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2025.12.16

冬の睡眠を快適に!実は間違いだらけの寒さ対策と冷え症改善のコツ

寒い季節になると、夜なかなか寝付けない、朝起きても疲れが取れないといった悩みを抱える人が増えます。実は、良かれと思ってやっている睡眠時の寒さ対策が、かえって睡眠の質を下げている可能性があることをご存知でしょうか。「寝る直前のお風呂」「寒いときの厚着」これらは実は逆効果。今回は、上級睡眠健康指導士による正しい睡眠時の寒さ対策と、さくらクリニックの専門医が教える冷え症改善法をご紹介します。

【睡眠編】実は逆効果だった寒さ対策

「お風呂は寝る直前がいい」は間違い?

多くの人が信じている「お風呂は寝る直前がいい」という考えは、実は間違いです。上級睡眠健康指導士によると、「人間は体温が下がることで自然な眠りにつくため、寝る90分前にお風呂に入ることがおすすめ」とのこと。

入浴直後は体温が上がっているため、かえって寝付きが悪くなってしまいます。入浴から90分程度時間を置くことで、体温が自然に下がり、質の良い睡眠に入りやすくなります。

「寒いときは厚着をする」は間違い?

「寒いときは全身厚着をする」という対策も実は逆効果です。専門家は「体温が下がることで自然な眠りにつきます。着込みすぎると熱が逃げず体温が下がりにくい」と説明しています。

では、どうすればよいのでしょうか。答えは「太い血管が通っている場所を温める」ことです。

【冷え症編】専門医が教える冷えの正体

冷え症は病気ではなく体の反応

さくらクリニックの院長によると、「冷え症自体は病気ではなくて体の反応」だと説明されています。人が寒い環境に置かれると、脳や心臓などの重要な臓器を守るため、手足の末梢部分の血管を縮めて熱の放散を防ぐという、人間の自然な防御反応なのです。

専門医によると、冷える場所によって冷え症は4つのタイプに分けられます。

  1. 末梢冷えタイプ: 手足の末梢が冷える最も一般的なタイプ
  2. 下半身冷えタイプ: デスクワークが多い方に見られる足の冷え
  3. 内臓冷えタイプ: 冷たいものの摂りすぎやストレスが原因でお腹が冷える
  4. 全身冷えタイプ: 年中全身が冷える最も重度のタイプ

冷え性が女性に多い理由

統計では冷え性の80%が女性とされています。その理由として、「女性は筋肉量が男性に比べると少ない方が多い」「脂肪が付きやすい」ことによる「筋力の低下による基礎代謝の低下」が挙げられています。また、「女性ホルモンのアンバランス」も冷えを引き起こしやすくする要因とされています。

冷えの根本的な原因

専門医は冷えの最も大きな原因として「運動不足」を挙げています。「運動不足によって筋肉の量、筋肉量が低下して基礎代謝が落ちる」というメカニズムが冷えを引き起こします。

自律神経のバランス失調

もう一つの大きな原因が「自律神経と言いまして、交感神経と副交感神経のバランスが取れてない」ことです。

ストレスは主に交感神経を過敏にさせ、「血管が収縮しやすい状態」を作り出します。血管が収縮すると体温が下がりやすくなるのです。

効果的な冷え対策

食事による対策

専門医がおすすめする食事対策は、体を温める食材(生姜、アーモンド、ニンニクなど)を積極的に摂取すること、筋肉量を増やすためにタンパク質(大豆食品・タマゴ・ササミなど)を積極的に摂取すること、そして朝食を抜かないことです。「朝食を抜いてる方は冷え症が多いかもしれません」と専門医。基礎代謝を上げるために、朝食でこれらの食材を取り入れることが推奨されています。

簡単にできる運動

手軽にできる運動として、「ウォーキング」が推奨されています。「全身の運動になりますし、外の空気を吸うことによって非常にリラックス効果もある」とのこと。また、いつでもできる運動として、手のひらを合わせて押し合う、手を引っ張り合う、足の貧乏ゆすり(筋肉を使うため効果的)などが紹介されました。

3つの首を温める

冷え予防として最も効果的なのが「3つの首を温めましょう」という方法です。首はマフラーやネックウォーマー、手首は手袋やアームウォーマー、足首はレッグウォーマーや厚手の靴下で温めます。「そこにはやっぱり動脈が通ってるんですね。血管を温める。皮膚を温めるよりはやはり動脈を温めた方がより早く効果が出ます」と専門医は説明しています。

最新の冷え対策グッズと自律神経ケア

現在、様々な冷え対策グッズが販売されています。特に注目されているのが、USB充電で繰り返し使用できる環境に優しい「充電式カイロ」や、足先・足首を重点的に温める「まるでこたつソックス」。その他、ホットスカーフ、アームニットカバー、USBホットブランケット、カイロ腹巻きなど、様々なアイテムが揃っています。

また、専門家は自律神経を整える方法として、「ゆっくり息を吸って2秒くらい止めてゆっくり吐くみたいな呼吸法を取り入れると、継続的にやることが必要ですが、冷えの改善には繋がっていく」とアドバイスしています。

色々な対策を試しても冷えが改善しない場合は、病気の可能性も考えられます。「貧血、甲状腺機能低下、バージャー病と言われるものもありまして、病気の可能性もありますので、気になる方は医療機関を受診してみてください」と専門医は注意を促しています。

まとめ:正しい知識で快適な冬を

寒い冬を快適に過ごすためには、正しい知識に基づいた対策が重要です。睡眠時は着込みすぎず、「3つの首」を重点的に温める。冷え対策では運動と食事の改善を基本とし、最新のグッズも活用しながら、継続的に取り組むことが大切です。

「正しい寒さ対策をして、睡眠の質を高めましょう」という専門家のアドバイスを参考に、この冬は質の良い睡眠と冷え知らずの体を手に入れてみてはいかがでしょうか。

【2025年12月8日放送 かちかちLIVE まるっとライフ より】

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