2021/11/22 (月) 19:00

九州新幹線長崎ルートの整備方式をめぐる協議で、国は改めて佐賀駅を通るルートを示しましたが、県側は「地域がどう発展するかなどの視点が見えない」と更なる検証を求めました。

九州新幹線長崎ルートをめぐり、新鳥栖ー武雄温泉間の整備方式などを議論している県と国交省の事務レベル協議。前回の協議では、県側はフル規格で整備した場合、佐賀駅を通るルートだけでなく佐賀市北部や佐賀空港を回るルート、合わせて3つのルートの比較と検証を求めていました。国交省側は22日の協議で「年間の収支改善効果や投資効果は佐賀駅を通るルートが最も効果がある」などと従来の考えを改めて伝えました。

国交省 川島雄一郎幹線鉄道課長：「（フル規格）それにかかる費用ですとか、発現される効果ですとか、そういったことを勘案しますと、アセスルートが適切ではないかというようなことも申し上げた」

県 山下宗人 地域交流部長：「色んなものが複合的に関係し合う中で地域がどう発展していくのだろうかと。今回示された資料を見る限りではそういう視点がなかった」

また、技術的な問題で導入が見送られたフリーゲージトレインについて県は、従来よりも速度を落としての検証を求めていましたが、国は、「予算や時間を費やすことは現実的ではない」と否定的な見解を示しました。