佐賀のニュース
大学生1年生などが先生の1日を体験 教職体験プログラムに密着【佐賀県】
2025/09/22 (月) 18:17

先週、県内の大学生1年生などが唐津市の中学・高校を訪れ教員の仕事に触れる体験会が開かれました。さまざまな思いで臨む参加者に密着しました。
中学生、高校生あわせて約1000人の生徒が通う唐津東高校・中学校。
9月17日、緊張した面持ちの14人の大学生が訪れました。その目的は「教職体験」。授業の見学や手伝いなど、教員の仕事を1日通して体験するプログラムです。
県内の教員不足を受け、県教育委員会が初めて開いたもので、特徴は、大学1年生から受け入れていることです。
【熊本大学文学部1年 大久保瑛さん】
「中高一貫校でこういう体験ができるので教員志望の夢の現実的な解像度を上げていきたいなと思います」
Q.何の先生を目指している?
「教科で言ったら国語か英語かで迷っている」
大久保さんをはじめ参加者の多くは春までは高校生だった大学1年生。
一方、教員採用の1次試験を前倒しでチャレンジ受験し、合格したという意欲の高い3年生も参加しています。
【福岡工業大学工学部3年 岡凛太朗さん】
「工業高校で先生になろうと考えています。工業高校はものづくりとか結構する高校であって、一から設計とか組み立てていくものなのでその楽しさを次世代の子どもたちに伝えていけたらなと」
佐賀市出身で現在は福岡県の大学に通う岡凛太朗さん。
部屋の棚には、大学で学んでいる分野に加え高校の教科書も並んでいます。
【岡凛太朗さん】
「高校のころに学んでいた教科書を何度も往復して子どもたちにしっかりと専門的な知識や技術を教えられるよう普段から専門的な内容に関しては毎日欠かさず復習や予習を行っています」
夢に向けて努力を重ねる岡さんも実際に教育現場で教員や生徒と触れ合う機会は初めてだと話します。
【岡凛太朗さん】
「このプログラムを通して学校現場の雰囲気とか生の生徒の声を聞いて学びに生かせたらなと思っています」
プログラムは教員の仕事のリズムも体験してもらおうと学校の時間割と同じタイムテーブルで行われました。
1限目のオリエンテーションの後、2限目は授業見学。参加者は各々、興味のある科目を回って先生の話し方や教え方を吸収しようと熱心に耳を傾けます。
【岡凛太朗さん】
「体育と英語の授業を見させて頂いたんですけどやっぱりこういう会話をしていくことで(生徒に)教師への興味とか関心を引くことができるんじゃないのかって改めて感じました」
そして4限目は、実際に授業の支援や補助に入ります。大学1年の大久保さんは、中学生の英語の授業を手伝うことに。
【大久保瑛さん】
「スピーキングが得意な方じゃないので簡単な英語を使ってなるべく話していきたいな、って思います」
【大久保瑛さん】
「How old are you?」
【中学生】
「I’m 13years old.」
【大久保瑛さん】
「What is your favorite food?」
【中学生】
「My favorite food is pizza」
【大久保瑛さん】
「OK、OK。Good」
【大久保瑛さん】
「生徒たちとのふれあいが大事だなってことを身をもって実感することができました。コミュニケーション能力とかちゃんとつけていきたいと思う」
他の参加者の反応は…?
【佐賀女子短期大学こども未来学科1年 春田くるみさん】
「養護の支援をしてきました」
Q.どういう手伝いをした?
