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「400年の歴史に誇り」韓国のエリート女性が有田焼に魅せられて専門店をオープン
運命的な出会いが人生を変えた
有田町の赤絵町通りにある「Maison de Arita」。一見すると有田焼の店らしくないおしゃれな空間に、韓国出身のイ・ヒョジンさんが立っています。店内には現代的なデザインの有田焼が並び、特に韓国からの観光客を意識した「持ち帰りやすい小さいもので重くなくて持ち帰りやすいもの」をコンセプトにした商品が揃っています。
エリートから陶磁器の世界へ
イさんの経歴は驚くべきものです。韓国の大手企業のマーケティングデザインチームで、インテリアとマーケティングデザイン担当として6年間勤務していました。リポーターが「エリートじゃないですか」と驚くほどの華々しいキャリアを持つ彼女が、なぜ有田焼の世界に飛び込んだのでしょうか。
4年間の本格的な学び
決意を固めたイさんは、佐賀大学有田キャンパスのセラミックコースに入学しました。「有田焼の基本的な背景から技術的なものまで4年間学ぶことができて、全般的なことについて勉強ができます」と当時を振り返ります。
当初の目的は自分で作品を作ることでしたが、勉強していく中で有田のことについて深く学び、地域の関係者との繋がりも自然とできていきました。「外国人として、逆に外国人だからできる仕事があるかなと思うことがあって、工房だけ立ち上げることよりは、店舗も必要だと思って、最初にこちらをオープンから始めました」と、お店を開くに至った経緯を説明しています。
2店舗目もオープン 地域に根ざした活動
現在、イさんは有田町内で2店舗を経営しています。1年経った時に2店舗目ができ、現在は駅の方にも店舗があります。お客さんについて聞かれると「焼き物好きな人たちは基本的にちょっと穏やかな感じの人が多くて、今までお客様のために特に私大変にしたこともないし、全部優しい方も多くて、いろんな方会えてすごく良かったと思います」と笑顔で答えています。
外国人が見る有田の魅力
イさんの案内で有田の街を歩くと、外国人観光客の視点から見た有田の魅力が見えてきます。「元々なんか日本の伝統的な建築物の保存地区のところです。外国人にはこの昔こういう日本家屋が軒を連ねてるっていうところが魅力ですね」と説明するイさん。
「400年の歴史のストーリーの中で一部の一部ですけど、一つひとつが全部素敵じゃないですか」という言葉からは、有田焼だけでなく、街全体の歴史や文化に対する深い愛情が感じられます。リポーターも「本当にザ日本を感じるには佐賀の中でも有田っていうのは持ってこい」と同感を示しました。
季節についても「今がちょうどいい季節です」とイさんは語り、秋の有田散策の魅力を伝えています。

