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2026.02.01

AIが生み出すアート作品!有田町で誕生した革新的な有田焼「ゴールドイマリモノリス」

有田町にある「アリタポーセリンラボカフェ」で、従来の有田焼とは全く異なる画期的な作品に出会いました。多面体の幾何学的なフォルムが印象的なこの陶器は、なんと生成AIによってデザインされた有田焼なのです。七福神をモチーフにしながらも、これまでに見たことのない斬新な形状で、その驚きの価格は300万円。創業220年の歴史を持つ窯元が、伝統工芸とAI技術を融合させた、まさに時代の最先端を行く作品の秘密に迫りました。

有田焼×AIの斬新な組み合わせが話題

アリタポーセリンラボカフェの展示室には、一見すると現代アートのような不思議な形の有田焼が並んでいます。これらは「ゴールドイマリ モノリス」という名前で、七代目・松本弥左ヱ門さんが手がける革新的な作品です。

「七福神の大黒天様を、生成AIで変形させて作った形状になります」と松本さんは説明します。四角いモノリスの形状に七福神の特徴を落とし込むという、これまでにない発想で生み出された作品です。

リポーターも「生成AIを使ってるんですか」と驚きを隠せません。一般的な大黒天のイラストと比較すると、確かに手に持つ木槌らしきものが幾何学的なデザインに反映されているのがわかります。

七福神それぞれの個性をAIがデザイン

松本さんは「私がちょうど、この窯の七代目になりますので、七と七をかけて七福神と」と、作品に込めた思いを語ります。恵比寿天には鯛の模様が描かれ、布袋尊はふくよかな体型が形状に表現されるなど、それぞれの七福神の特徴がAIによって独特な幾何学模様として表現されています。

さらに、「七福神を上下に2体、組み合わせたものもあります」と紹介される合体作品は、「合体したらご利益が二倍になる」という縁起の良さも魅力の一つです。

驚きの価格は300万円!すでに完売作品も

「売れたものはいくらですか」とリポーターが質問すると、松本さんは「300万です」とさらりと答えます。赤いタイプのモノリスも、同じく300万円で販売されており、すでに売れてしまった作品もあるといいます。

購入者について尋ねると、「お金持ちの日本人の方」と松本さん。販売は日本橋三越の外商イベントでお披露目され、高い評価を受けているのです。

リポーターに「1点いかがでしょうか?」と勧められると、「家族で大会議をしないといけない」と困惑する姿が印象的でした。

伝統技術とAI設計の融合による製作工程

創業220年の歴史を持つアリタポーセリンラボの本社工場では、AIによって作り出されたモノリスの図面を3D設計に落とし込む作業が行われています。担当者の副島さんは「AI生成したものを焼き物にするのか」と当初の驚きを振り返ります。

「焼き物は、丸いものは比較的作りやすいんです。四角いものは作りにくいんですよ」と語るように、幾何学的な形状の製作は従来の陶磁器作りとは全く異なる困難さがあります。

陶磁器産業でも、人間の手やろくろを使わない、コンピューターでの3D設計が普及してきており、モノリスはその技術の進化とのマッチングにより実現できた作品なのです。

職人技術の結晶:絵付けと組み立て

石膏の型に液状の陶土を流し込み、余分な液を捨てて固まったら慎重に外していく工程は、従来の有田焼と同様です。しかし、2体の合体作品は手作業で接着させる必要があり、「難しい」「繊細ですね」とリポーターも感嘆します。

「300万円の理由が見えてくる気がします」という言葉通り、幾何学的な形状だからこそ難しい各工程の作業が価格に反映されています。

モノリスの絵付けは、会社で唯一の一級技能士が担当します。「角の部分の重なりがむらなく濃くならないようにするのが難しい」と、職人ならではの技術の高さがうかがえます。

波乱万丈の歴史から生まれた革新精神

アリタポーセリンラボの斬新で多角的な事業展開の背景には、波乱万丈の会社の歴史があります。松本さんによると、「1804年に創業しました。二代目で潰れてしまいまして、家屋敷を取られてしまう」という困難な時期を経験しています。

その後、ギャンブルが当たって家屋敷を取り戻し、三代目は銀行を始めて今の佐賀銀行に合併していくなど、各代で新しい挑戦を続けてきました。四代目は南アフリカで洗濯屋を始め、五代目は「ゴールドイマリ」ブランドでヨーロッパや中近東、アメリカに輸出を拡大。しかし、プラザ合意による円高で輸出がなくなり、松本さんが戻ってきた時には「20億借金がありました」という厳しい状況でした。

「先代の話も聞いていると、皆さん紆余曲折がありますね。でも、どの代のかたも新しいことにチャレンジしているんですね」とリポーターが指摘すると、松本さんは「新しい技術が出てきているので、それを活用します。そうすることによって、また新しい有田焼ができるのではないか」と答えます。

有田焼の新たな可能性を切り開く

「七福神っぽくないので、何が七福神なのかよくわからないような形にはなってます。これ大丈夫なのかなと思いながら作ってます」と松本さんは笑いながら語りますが、その挑戦精神こそが新しい有田焼の可能性を切り開いています。

「有田焼っていうのは、食器だけではありません。元々は装飾品とかアート作品として、ヨーロッパの王侯貴族に輸出されてたものなんで、暮らし全体を彩る、メゾン的なブランドになれば」と語る松本さんの言葉からは、伝統工芸の新たな展開への強い意志が感じられます。

まとめ

AIと職人技術の融合によって生まれた「ゴールドイマリ モノリス」は、有田焼の新しい可能性を示す画期的な作品です。創業220年、七代にわたる波乱万丈の歴史の中で培われた革新精神が、生成AIという最新技術と出会い、300万円という価値を持つアート作品を生み出しました。伝統工芸が現代技術と融合し、食器の枠を超えて暮らし全体を彩るブランドへと進化する。その挑戦は、有田焼の未来を切り開く道標として、今後も注目を集めていくことでしょう。
店舗情報
  • 店舗名 : アリタポーセリンラボ有田旗艦店Shop
  • 住所 : 〒844-0003 佐賀県西松浦郡有田町上幸平 1丁目 11-3
【2026年1月27日放送 かちかちLIVE サガSagace より】

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