「生徒の事情を聞いたり早退する生徒のお手伝いをしたりしました。実際の生徒の声を直接聞くことができて楽しかった」
【九州大学理学部数学科1年 野中輝良さん】
「みんな明るくて自分も受験生のころ、こんなに頑張ってたんだなって思いながら教える立場だと教えるのが難しいなっていう面が多かった」
午後に行われたのが教員との座談会。教員歴1年目から15年目までの6人が参加し、学生たちはやりがいや休日の過ごし方などさまざまな疑問をぶつけていました。
【職員歴13年目担当:中学美術 谷村美聡先生】
「卒業した後、めちゃめちゃやんちゃするような子とかが、「先生!」みたいな。授業しか教えてないけど、みたいな子が声をかけてくれる。公園とかスーパーとかで。結構自分の先々のことを考えていて、意思がしっかりあってその中で自分の今選択して行きたいなと思うところを考えていることが話をしていて分かったので是非先生になってほしいなと思ったところでした」
午前9時に始まった体験会は午後4時半ごろに終了。参加した学生たちは充実した表情をしていました。
【大久保瑛さん】
「自分が考えていた教師の像がより具体的になったんじゃないかなと思いました。自信がないような生徒でもちゃんと目を通して応援することができるような、背中を押せるような教師になれたらなと思います」
【岡凛太朗さん】
「自分がどう先生になっていくのかという像がなかなか想像できなかったんですけど自分がこういう先生になっていけば生徒に好かれるだろうなとか先生たちの雰囲気に自分が入り込めるだろうなというものが見えてきた。とにかくパワフルで生徒たちに好かれるような教師になりたいなと思っています」
ここからは取材を担当した野口記者とお伝えします。
【キャスター】
参加者の熱意が伝わりましたね。
【野口記者】
話を聞くと中学生や高校生のころの先生の影響を受けて教職を志す、という学生が多かったですね。
【キャスター】
初めての取り組みで、大学1年生が参加するのが特徴ということでしたが狙いは?
【野口記者】
教員免許を確実に取得してほしいという考えです。県教育委員会によりますと教員免許を取るためには大学で32単位が必要です。早めに将来について考えてもらうことで教育学部以外の学生にも4年間で計画的に単位を取ってもらいたいと話していました。
【キャスター】
この取り組みの背景には教員不足があるということでしたが、県内の状況はどうなっているのでしょうか?
【野口記者】
こちらは県内の教員採用に関するグラフです。学校現場では、少人数の学級や、特別支援学級が増えているため、少子化の中でも採用予定者数は横ばいです。一方受験者数は右肩下がりになっているのが分かります。
そして、こちらは教科担当など必要な場所に教員が配置されていない人数、つまり不足数ですが、毎年足りていない状況が続いています。
【キャスター】
それで今回教員免許の取得を促す取り組みが始まったんですね。
【野口記者】
はい、ただ教員免許を取ったとしても、実際に教員として働く人は約6割だそうです。県教育委員会では教員免許を持っている人に向けたオンライン説明会やペーパーティーチャー研修などにも取り組んでいます。
また、もうすぐ秋の採用試験も始まり、今年は9月29日から募集を受け付けるということです。
【キャスター】
ここまで野口記者とお送りしました。
中学生、高校生あわせて約1000人の生徒が通う唐津東高校・中学校。
9月17日、緊張した面持ちの14人の大学生が訪れました。その目的は「教職体験」。授業の見学や手伝いなど、教員の仕事を1日通して体験するプログラムです。
県内の教員不足を受け、県教育委員会が初めて開いたもので、特徴は、大学1年生から受け入れていることです。
【熊本大学文学部1年 大久保瑛さん】
「中高一貫校でこういう体験ができるので教員志望の夢の現実的な解像度を上げていきたいなと思います」
Q.何の先生を目指している?
