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佐賀市大和町川上峡「白玉饅頭・元祖吉野屋」~143年の伝統と22歳の革新が交わる夜カフェ~
143年守り続ける伝統の味
白玉饅頭の元祖として知られる吉野屋は、川上峡の名物として長年愛され続けています。6代目店主によると、「お米を2度つき、2度こね、2度蒸すという手間をかけることで、白玉饅頭独特の食感を作り出している」といいます。
この製法は創業以来守り続けており、「素材が命」として、お米とあずき、お砂糖、ほんの少しの塩だけで作る昔ながらの製法にこだわっています。
昼は和カフェ、11月限定の芋パフェ
昼間の営業では「和カフェ」として、伝統をアレンジしたスイーツを楽しむことができます。取材時には、11月30日まで楽しめる限定の芋パフェを提供していました。このパフェには、芋けんぴ、芋のスイートクリーム、芋の甘露煮、芋のアイスクリーム、北海道産あずき、佐賀えびすもなか、そして小さな白玉饅頭がトッピングされています。
- 商品名:芋パフェ(コーヒーセット)
- 値段:2,200円
※2025年11月30日まで
気まぐれに灯る夜カフェの仕掛け人
通常は夕方までの営業である吉野屋が、夜気まぐれに灯る理由。その仕掛け人は、6代目の息子である吉村凌太朗さん(22歳)です。
昨年まで大学生で、長年続けた野球を引退したタイミングで家業の手伝いを始めた凌太朗さんが、「夜にここにポツンとちょっと光ってたら面白いかなと思って」という発想から始めたのが、この夜カフェでした。
夜カフェは毎日の営業ではなく、Instagramで1週間前から当日にかけて告知をして営業しています。取材当日の夜8時過ぎにお店を訪れると、気まぐれにもかかわらず店内はすぐにお客さんでいっぱいになっていました。
22歳が生み出す革新的スイーツ
凌太朗さんが考案した夜カフェ限定メニューの中でも注目は「抹茶カプチーノぜんざい」です。
「カフェに行っててたまたまカプチーノを初めて頼んで、これって抹茶にかけたら面白いんじゃないかと思って注いでみたら、これいい」と、偶然の発見から生まれたメニューです。
- 商品名:抹茶カプチーノぜんざい
- 値段:1,800円
さらに、この冬からの新メニューとして「もなかクリームチーズ(コーヒーセット)」も登場しています。えびすもなかにクリームチーズが入った一品で、「クリームチーズがちゃんと溶けるように、温かい白玉饅頭を挟んでいる」という工夫が施されています。「クリームチーズのしょっぱさ、酸味がして、これが白玉の甘さとまた一緒になって美味しい」と、和洋折衷の新しい味わいが楽しめます。
- 商品名:もなかクリームチーズ(コーヒーセット)
- 値段:900円
まとめ:伝統と革新が融合する夜の川上峡
白玉饅頭製法を学びながらも、若者目線でアレンジしたスイーツを提供し、白玉饅頭の可能性を研究する凌太朗さん。その活動により、夜の川上峡に新たな魅力が生まれています。気まぐれオープンという特別感も相まって、多くの人が足を運ぶ人気スポットとなっています。
老舗の伝統と若い感性が融合した「白玉饅頭・元祖吉野屋」。昼は伝統の和カフェ、夜は気まぐれな創作カフェという二つの顔を持つこのお店で、親子それぞれの味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
店舗情報
- 店舗名: 白玉饅頭・元祖吉野屋
- 住所: 佐賀市大和町梅野173
- 営業時間: 9:00~17:00(和カフェ)
- 定休日:第2・第4水曜
- TEL: 0952-62-0235
- 気まぐれ夜カフェ: 営業日時はInstagram(yoshinoya_yorucafe)で告知

