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有名ブランド「THREE」も注目!佐賀県が挑戦するアジア代表の「コスメのまち」構想
県庁にコスメ専門部署が誕生
「県庁のコスメティック推進部は、コスメ産業の支援に特化した部署なんです」と語るのは、佐賀県の担当者。全国でも珍しい化粧品産業専門の行政部署が、この構想の本気度を物語っています。
佐賀県では2013年から「コスメティック構想」を掲げ、「唐津市を中心とする佐賀県及び北部九州に、美と健康に関するコスメティック産業を集積させて、佐賀の海や山の農作物を活かしたコスメの自然由来原料の供給地として、アジアを代表するコスメのまちとなることを目指しています」と壮大なビジョンを描いています。
2013年から10年以上にわたる取り組みは、今や具体的な成果を生み出し始めています。
唐津の山奥で育つハーブが化粧品の原料に
その構想の現場となるのが、唐津市にあるハーブガーデンです。ここで栽培されているハーブが、実は有名化粧品ブランド「THREE」の原料として使用されているのです。
「THREEは自然由来原料にこだわったスキンケアコスメなどを作られている、超人気なブランドになります」と担当者が説明する通り、品質にこだわる有名ブランドが佐賀県のハーブに注目しているのです。
唐津の山奥で静かに育つハーブが、全国の女性たちの肌を潤す化粧品へ。この事実だけでも、佐賀県のコスメティック構想が単なる夢物語ではないことが分かります。
朝市通りに誕生した最新蒸留施設
ハーブ園から近い呼子朝市通りには、ハーブを蒸留して精油を作る最新施設がオープンしました。巨大な蒸留器から立ち上る白い蒸気は、まさに化粧品の原料が生まれる瞬間を物語っています。
リポーターが実際に体験すると、「ナチュラルな自然由来のいい香りがしてます」「この湯気を持って帰りたいぐらい、本当にいい香り」と感動の声を上げるほど。「かなりの量が取れております」という通り、棚にはずらりと並ぶ精油の瓶が、この地域での生産の規模を示しています。
佐賀の環境がハーブ栽培に最適な理由
なぜ佐賀県がハーブ栽培に適しているのか。蒸留所の担当者は「佐賀って日本海側からの少し乾燥した空気が入ってくる。少しこう乾燥した土地っていうので、こういったティーツリーだったりローズマリーナっていう樹木系のハーブに適している」と説明します。
さらに重要なのが距離の近さです。「畑から実際に植物をフレッシュな状態で持ってくるっていうのが、この出来上がった精油の質にも関わってくるので、距離はとても重要なポイント」として、原料の鮮度が最終製品の品質に直結することを強調します。
日本海からの乾燥した空気、ハーブに適した気候、そして畑から蒸留所までの近さ。これら自然条件が揃った佐賀県だからこそ、THREEが「特別な場所」として選んだのです。
体験型施設としても注目
この蒸留所では「THREEの商品の販売や精油を使ったワークショップも開催されています」。さらに「ハーブティーや、全国でここだけでしか味わえないハーブのアイスクリームもいただけます」と、観光面での魅力も兼ね備えています。
「THREEがその特別な場所として佐賀を選んでくれたっていうのは本当に嬉しい」と県の担当者も喜びを隠せません。「周りからの反響もすごく、いろんなお言葉をいただいています」と、地域への波及効果も大きいようです。
単なる生産拠点ではなく、体験できる、味わえる、学べる施設として。コスメティック構想は、観光と産業の融合も実現しています。
「コスメと言えば佐賀」を目指して
佐賀県の取り組みはさらに広がりを見せています。「コスメビジネスに関心がある方に向けたイベントっていうのも毎月県内で開催している」ほか、「来年から西九州大学でコスメティックサイエンス学科っていうのも新たにできます」と教育面でも充実を図っています。
「コスメと言えば佐賀って、全国の方に思ってもらえるように頑張っていければ」という県の担当者の言葉からは、単なる産業振興を超えた地域ブランディングへの強い意志が感じられます。
原料の生産から製品開発、そして人材育成まで。コスメティック構想は、産業のエコシステム全体を佐賀県内に構築しようとしているのです。
県内4カ所でポップアップ開催中
まとめ:地域資源を活かした壮大な挑戦
2013年から始まった佐賀県コスメティック構想は、今や全国から注目される取り組みとなりました。地域の自然資源を活かし、有名ブランドとの連携を実現し、さらに教育や観光といった多面的な展開を見せる佐賀県の挑戦は、これからも目が離せません。
「THREEがその特別な場所として佐賀を選んでくれた」――この一言に込められた喜びと誇り。それは、10年以上にわたる地道な努力が実を結んだ証です。
佐賀の海や山の恵みが、美と健康を届ける化粧品へ。この壮大な物語は、まだ始まったばかりです。

