2025/06/25 (水) 18:19

毎週水曜日はかちスポ。今回はフェンシングの九州大会で3連覇中の期待のジュニア剣士を紹介します。強さの秘訣は、圧倒的な練習量と家族の強い思いでした。

のめりこんだ世界は、フェンシング。九州大会3連覇と、無類の強さを誇ります。

【野方莉希さん】
「自分が目標としていたことを乗り切って勝つことが楽しい」
強さの裏には、ストイックな練習の日々と…
【母・美和さん】
「はい、がんばって～ファイト！」
家族の絆がありました。

【野方莉希さん】
「ありがとうって気持ち」

佐賀市の小学校に通う6年生の野方莉希さん11歳。
5月10日、莉希さんは九州少年フェンシング大会で3連覇を果たし、6月行われた中日本大会でも3位に。数えきれないほどの優勝や入賞を重ねている期待のジュニア剣士です。フェンシングを始めたのは小学校2年生のとき。

【野方莉希さん】
「お母さんが隣のボクシング場で新体操の練習をしている帰りがけに、小さい窓から剣が見えて、かっこいいなと思って始めた」

最初は難しかったといいますが、半年も経たないうちに初めて出場した大会で優勝。
しだいにのめり込んでいきました。

【野方莉希さん】
「駆け引きが面白いところで、それとかっこいい技とかそういうのが好き」

競技を始めた当初から指導している人は…。

【佐賀商業高校フェンシング部監督 野本尚子さん】
「最初から言われたことに対して結構すぐにできた記憶がある。ただ実践的に使いこなすようになるためにすごく練習を他の選手よりやってたなと思い出される」

メキメキと実力をあげいまは中学生や高校生などと練習している莉希さん。自分よりはるかに大きな相手と組み、剣を磨いています。

午前6時すぎ。莉希さんと、父・宏明さんの姿がありました。

「この前の試合の練習しようか」
「うん」

ここは自宅の駐車場。フェンシングのコート「ピスト」と同じ幅の区画を設けていて、莉希さんの登校前に基礎練習に励んでいます。

Q.いつもこうやって練習してる？
【父・野方宏明さん】
「そうですね、毎日。晴れの日も雨の日もやっている」

ラグビーをしていた宏明さんはフェンシングは未経験でしたが息子のためにと独学で基礎を習得。持ち前の運動神経を生かし練習相手をするほか試合後の分析などもしています。

【野方莉希さん】
「自分の弱点とかそういうところを練習でしてくれるから、自分にとってはすごく嬉しい」

そして莉希さんにはもう一人、強力な味方が…。母・美和さんです。

【母・美和さん】
「はい、がんばって～ファイト！」

フェンシング場での練習がない日は両親が経営するジムで筋力トレーニング。なんの練習もしない日はほとんどありません。

【母】
「遊びに行ったらダメって言ってる、全国大会まではね」
【莉希さん】
「もうちょっと遊びたいなって」
【母】
「もうちょっと遊びたいね、わかっているんだけどね」

やりたいことを我慢してでも勝ちにこだわりきつい練習に立ち向かうー。

【莉希さん】
「全国大会で勝ちたいから頑張ろうって」

「あと5回いこう！21！～25！26！おっけーよく頑張りました、自分の限界超えましたね、きょうのトレーニングは終わります」
【莉希さん】
「全国大会で勝ちたいから頑張ろうって」
「ありがとうございました」

圧倒的な練習量。そして家族の絆が、莉希さんの強さを支えています。

【野方莉希さん】
「ありがとうって気持ちで」
【母・美和さん】
「チャンスを掴み取ってほしいなと思う気持ちで、一生懸命過ぎるくらいやってる感じ」
【父・宏明さん】
「毎日コツコツと練習をすることによって一歩一歩確実に上がっていけるんではないかと思う」

約2か月後の全国大会で優勝を誓う莉希さん。期待のジュニア剣士は世界の頂点を見据えています。

【野方莉希さん】
「将来の夢はフェンシングのオリンピックで世界一になること。みんなを笑顔にさせたり、あんな選手になりたいみたいな選手になりたい」