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年末年始こそ考えたい食品ロス削減!佐賀県のユニークなポイントラリーで楽しく環境保護
驚きの数字から見る食品ロスの現状
まず注目すべきは、食品ロスが日本の経済に与える影響の大きさです。全国で食品ロスによって無駄になるお金は、なんと年間約4兆円にも上ります。これは国民1人当たり約3万円に相当する金額で、この規模の大きさには驚かされます。
食品ロス量は年間で約646万トンと言われており、これは年間1人37キログラム、毎日おにぎり1個分の食べ物を捨てていることと同じ計算になります。
さらに深刻なのは、家庭から出る食品ロスの原因で最も多いのが「未開封のまま廃棄」だということです。「買ったけれども使わずに期限が来て捨ててしまった」「頂いたものもなかなか使う機会がなくて、気づけば期限が切れていた」という経験は、多くの人が心当たりがあるのではないでしょうか。
一方で世界に目を向けると、食べ物が足りない人は10人に1人という現実があります。世界には約8億人もの人が食べ物に困っており、日本でも子供の9人に1人が十分に食事が取れていないと言われています。
スーパーマーケットで始まる「ちょいアクション」
佐賀県が実施している「たべんばくんと食ロス減ポイントラリー」は、日常生活の中で気軽に参加できる画期的な取り組みです。参加方法は非常に簡単で、ポスターやサイトの二次元バーコードを読み取って、LINEの友だち登録をするだけ。様々な「ちょいアクション」でポイントを貯めていくことができ、抽選で豪華な景品もゲットできるチャンスがあります。
県の担当者は「このポイントラリーに参加していただくことで、日常の中で身近にできるちょっとした食品ロスのアクションをやっていただく。ポイントを貯めていただいたら抽選で、豪華な景品もゲットできるチャンスですので、皆さんぜひこのLINE登録をお願いします」と参加を呼びかけています。
担当者は「少しのことを考える場所としては、スーパーマーケットって非常に考えやすいところなのかなと思います」と述べ、日常の買い物を食品ロス削減について考える機会として活用することの重要性を強調しています。
「てまえどり」で食品ロス削減と節約を両立
食品ロス削減のための具体的なアクションの一つが「てまえどり」です。これは商品棚の手前にある、賞味期限が近い食品を選んで購入するという取り組みです。多くのスーパーマーケットでは、賞味期限が近い商品を手前に陳列し、割引価格で販売しています。
「どうしても期限が過ぎてしまうと、もう販売できずに捨ててしまうだけになってしまいます」と担当者が説明するように、この「てまえどり」は店舗の食品ロス削減に直結します。しかも消費者にとっても、割引価格でお得に買い物ができるメリットがあります。
フードドライブで食品の新たな活用方法を提案
もう一つの重要な取り組みが「フードドライブ」です。これは、ご家庭で余った食品を回収場所に持参することで、子ども食堂などの支援を必要としている方々のところに届ける活動です。
特に年末年始は贈り物で頂いた食品が余りがちな時期でもあります。フードドライブは、そうした食品に新たな活用方法を提供する重要な仕組みです。
担当者は「このフードドライブというのは、ご家庭で余った食品をこのフードドライブを実施している、例えばお店や自治体の回収場所、それからイベントとかでも実施しているところがありますので、そういったところにお持ちいただくことによって、子ども食堂といった支援を必要としている方のところに届く活動になります」と説明しています。
カーボンニュートラルとの深い関係
食品ロス削減がなぜカーボンニュートラルにつながるのでしょうか。食品は廃棄する際に、輸送や焼却などで多くのCO2を排出してしまいます。一人一人が意識して食品ロスを削減すれば、それは直接的にカーボンニュートラルへ貢献することになるのです。個人の小さな行動が環境保護という大きな目標に結びついているのです。
リポーターも「いきなり大きいことを1人でっていうのはなかなか厳しいと思うんですけど、気づける部分でちょっとしたことを少しずつやることが、食品ロス削減、その先にあるカーボンニュートラルにつながっていくのかなという風に思いました」とコメントしています。
気軽に始められる身近な環境保護活動
この取り組みの魅力は、特別な準備や大きな変化を必要とせず、普段のお買い物の中で気軽に参加できることです。
「たべんばくんと食ロス減ポイントラリー」は1月末まで実施されており、参加や詳しい内容については、「たべんばくん 食ロス」で検索することで確認できます。

