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≪後編≫「愛される存在に」配備まで1カ月 オスプレイ反対・不安の声も【佐賀県】

2025/06/09 (月) 18:16

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千葉県にある陸上自衛隊・木更津駐屯地。
6月2日、報道陣向けにオスプレイの搭乗体験会が開かれました。

【リポーター・桑鶴】
「10分程度のフライトが終わりました。思ったほど揺れはありませんでしたが、かなり大きな音が続いていてしゃべっている声がまったく聞こえませんでした」

【陸上自衛隊第1ヘリコプター団青山佳史輸送航空隊長】
「私自身も隊員の生命ですとか隊員の家族の人生を預かっている指揮官として飛行の安全を最優先に任務を遂行していこうと考えている」

再三にわたり安全面の不安が指摘されているオスプレイ。
墜落事故を起こしたり、一時運航停止の措置が取られるなど、配備に反対の声も根強くあります。

【陸上自衛隊第1ヘリコプター団青山佳史輸送航空隊長
「反対のいろんな声があること承知している。飛行の安全を最優先し、地元の皆様の理解を獲得できるように真摯に耳を傾けていきたい」

オスプレイとともに移駐してくる隊員は約420人。新たに加わる佐賀県民として、地域と共存することになります。

【陸上自衛隊第1ヘリコプター団青山佳史輸送航空隊長】
「初めてできる駐屯地ですしまずは私たち自身が佐賀のことを理解し佐賀を愛する必要がある。一方で佐賀の方々から愛される存在になろうということをスローガンとして各隊員に言っているところ」

「オスプレイ来るな!来るな!来るな!」

体験会の前日。
佐賀市川副町で開かれた反対派の決起集会には約400人が参加し気勢を上げました。

【ジャーナリスト吉田敏浩さん】
「オスプレイは守る武器ではない。敵地に侵攻したり物資を輸送したりする武器ですからオスプレイを配備したからといって日本の防衛力高まるという政府の主張やまやかしにはだまされない方がいい」

【太良町の漁業者平方宣清さん】
「有明海沿岸というのは有明海があって自治体が発展してきた。早く有明海が再生してもらわなければいけないという風に言われる。有明海の問題は漁業者だけの問題ではなく地域全体の問題」

集会後、主催した「オスプレイ反対住民の会」の古賀初次会長は次のように語りました。

【古賀初次さん】
「配備が決まったから駐屯地が開設されたからそれで終わりとは思っていない。今後もいろんな問題に取り組むにあたりきょうの集会を終えたことをありがたくうれしく思っている」

一方、駐屯地が開設すれば、少子化に悩む地域の活性化につながる可能性もあります。地域での祭りやイベントの世話役などを担う古賀会長には、複雑な思いも。

【オスプレイ反対住民の会古賀初次会長】
「隊員の子供さんが来て子供さんとどういうふうにふれあっていくか。隊員さんとどうつきあっていくか。そういう話がちらほら出てきている」

オスプレイの配備は、養殖ノリへの影響も懸念されています。
こちらは、県有明海漁協が要望し、5月完成した排水対策施設。
6月4日には山口知事が現地を訪れ、視察しました。

【山口知事】
「5月いっぱいに海水混合施設については工事が終わると聞いていたので予定通り終了して機能するのはまたノリの漁期9月の途中と思うが1つ準備がしっかりできたということだと思う」

7月9日の駐屯地開設まであと1カ月。
いろいろな思いが交錯する中、オスプレイの音は少しずつ佐賀に近づいています。
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