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700年受け継がれる尾崎人形 午年を彩る伝統の技
700年の伝統を誇る尾崎人形
神埼市神埼町尾崎は、のどかな集落の雰囲気が漂う場所です。ここで700年以上の伝統を誇る尾崎人形の干支置き物が制作されています。
城島正樹さんは、以前経営していた雑貨店で商品を取り扱っていた縁から尾崎人形の職人に転身しました。工房には巳年、卯年など、さまざまな干支の置き物が並んでいます。「どれも本当、コロンとしていて可愛らしい感じがありますね」とリポーターが感想を述べるように、温かみのある表情が特徴的です。
石膏型から始まる丁寧な工程
伝統の色使いを守る絵付け
絵付け作業では、色ごとに進めていきます。「大体は同じやつを十個程まとめて製作していくことが多いですね」と城島さん。
「もともとの尾崎人形の伝統として、赤、青、黄色を使うのと、あまり色を重ねすぎずに、白の部分を大切にしながら色をつけていきます」と、700年受け継がれてきた伝統的な色使いを大切にしていることがわかります。
金色の部分は特に難しく、「金はなかなか乗りづらいので、2回乾いてからもう1回ぐらい塗るような感じで」と丁寧な作業が必要です。
集中力を要する細かな作業
「長い時は5、6時間程作業しているときもあります。でもなかなか集中力が続かないので途中に型を入れる作業を挟んだりとか、ちょっと色々違う作業も挟みながら」と城島さん。
特に顔の絵付けは最後に行います。「顔が一番細かい作業になり、目で印象がだいぶ変わるので、なるべく可愛く見えるようにとは思いながら」という城島さんの言葉からは、一体一体への愛情が伝わってきます。
絵付け作業は1個につき10分ほどかけ、年によって変わりますが千から三千個ほど制作しているそうです。
体験してわかる職人技の凄さ
リポーターも絵付け作業を体験しました。「可愛くしてあげるからねっていう気持ちがすごい出てきます」と始めましたが、実際に作業を進めると「ムラがすごい」「塗ってる場所が多くなってくると持つとことか、確かに難しさがよりわかりました」と、職人技の難しさを実感。
城島さんが10分でできる作業を、リポーターは40分かけてようやく完成させました。「欲張ってカラフルにしたいなと思って、まつ毛を入れようとして失敗はしましたけど、チャレンジ精神もここに込めたということで」と、体験を通じて職人の技術の高さを改めて感じることができました。
伝統を未来につなぐ想い
唯一の若手職人として尾崎人形を受け継ぐ城島さんの想いは深いものがあります。
「地元の方々の意見を汲み取り、今の若い人にも受け入れてもらえるようなデザインを制作します。今だと佐賀のお土産として県外に持って行ってもらうことも多くなってきたりするので、昔の良さも踏まえながら、新しいところも挑戦していくようなところが、難しさでもあるんですけど、面白みでもあるのかなと思いながら制作しています。」
この言葉からは、伝統を守りながらも現代のニーズに応える難しさと、それに挑戦する職人の姿勢が伝わってきます。
世界に一つだけの干支置き物
佐賀錦の午年置き物は、一体一体が職人の手によって生地作りから行われているため、「まさにこの世に一体しか存在しないもので、おそらく2度とまた出てこないだろう」という貴重な作品です。「そういった意味ではね、自分を迎え入れるみたいな感じで選ぶ方が多い」とのことで、まるで家族を迎えるような気持ちで選ばれています。
価格は5000円ほどとなっており、手作りの温かみと伝統技術の価値を考えると、とても手頃な価格と言えるでしょう。
まとめ
神埼市神埼町尾崎では、700年以上の歴史を持つ尾崎人形の午年干支置き物が作られています。石膏型から絵付けまで一体一体丁寧に仕上げられ、赤・青・黄色を基調とした伝統の色使いが特徴です。職人の技と想いが込められた人形が、新年を温かく彩ります。
店舗情報
- 店舗名 : 尾崎人形工房
- 住所 : 〒842-0015 佐賀県神埼市神埼町尾崎 546
- TEL : 090-4986-2797

