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100歳まで動ける体づくりしていますか?|88歳も通う太良町に誕生した地域密着型ジム「ZUTTOWAKAI」
「寝たきりの祖母」の記憶が、ジム誕生のきっかけに
オーナートレーナーの太田さんは、もともと東京の出版社でデスクワークをしていました。当時は体重が100キロまで増えてしまい、筋トレを始めたことで現在の体型を手に入れたといいます。
転機となったのは、東京のジムで出会ったシニア層の若々しい姿でした。「私の記憶の中での祖母の姿はずっとベッドの上の寝たきりでした」と振り返る太田さん。生き生きとトレーニングするシニアたちと、寝たきりだった祖母の姿とのギャップが、このジムを始める原点となりました。
「やりたいことができる体を100歳になっても叶えられる場所を作って広げていきたい」——その想いが、「ZUTTOWAKAI」の誕生につながりました。
ジムのない地域に、専門的な指導を届けたい
太田さんは長崎県南島原市の出身。故郷もトレーナーが直接指導するジムが存在しない「ジムなし町」だったため、3年前に1号店をオープンしました。現在は長崎県内に2店舗、今回の太良町が3店目で、いずれも「ジムのない地域」に絞って出店しています。
街頭インタビューをすると、「日頃運動されていますか?」という質問に「していないです」「毎年春になったらすると言いながらずっとやっていないですね」という正直な声が続々と上がりました。そんな運動不足に悩む住民にとって、専門的な指導が受けられるこのジムの存在は、非常に心強いものです。
一人ひとりに合わせた丁寧な指導
「ZUTTOWAKAI」では、トレーナーの太田さんが一人ひとりの体力や体調に合わせて負荷を細かく設定します。リポーターが使用したバーベルは13.6キロでしたが、75歳の千恵子さんは16.1キロを軽々と持ち上げていました。
特に印象的だったのは、太田さんのお母様である太田かつこさん(82歳)のトレーニング姿です。「1、立ち上がる。2、立ち上がる」という太田さんの声かけに合わせて、しっかりとした動作で筋トレをこなす姿はとても82歳とは思えない若々しさ。「病院嫌いなんですよ」と笑顔で話すかつこさんの元気な様子が、継続的な筋トレの効果を何より雄弁に物語っていました。
利用者の声:生活の質が変わった
実際にトレーニングを続ける利用者からは、日常生活での具体的な変化を実感する声が聞かれました。「孫を抱っこできるようになりました。子どもたちからも『立ち座りが早くなった』『歩き方が変わった』と言われるようになりました」と話す利用者の表情は、充実感にあふれていました。
また、「マッチョな体型を目指したい」と話す75歳の女性もいるなど、年齢を重ねても高い向上心を持ち続ける利用者の姿が印象的です。
空き倉庫を活用したSDGsな取り組み
「ZUTTOWAKAI」のもう一つの特徴が、元々倉庫だった空きスペースを活用していることです。「投資を抑えて、年金暮らしでも通える場所にしたいと思い、ベニヤ板を打ち付けてとりあえず始めました」と太田さん。「ジムは住む場所ではないので、穴を塞いで壁を作り、重りを置けばジムになる」という発想は、全国で問題となっている空き家・空き倉庫問題の解決策としても注目されています。
この取り組みは、SDGs目標の「住み続けられるまちづくりを」「つくる責任、つかう責任」の達成にもつながるものとして評価されており、健康格差と空き家問題を同時に解決する革新的なアプローチといえます。
「筋トレは、人生最後の日までできる」
太田さんが大切にしている言葉があります。それが「筋トレは人生最後の日までできる」という哲学です。
「スポーツや走ることができなくなる日がやってくるかもしれない。しかし、筋トレを習慣にすれば人生最後の日までできる」——この言葉を胸に、ジムのコンセプトも「100歳までしたいことができる体でいられるように」と設定されています。ストイックでありながら温かいこの哲学が、多くの地域住民の心を動かし、継続的な通いにつながっています。
まとめ
店舗情報
- 店舗名 : ZUTTOWAKAI
- 住所 : 太良町多良1871-7
電話番号 : 050-5530-6891

