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”いもむしゴロゴロ…?”有田工業高校の伝統競技「珍代五種」60年以上続く【佐賀県】
2025/10/13 (月) 16:44

オリンピック種目の一つでフェンシングや馬術など1人が1日で5つの競技を行う「近代五種(きんだいごしゅ)」。その過酷さから「キング・オブ・スポーツ」とも言われますが、有田工業高校では、それより過酷かどうかは分かりませんが、60年続く、伝統の「珍代五種(ちんだいごしゅ)」があります。一体どんな競技なのでしょうか。
デザイン科やセラミック科など4つの学科でものづくりを学ぶ有田工業高校。今年で創立125年を迎えるこの学校の体育祭には60年以上続く伝統競技があります。オリンピック種目の一つ、「近代五種」ならぬ・・・「珍代五種(ちんだいごしゅ)」です。
【リポート・吉冨綾花】
「珍代五種」とは一体何なのか、聞いてみます!
Q「珍代五種」知っていますか?
【生徒】「知ってます」
Qやったことある人?
【生徒】「あります」
Q珍代五種とはどんな競技?
【生徒】「「芋虫ゴロゴロ」みたいな」
「一言で言ったら奇妙そのもの」
「1年生の頃見たときはなんだこの変な行事は、みたいな」
「見る分には最高な競技」
「取っ組み合って、一人が一人を運んで」
そう、珍代五種とは、「ドッキング」「異心同体(いしんどうたい)」「もしもし亀よ」「いもむしゴロゴロ」「ダンプカー」と名付けられた5種類の種目をつないでゴールを目指すアクロバティックな競技。参加するのは男子のみ、学年関係なく、学科対抗です。1年生から3年生の選ばれし15人でチームを組み、およそ450メートル先のゴールまでの速さを競います。
体育祭4日前のこの日、体育館では初めての練習が行われていました。
【吉冨綾花】「最高難度の「もしもし亀よ」の練習が行われています。下にいる人は完全に地面から浮いてしまっていてどうやって組み合わさっているのかまったくわかりません。」
「私も特別にチャレンジします!」
「これどうやったらできるんですか・・・」
やってみてわかったのですがとんでもなく難しい。
そもそも、どうしてこんな奇妙な競技が始まったのでしょうか。今年、有田工業高校の放送部が調査に乗り出しました。
【放送部・原田美玖(はらだ・みく)さん】
「有工のOBの方だったり、有工に長く関わっていた先生とか体育の先生とかに取材しました」その結果ルーツは・・・
【放送部・原田美玖(はらだ・みく)さん】
「分かってなくて。体育の先生に聞いたら生徒が作ったって言ったし、別の体育の先生に聞いたら先生が作ったっていうし、いろいろあったので」
始まってから60年以上たった今、ルーツは謎です。
そしてコロナ禍には廃止の危機も。2020年と2021年は競技が中止。「今年もやらなかったら競技を知る人がいなくなってしまう」途絶える寸前で立ち上がったのが生徒会でした。
【3年前に卒業したOB】「自分たちの時に珍代五種が復活して、生徒会の人たちが再現し皆(その動画を)見てやった。なんこれなんこれ、みたいなそんな感じだった」
説明用VTRを作成するなどし今日まで続いてきました。
そして迎えた体育祭当日。学科を代表する精鋭たちが集まりました。
【デザイン科】「優勝目指して頑張ります!デザインファイ!」「ファイ!」
【セラミック科】「いろんなところで2連覇かかってるんで、2連覇します!」「2ー!」
【機械科】「優勝目指して頑張ります!今日も一日ご安全に!」「ご安全に!」
【電気科】「死ぬ気で声出して頑張ります!優勝するのはー?」「電気科!」
いよいよスタート!まずは全力疾走!それから横向きにチームメイトを抱える「ドッキング」。お互いの足をひもで結んで2人3脚のように進む「異心同体」。まだ各チーム差はありません。続いて最難関「もしもし亀よ」。崩れたら、その場からやり直しです。ただ機械科は競技の直前まで練習していました。すばやく組みなおします。続いて5人が息を合わせて進む「いもむしごろごろ」。
隣からは野太い声援も響きます。
最後は3年生の「ダンプカー」。どの科も抜群のバランスで進み・・・今年の1位は機械科です!
【1位・機械科】「1年が1位でくれて、2年が1位でくれて俺らそれを受け取って走るだけでした!」
【2位・セラミック科】「ありがとうございました!2位、達成できました!」「来年は1位とってほしいです!」
【女子生徒】「いけ!セラミック!みたいな感じでずっと応援してました」「デザイン科の男子を名前で呼んで大きな声で叫んでました」
【保護者】「ああ、名物の!すごいですね、皆ね鍛えてますよね」「体力がめっちゃいるけん、もうあれは、すごい」
一方、卒業生からはこんな声も。
【有田工業高校卒業生】「へたくそですね」「やっぱりちょっと慣れてないなって感じがしましたね」
3学年合同のため出場機会が少なく経験が積めないのが要因です。そこで!来年からは「学年別のレース」に変更する予定です。また、これまで男子の競技だった「珍代五種」ですが、来年からは女子も参加するという案も。
【女子生徒】「女子と男子で分ける、みたいな話が出ているらしく」「先生から、来年は女子もせんばよ、って。やったーって思いました」「やってみたいと思いました」
複雑で、とてもきつい。けれど、多くの生徒から60年以上愛され続いてきた「珍代五種」。生徒と先生の思いが新たな形でこの伝統を未来へつないでいきます。
デザイン科やセラミック科など4つの学科でものづくりを学ぶ有田工業高校。今年で創立125年を迎えるこの学校の体育祭には60年以上続く伝統競技があります。オリンピック種目の一つ、「近代五種」ならぬ・・・「珍代五種(ちんだいごしゅ)」です。
【リポート・吉冨綾花】
「珍代五種」とは一体何なのか、聞いてみます!
