ピックアップ
pickup
世界3位の小学生が在籍!武雄市のスポーツチャンバラ道場で繰り広げられる熱い戦い
日本発祥のスポーツが世界へ 競技人口40万人の魅力
スポーツチャンバラは日本で生まれた競技で、現在では世界の競技人口が40万人にも上る国際的なスポーツです。老若男女が楽しめる競技として親しまれており、佐賀県内には4つの道場が設置されています。
武雄道場には現在20人が在籍し、昨年の九州大会小学生団体部門で優勝するなど、輝かしい実績を誇ります。さらに個人では九州大会、全国大会、そして世界大会に出場する選手も複数名在籍する実力派の道場として知られています。
「1分1本の真剣勝負」シンプルながら奥深いルール
スポーツチャンバラのルールは非常にシンプルです。制限時間は1分間で、相手の全身どこに打っても1本となります。逆に、どこを叩かれても1本を取られてしまうため、一瞬一瞬の判断が勝敗を分ける真剣勝負となります。
使用する武器も多彩で、基本的な武器である「小太刀」をはじめ、「長剣」や「槍」など13種目の打突競技があります。さらに「盾」を使った競技や、2つの武器を同時に使う「二刀流」など、戦略性に富んだ種目も用意されています。
5対5の合戦で戦略性を競う団体戦
個人戦だけでなく、5人対5人で同時に戦う「合戦」という競技も行われます。この競技では集団の中での連携や役割分担が求められ、まさに戦国時代の戦いのような迫力ある勝負が繰り広げられます。
最後の1人になった選手が1対5で戦うような場面も生まれ、戦略性と個人の技術力の両方が試される競技となっています。
武雄道場独自の練習法「メリーゴーランド」
武雄道場独自の練習方法として「メリーゴーランド」があります。これは円を描きながら順番に「飛び込み面」という攻撃を行う練習で、遠い間合いからの攻撃技術を身につけるのに効果的です。
子どもたちがメリーゴーランドのようにくるくると回りながら練習する様子は、楽しみながら技術を習得できる工夫された練習法として注目されています。
世界3位の小学生 璃空くんの強さの秘密
小学4年生の小池璃空くんは、世界大会で3位という素晴らしい成績を収めています。リポーターとの対戦では、「強かったけど俺が強すぎてやばかった」と自信に満ちたコメントを披露。実際の対戦でも一瞬で勝負を決める技術力を見せつけました。
リポーターが長剣を使った二刀流で挑戦しても、璃空くんの素早い動きの前にあっけなく敗北。子どもながらにして培われた高い技術力と集中力が、世界レベルの実力を支えていることが分かります。
世界王者が指導 犬走智英さんの情熱
この武雄道場を指導するのは、世界大会の長剣両手1級の部で優勝し、世界1位の実績を持つ犬走智英さんです。
「私が1位です」と自信を持って語る犬走さんは、子どもたちの技術向上と人格形成の両面をサポートしています。今後の目標について、「福岡市大会、九州大会、世界大会とありますので、みんなが一勝でも多くできるように頑張っていきます」と、選手たちのさらなる飛躍への意欲を語りました。
子どもたちが語るスポーツチャンバラの魅力
道場に通う子どもたちにスポーツチャンバラを始めた理由を聞くと、「短時間で勝敗が分かれるのがいいなと思った」という答えが返ってきました。
相手から1本を取った時の爽快感について聞くと、「音が出て気持ちいい」と、競技の醍醐味を語ってくれました。小さい頃から武器を使った遊びが好きだった子どもが、スポーツチャンバラを通じてその情熱を競技として昇華させている様子がうかがえます。
朝日公民館で育まれる次世代の武者たち
武雄市の朝日公民館で練習を重ねる「TEAM犬武者」の子どもたちは、世界レベルの指導者のもとで日々技術を磨いています。個人戦から団体戦まで幅広い競技を通じて、技術だけでなく戦略性や協調性も身につけています。
スポーツチャンバラという競技を通じて、一瞬の判断力と集中力を養い、世界に羽ばたく人材を育成している武雄道場。今後も福岡市大会、九州大会、そして世界大会での活躍が期待される、佐賀が誇るスポーツの拠点として注目を集めています。