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「笑って」は禁物?プロカメラマンが実践する子ども撮影テクニックに密着
プロが実践する「遊び」の撮影術
佐賀市高木瀬西にあるベーカリー「ブーランジュリ デュラム」で行われた表紙撮影。小城市の人気ベーカリー・パンシュクルが佐賀市に出した姉妹店で、カレーパンや生ドーナツなど焼きたてのパン約60種類が並びます。2階には落ち着いた雰囲気のイートインスペースも備えています。
今回のモデルは仲野さん親子。撮影前、「いつも抱っこをせがむ我が子が、地面に降りて撮影に協力してくれるかが心配だった」といいます。
撮影を担当するのは、佐賀市内で写真スタジオを営むオーナー兼カメラマンの外尾さん。撮影が始まると、外尾さんは子どもに「チョコのパン選ぶ?探し行こう」と自然に声をかけます。カメラを構えながらも、子どもがやりたいことを邪魔しない姿勢を貫いていました。
「褒め倒す」ことがポイント
外尾さんが撮影で最も気をつけているのは「お子さんに無理をかけないように心がけている」こと。
「無理に強制したら、どうしてもお子さんのテンションが下がっちゃうので、無理しないで、褒め倒すのがポイントだと思います」
撮影は「撮影をしてるんじゃなくて、遊んでいるんだっていうことを子どもに認識させる」ことが重要だといいます。遊びの延長として撮影を進めることで、子どもの自然な表情を引き出しています。
「笑わせるためにどうしたらいいかっていうのをこっち側が考えてやんないといけない」と外尾さん。特に母親に対しては「お母さんだったらお母さんの笑顔を見せれば笑顔になるんじゃないかな」とアドバイス。まず大人が笑顔になることの大切さを強調しました。
機嫌が悪くなった時の対処法
撮影中、羽玲くんの機嫌が悪くなる場面もありました。「もういい、もういい」と言い出した時、外尾さんは焦ることなく対応。服を整えたり、子どもが好きなキャラクターの名前を出したりして、徐々に機嫌を回復させていきます。
気づけば羽玲くんはノリノリになり、自然な笑顔で撮影に参加していました。「羽玲くんの機嫌もバッチリ戻りました」とリポーターも安堵の様子を見せました。
撮影を終えた母親は感想を語ります。
「すごい緊張してたんですけど、一緒に楽しんで声かけしてくださってたので、私も緊張がほぐれて自然な表情が出せたかなって。今日学んだことを自分たちも実践してみたい」
家族写真撮影の実践的なコツ
基本的な撮影技術
「水平レベルをしっかり取って、ボタンを押したらピントがここに来た時に、いい瞬間を狙って撮る」
低い位置から撮影したり、角度を変えたり、ズームを効果的に使うことも重要だといいます。
父親へのアドバイス
特に父親が撮影する場合のアドバイスとして「ママとお子さんの表情をちょっと穏やかな気持ちで見ながら撮る」ことを提案。
「邪魔しないで、その瞬間を狙う。普段を映し出すものが写真」
スタジオでの振り返りでは重要な気づきが共有されました。
「写真撮る時ってこういう写真にしたいっていうイメージが先にあるので、それにするためにパン取ってみてとか絶対言っちゃう。じゃなくて、やっぱりその被写体が先にあってそれを撮るっていう順番が違うんだな」
「笑って」「はい、チーズ」と言い過ぎず、自然な瞬間を捉えることの大切さが改めて確認されました。
屋内遊び場「いまりっこらんど」もオープン おやこdeつどう
施設の特徴
施設には滑り台などの大型遊具のほか、おままごとセットやおもちゃ、絵本コーナーも充実しています。赤ちゃん連れの保護者に必要な授乳室も完備され、未就学児とその保護者、同伴の小学生が利用可能です。
利用者からは好評の声が聞かれました。
「唐津の方にも似たようなところがあって、そっちまで行ってたんですけど、近場なので、すごくありがたいですね」
「家だったら生活感がある中で『それ触っちゃいけないよ』とかがあるんですけど、ここはそういうのがなくて自由に遊ばせられるのがいい」
利用方法
- 入館料: 無料
- 営業時間:10:00~15:30(最終入場15:00)
- 定休日:月曜
- 平日: 予約不要
- 土日祝日: 90分の完全入れ替え制で事前予約が必要
まとめ
プロカメラマンの外尾さんが実践する撮影術から学んだのは、子どもに無理をさせず、遊びの延長として撮影を進めることの大切さでした。「褒め倒す」「大人がまず笑顔になる」「被写体を大切にする」など、家族写真撮影に活かせる具体的なコツが満載でした。
今回紹介された内容は「ワイヤーさが」10月号に掲載されています。同誌は県内の公共施設やショッピングモールなどで入手でき、ホームページでも記事を見ることができます。