Q「珍代五種」知っていますか?
【生徒】「知ってます」
Qやったことある人?
【生徒】「あります」
Q珍代五種とはどんな競技?
【生徒】「「芋虫ゴロゴロ」みたいな」
「一言で言ったら奇妙そのもの」
「1年生の頃見たときはなんだこの変な行事は、みたいな」
「見る分には最高な競技」
「取っ組み合って、一人が一人を運んで」
そう、珍代五種とは、「ドッキング」「異心同体(いしんどうたい)」「もしもし亀よ」「いもむしゴロゴロ」「ダンプカー」と名付けられた5種類の種目をつないでゴールを目指すアクロバティックな競技。参加するのは男子のみ、学年関係なく、学科対抗です。1年生から3年生の選ばれし15人でチームを組み、およそ450メートル先のゴールまでの速さを競います。
体育祭4日前のこの日、体育館では初めての練習が行われていました。
【吉冨綾花】「最高難度の「もしもし亀よ」の練習が行われています。下にいる人は完全に地面から浮いてしまっていてどうやって組み合わさっているのかまったくわかりません。」
「私も特別にチャレンジします!」
「これどうやったらできるんですか・・・」
やってみてわかったのですがとんでもなく難しい。
そもそも、どうしてこんな奇妙な競技が始まったのでしょうか。今年、有田工業高校の放送部が調査に乗り出しました。
【放送部・原田美玖(はらだ・みく)さん】
「有工のOBの方だったり、有工に長く関わっていた先生とか体育の先生とかに取材しました」その結果ルーツは・・・
【放送部・原田美玖(はらだ・みく)さん】
「分かってなくて。体育の先生に聞いたら生徒が作ったって言ったし、別の体育の先生に聞いたら先生が作ったっていうし、いろいろあったので」
始まってから60年以上たった今、ルーツは謎です。
そしてコロナ禍には廃止の危機も。2020年と2021年は競技が中止。「今年もやらなかったら競技を知る人がいなくなってしまう」途絶える寸前で立ち上がったのが生徒会でした。
【3年前に卒業したOB】「自分たちの時に珍代五種が復活して、生徒会の人たちが再現し皆(その動画を)見てやった。なんこれなんこれ、みたいなそんな感じだった」
説明用VTRを作成するなどし今日まで続いてきました。
そして迎えた体育祭当日。学科を代表する精鋭たちが集まりました。
【デザイン科】「優勝目指して頑張ります!デザインファイ!」「ファイ!」
【セラミック科】「いろんなところで2連覇かかってるんで、2連覇します!」「2ー!」
【機械科】「優勝目指して頑張ります!今日も一日ご安全に!」「ご安全に!」
【電気科】「死ぬ気で声出して頑張ります!優勝するのはー?」「電気科!」
いよいよスタート!まずは全力疾走!それから横向きにチームメイトを抱える「ドッキング」。お互いの足をひもで結んで2人3脚のように進む「異心同体」。まだ各チーム差はありません。続いて最難関「もしもし亀よ」。崩れたら、その場からやり直しです。ただ機械科は競技の直前まで練習していました。すばやく組みなおします。続いて5人が息を合わせて進む「いもむしごろごろ」。
隣からは野太い声援も響きます。
最後は3年生の「ダンプカー」。どの科も抜群のバランスで進み・・・今年の1位は機械科です!
【1位・機械科】「1年が1位でくれて、2年が1位でくれて俺らそれを受け取って走るだけでした!」
【2位・セラミック科】「ありがとうございました!2位、達成できました!」「来年は1位とってほしいです!」
【女子生徒】「いけ!セラミック!みたいな感じでずっと応援してました」「デザイン科の男子を名前で呼んで大きな声で叫んでました」
【保護者】「ああ、名物の!すごいですね、皆ね鍛えてますよね」「体力がめっちゃいるけん、もうあれは、すごい」
一方、卒業生からはこんな声も。
【有田工業高校卒業生】「へたくそですね」「やっぱりちょっと慣れてないなって感じがしましたね」
3学年合同のため出場機会が少なく経験が積めないのが要因です。そこで!来年からは「学年別のレース」に変更する予定です。また、これまで男子の競技だった「珍代五種」ですが、来年からは女子も参加するという案も。
【女子生徒】「女子と男子で分ける、みたいな話が出ているらしく」「先生から、来年は女子もせんばよ、って。やったーって思いました」「やってみたいと思いました」
複雑で、とてもきつい。けれど、多くの生徒から60年以上愛され続いてきた「珍代五種」。生徒と先生の思いが新たな形でこの伝統を未来へつないでいきます。
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