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2025.12.24

親子で楽しむ体験!「旅育」佐賀の自然で子どもの生きる力を育む

「自己肯定感」や「主体性」を育むために、日々工夫を重ねているお父さんお母さんは多いのではないでしょうか。そんな中、注目を集めているのが「旅育」という教育的なアプローチです。旅育とは、本物の体験を通して子どもたちの生きる力を育む考え方や活動のこと。今回は、佐賀県三瀬村の北山ダムでのワカサギ釣りに密着。5歳の男の子が生まれて初めてワカサギを釣り、自分で天ぷらにして食べるまでの完全体験を通じて見えてきた、旅育の本質とその魅力をお伝えします。おやこdeつどう「大町町」の日常的な子育て支援の場の親子と子供の絆を深める広場の魅力もお伝えします。

「旅育」とは?本物の体験が子どもを変える

子育ての中でよく耳にする「自己肯定感」や「主体性」という言葉。これらを育むために声のかけ方を工夫したり、様々な方法を試している親御さんも多いのではないでしょうか。

「旅育」とは、本物の体験を通して子どもたちの生きる力を育む教育的な考え方や活動のこと。旅先という特別な場所で味わう達成感と本物に触れる体験、さらに家族からの褒め言葉。この組み合わせが子どもの心に「できる」という気持ちと好奇心を生み出します。

九州有数のワカサギ釣りスポット・北山ダム

三瀬村にある北山ダムは、九州でも有数のワカサギ釣りが楽しめるスポットです。今回体験に協力していただいた「うおまん」さんでは、必要な道具はすべてレンタルや購入が可能。手ぶらで来ても大丈夫で、週末だけ事前予約をしておくとスムーズに楽しめます。

リポーターは5歳の息子を連れて、初めてのワカサギ釣りに挑戦。「実は息子にはこれまでさせてあげられなかったので、今日はいい体験になると思います」と語りながら、ボートに乗り込みました。

生まれて初めての挑戦に込められた親の思い

ボートでポイントに到着すると、まずは仕掛け作りからスタート。「旅育ということで息子にやらせたかったんですが、まだ5歳ということで、今回は私が準備しました。ただ、釣りをするのは息子にお任せ」とリポーター。

生まれて初めてのワカサギ釣りを前に、「親としては、こう自然の中で挑戦するこの時間がきっと彼の心に残るはずと、そんな思いを込めて見守ります」という言葉からは、子どもの成長を願う親の気持ちが伝わってきます。

一度釣れただけで変わる子どものやる気

釣り竿を持った息子は、最初は「難しかった」と答えていましたが、一匹目が釣れると表情が一変。「簡単だった、まだ釣る」と意欲的になり、その後1時間にわたって釣り竿を離しませんでした。

「一度釣れただけでこのやる気。目標を決めて釣れたらしっかりと褒める。その一言が子どものやる気をぐっと引き出します」とリポーターは説明します。

旅先という特別な場所で味わう達成感と本物に触れる体験、さらに家族からの褒め言葉。「この組み合わせが子どもの心に『できる』という気持ちと好奇心を生み出します。これが旅育なんです」

釣りから調理まで、食べるまでの完全体験

ワカサギ釣りの楽しさはここで終わりません。釣った後は、「うおまん」から車で5分ほど移動した場所で、調理体験が待っています。事前に連絡しておけば、調理セットを1000円で借りることができ、釣ったばかりのワカサギを天ぷらにして食べることができます。

「食べるまでを体験することで、子どもは達成感をさらに深めます。自分で釣った魚を揚げるって、ワクワクしますよね。こういう本物の体験が旅育の醍醐味」とリポーター。

自然の恵みに感謝しながら家族で作って食べる時間が、最高の思い出になることは間違いありません。

究極の食育体験が生み出すもの

実際に天ぷらを味わった息子に感想を聞くと、「美味しい」「楽しかった」という笑顔の答えが返ってきました。

リポーターは体験を振り返り、「究極の食育ですよね。魚って今もう切り身の状態とか調理された状態になってるのが子どもって当たり前と思ってる感があるので、実は魚って生き物だっていうところから始まって、それを自分で釣ったからこそ美味しく食べられる」と語ります。

「自分で食べる体験をしてね、経験を積み重ねていくことがいかに大事なことなのかな、こういう体験だからこそ得られるものなのかなっていう気は改めてしますね」

家族の絆を深める最高の学びの場

旅育は家族の絆を深めると共に、子どもの生きる力を育む最高の学びの場です。楽しんでもらうだけでなく、一つ一つ自分で覚えてミッションをクリアし、できなかったことができるようになるという経験を積み重ねることの大切さを、この体験は教えてくれます。

佐賀県では、ワカサギ釣り以外にもろくろ体験や工場見学なども旅育として楽しむことができ、子どもたちの好奇心と成長を促す様々な機会が用意されています。

親子の絆を深める子育て広場「こんぺいとう」

一方、日常的な子育て支援の場として注目したいのが、大町町総合福祉保健センターにある「子育て広場こんぺいとう」です。畳敷きになった広場では、未就園児たちが安心して遊べる環境が整っています。

手作りおもちゃやままごとコーナー、絵本コーナーも充実しており、お気に入りの絵本を借りることもできます。取材日には6組の親子が訪れ、おもちゃ遊びなど思い思いの時間を親子一緒に過ごしていました。

親のリフレッシュにも大切な役割

利用者からは、「家にいたら子どもとずっと一緒にいる時間で、大人との会話は少なくなるので、子どもだけじゃなくて、私もいろんな人と話してリフレッシュする時間にはなるかなと思います」という声や、「結構広くて、手作りのおもちゃっていうか木製のおもちゃとかがたくさんあるので、月齢に合わせて楽しめるような感じで助かってます」という感想が聞かれました。

子育て広場こんぺいとうは、親子で安心して過ごせる遊び場として、プレパパ・プレママも利用でき、育児相談や交流の場としてもおすすめです。外でパパやママのことを話すことは、客観的に2人のことを見つめ合い、理解し合う時間としても重要な意味を持っています。

まとめ:本物の体験が育む、かけがえのない成長

「難しかった」から「簡単だった」へ。一匹のワカサギが釣れただけで、5歳の男の子の表情は一変しました。その後1時間、釣り竿を離さなかった小さな手。自分で釣った魚を天ぷらにして食べた時の笑顔。これこそが、旅育が生み出す「できる」という自信と好奇心です。

佐賀県での旅育体験や子育て支援の取り組みは、子どもたちの成長はもちろん、家族全体の絆を深める貴重な機会を提供しています。自然の中での本物体験から日常の交流まで、様々な形で子育てをサポートする環境が整っていることは、佐賀県の大きな魅力の一つと言えるでしょう。

魚は生き物であること、自分で釣った魚だからこそ美味しく食べられること、そして何より「できた!」という達成感。こうした本物の体験を通じて、子どもたちは生きる力を育んでいきます。

週末は家族で佐賀の自然へ。旅育という新しい学びの形が、きっとあなたの子育てに新たな視点をもたらしてくれるはずです。

【2025年12月17日放送 かちかちLIVE すいようキャッチ! より】

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