佐賀のニュース

  1. トップ
  2. 佐賀のニュース
  3. 玄海原発訴訟 初提訴からの11年【佐賀県】

玄海原発訴訟 初提訴からの11年【佐賀県】

2021/03/12 (金) 18:55

サムネイル
提訴から約11年。これまでの市民団体と裁判の動きを振り返ります。
石丸初美代表:「裁判で一つずつ、今まで知らされていなかったことを解明できて、私たちが判断する材料になればということを祈っている」

福島原発事故の約1年前の2010年2月21日。裁判の原告となる市民団体、「玄海原発プルサーマル裁判の会」が設立されました。この時のメンバーは約30人。佐賀、福岡、長崎の主婦や会社員などの市民たちでした。代表についたのが佐賀市の主婦、石丸初美さんです。
石丸さんは団体発足の4年前、使用済み核燃料を再利用したMOX燃料を玄海原発3号機で使うプルサーマル計画について、安全性が確保されるとした県の発表に疑問を抱いたのをきっかけに運動を始めました。

発足から約半年後、初めての提訴。玄海原発のプルサーマル発電に使用されているMOX燃料は安全性が明確でなく、重大事故を引き起こす可能性があるとして、九州電力に対し燃料の使用中止を求めました。この時集まった原告は県内外から130人。玄海原発を巡る長い裁判が始まりました。
この裁判の第2回口頭弁論の当日、奇しくもその後全国で相次いだ原発裁判に関わる大きな災害が起きました。
「2011年3月11日東日本大震災」「福島第一原発の事故が起き全国的に反原発の動き加速‐」
玄海原発プルサーマル裁判の会石丸初美代表:「佐賀が始まれば全国の原発が次から次に始まるのかと心配。スタートになる玄海を何としても止めないといけない」
東日本大震災から約4か月後、市民団体は定期点検で停止していた玄海原発2、3号機を再稼働しないよう佐賀地裁に仮処分を申請。

しかし…「不当判決の文字です。仮処分の申し立ては却下されました」
MOX燃料の使用中止を求めた裁判、再稼働させないように求めた仮処分ともに、「住民の健康被害について具体的危険は明らかでない」などとして、これまでの市民団体の訴えは全面的に退けられました。
玄海原発裁判の会石丸初美代表:「残念と悔しいと怒りでいっぱいです。どう見ても原発はやってはいけない、人の命を傷つける、未来にたくさんの犠牲をつくるかもしれない、そういうことを裁判所は分かっていないはずはない」
石丸さんたちの思いに同調する人は増え、今回の裁判には、佐賀や福岡を中心に40都道府県などから559人が原告に名を連ねました。
しかし、今回も原発に不安を持つ人たちの声は届きませんでした。
キーワードから探す
佐賀のニュース
特集ニュース

災害の記憶

豪雨、地震、大雪…近年激甚化する災害。過去の教訓を防災に生かしていこうと、県民のみなさんの災害の記憶をシリーズで掲載します。

さがリサーチα

佐賀のニュースをサガテレビの記者が掘り下げるコーナー。もっと知りたくなる佐賀を紹介。

ピックアップ

サガテレビ選りすぐりの企画ニュース、独自取材のニュースを掲載。

新幹線長崎ルート

戦争の記憶

終戦後、日本は、他国と戦火を交えていませんが、ウクライナ侵攻など戦争・紛争は絶えません。サガテレビでは、「戦争の記憶」を次世代へ語り継ぎ、平和について考える取材を続けていきます。

オスプレイ

オスプレイの佐賀空港配備計画の行方は…。サガテレビでは徹底取材を続けていきます。

衆院選 佐賀 2024

DAILY NEWSランキング

こちらもおすすめ

全国のニュース FNNプライムオンライン