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人材不足の佐賀県を支える!「佐賀外国人材雇用サポートセンター」が誕生
増加する外国人材と企業の課題:新設された相談窓口
佐賀県における外国人材の存在感は年々高まっています。平成19年に届け出が事業化されて以降、県内で働く外国人の数は8,000人以上、彼らを雇用する事業所は1,300を超え、いずれも過去最多を更新中です。
しかし、その一方で「外国人の雇用を考えているが、どのように雇っていいか分からない」という企業からの声も多く聞かれ、外国人材の雇用に関する知識や経験が不足している現状が浮き彫りになっていました。
こうした企業のニーズに応えるため、2025年7月、佐賀商工ビル1階の佐賀県国際交流プラザ内に「佐賀外国人材雇用サポートセンター」が新設されました。
センターには、外国人材の雇用を検討する企業から様々な相談が寄せられています。特に多いのは、「今、アルバイトで外国人留学生を雇っていて、卒業後正社員として迎え入れたいけど、どうしたらいいですか」という内容です。
アルバイトと正社員では適用されるルールが大きく異なるため、企業側も手続きに戸惑うケースが少なくありません。中には「そもそもうちって雇って大丈夫なものなの」といった基本的な疑問を抱く企業もいるほどです。
観光業界の新たなニーズ:文化を理解する人材を求めて
実際にセンターを訪れた朝日I&R社の担当者は、具体的な相談内容を語りました。同社はホテルやパークを運営するサービス業で、今後増加する外国人観光客に対応できる人材を求めています。そのため、中国の大学を卒業した新卒の女性を雇用することを検討しており、そのための手続きについて相談に来たとのことです。
同社が求めているのは、単に通訳ができるだけでなく、「外国の方の気持ちが分かる人、言葉だけでなく文化まで理解できる人材」です。これは、観光業界において、単なる語学力だけでなく、異文化理解に基づいた質の高いサービス提供が求められていることを示しています。
雇用から定着まで:総合的な支援体制
佐賀外国人材雇用サポートセンターは、外国人材の雇用に関する相談だけでなく、彼らが佐賀県で長く安心して働けるよう、定着支援にも力を入れています。
就労ビザや在留資格といった複雑な手続きについては、必要に応じて国の機関など適切な窓口を紹介し、企業が安心して外国人材を雇用できるような総合的なサポートを提供しています。
また、外国人材の日本語能力レベルや、どのような仕事内容に適しているかといった具体的なアドバイスも行っており、企業の個別のニーズに合わせたきめ細かな相談対応が特徴です。
セミナーとマッチング交流会で積極的な情報発信
相談業務以外にも、センターは積極的に情報発信を行っています。外国人雇用に関する企業セミナーの開催や、県内の留学生と県内企業とのマッチング交流会を実施し、企業と外国人材の出会いの場を創出しています。
留学生の段階から企業との交流機会を提供することで、将来的な雇用へと繋げる取り組みは、地元定着を促進する上で非常に重要です。ある調査では、佐賀県内の留学生のうち約4割が「このまま佐賀に残りたい」という意向を示しており、地元定着への期待も高まっています。
まとめ:佐賀の未来を拓く外国人材雇用サポート
人材不足が深刻化する現代において、佐賀県では外国人材を積極的に受け入れる体制づくりが進んでいます。県内の在住外国人は1万1,000人を超え、働く外国人も8,000人以上という数字は、彼らが佐賀の労働力として不可欠な存在となっていることを物語っています。働く外国人材の親御さんからは「都会すぎないところが良い」という理由で「佐賀は安心」という声も聞かれ、「佐賀の程よさ」が外国人材にとっての安心材料となっているようです。
佐賀外国人材雇用サポートセンターは、「働きたい外国の方、採用したい佐賀の企業、みんなで佐賀県を盛り上げていけたらいい」というリポーターの言葉が示すように、企業と外国人材をつなぐ架け橋として、佐賀県の新たな可能性を切り拓く役割を担っています。人材雇用に課題を抱える企業は、ぜひ一度、専門スタッフに相談してみてはいかがでしょうか。
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