ってしまいます。一回の作業で約40枚の名刺が作られるそうです。
普通の紙とは一線を画す品質と耐久性
手すき和紙の優れた点について職人は「原料がまず全然違う」と説明します。「繊維が長いより強いっていうこと」が大きな特徴で、普通の紙とは比較にならない強度を誇ります。
驚くべきはその耐久性です。「100年、200年、300年長持ちする」という説明に、リポーターは「100年単位で持つやつや」と驚きの声を上げました。「名刺作ったら、もう本当に、何世代も後の子孫がこんな家残ってたよっていうのが」見つかるほどの耐久性を持っているのです。
伝統工芸品としての活用
職人の技と感覚
手すき和紙作りで最も重要なのは、長年の経験によって培われた職人の感覚です。「この厚さになって、ここから絞って乾かすとこの厚さになるっていうのが計算されている、まさに職人技」と、その技術の高さが評価されていました。
完成まではまだ工程が続きます。「今度は絞るんです、ジャッキで。そして、絞って水を切ったら乾燥。最後に厚さの違いや傷のチェックなどの選別作業を行って完成となります」
まとめ:300年の歴史と職人の技が生み出す日本の宝物
工房を訪れたリポーターは「本当にもう、驚くことしかなくて」「こうスッて上げる瞬間が気持ちよくて」「思わず見いってしまいました」と感動を語っていました。特に「その原料の木、カジノキから栽培してるっていう」点に大きな驚きを示していました。
手すき和紙作りは、現代では珍しい完全手作業による伝統工芸です。カジノキの栽培から始まり、約100の工程を経て完成する名尾和紙は、300年の歴史と職人の技が生み出す、まさに日本の宝物と言えるでしょう。
店舗情報
- 店舗名: 名尾手すき和紙
- 住所: 〒840-0205 佐賀県佐賀市大和町大字名尾4674−1
- TEL: 0952-63-0334