「教科で言ったら国語か英語かで迷っている」
大久保さんをはじめ参加者の多くは春までは高校生だった大学1年生。
一方、教員採用の1次試験を前倒しでチャレンジ受験し、合格したという意欲の高い3年生も参加しています。
【福岡工業大学工学部3年 岡凛太朗さん】
「工業高校で先生になろうと考えています。工業高校はものづくりとか結構する高校であって、一から設計とか組み立てていくものなのでその楽しさを次世代の子どもたちに伝えていけたらなと」
佐賀市出身で現在は福岡県の大学に通う岡凛太朗さん。
部屋の棚には、大学で学んでいる分野に加え高校の教科書も並んでいます。
【岡凛太朗さん】
「高校のころに学んでいた教科書を何度も往復して子どもたちにしっかりと専門的な知識や技術を教えられるよう普段から専門的な内容に関しては毎日欠かさず復習や予習を行っています」
夢に向けて努力を重ねる岡さんも実際に教育現場で教員や生徒と触れ合う機会は初めてだと話します。
【岡凛太朗さん】
「このプログラムを通して学校現場の雰囲気とか生の生徒の声を聞いて学びに生かせたらなと思っています」
プログラムは教員の仕事のリズムも体験してもらおうと学校の時間割と同じタイムテーブルで行われました。
1限目のオリエンテーションの後、2限目は授業見学。参加者は各々、興味のある科目を回って先生の話し方や教え方を吸収しようと熱心に耳を傾けます。
【岡凛太朗さん】
「体育と英語の授業を見させて頂いたんですけどやっぱりこういう会話をしていくことで(生徒に)教師への興味とか関心を引くことができるんじゃないのかって改めて感じました」
そして4限目は、実際に授業の支援や補助に入ります。大学1年の大久保さんは、中学生の英語の授業を手伝うことに。
【大久保瑛さん】
「スピーキングが得意な方じゃないので簡単な英語を使ってなるべく話していきたいな、って思います」
【大久保瑛さん】
「How old are you?」
【中学生】
「I’m 13years old.」
【大久保瑛さん】
「What is your favorite food?」
【中学生】
「My favorite food is pizza」
【大久保瑛さん】
「OK、OK。Good」
【大久保瑛さん】
「生徒たちとのふれあいが大事だなってことを身をもって実感することができました。コミュニケーション能力とかちゃんとつけていきたいと思う」
他の参加者の反応は…?
【佐賀女子短期大学こども未来学科1年 春田くるみさん】
「養護の支援をしてきました」
Q.どういう手伝いをした?
「生徒の事情を聞いたり早退する生徒のお手伝いをしたりしました。実際の生徒の声を直接聞くことができて楽しかった」
【九州大学理学部数学科1年 野中輝良さん】
「みんな明るくて自分も受験生のころ、こんなに頑張ってたんだなって思いながら教える立場だと教えるのが難しいなっていう面が多かった」
午後に行われたのが教員との座談会。教員歴1年目から15年目までの6人が参加し、学生たちはやりがいや休日の過ごし方などさまざまな疑問をぶつけていました。
【職員歴13年目担当:中学美術 谷村美聡先生】
「卒業した後、めちゃめちゃやんちゃするような子とかが、「先生!」みたいな。授業しか教えてないけど、みたいな子が声をかけてくれる。公園とかスーパーとかで。結構自分の先々のことを考えていて、意思がしっかりあってその中で自分の今選択して行きたいなと思うところを考えていることが話をしていて分かったので是非先生になってほしいなと思ったところでした」
午前9時に始まった体験会は午後4時半ごろに終了。参加した学生たちは充実した表情をしていました。
【大久保瑛さん】
「自分が考えていた教師の像がより具体的になったんじゃないかなと思いました。自信がないような生徒でもちゃんと目を通して応援することができるような、背中を押せるような教師になれたらなと思います」
【岡凛太朗さん】
「自分がどう先生になっていくのかという像がなかなか想像できなかったんですけど自分がこういう先生になっていけば生徒に好かれるだろうなとか先生たちの雰囲気に自分が入り込めるだろうなというものが見えてきた。とにかくパワフルで生徒たちに好かれるような教師になりたいなと思っています」
ここからは取材を担当した野口記者とお伝えします。
【キャスター】
参加者の熱意が伝わりましたね。
【野口記者】
話を聞くと中学生や高校生のころの先生の影響を受けて教職を志す、という学生が多かったですね。
【キャスター】
初めての取り組みで、大学1年生が参加するのが特徴ということでしたが狙いは?
【野口記者】
教員免許を確実に取得してほしいという考えです。県教育委員会によりますと教員免許を取るためには大学で32単位が必要です。早めに将来について考えてもらうことで教育学部以外の学生にも4年間で計画的に単位を取ってもらいたいと話していました。
【キャスター】
この取り組みの背景には教員不足があるということでしたが、県内の状況はどうなっているのでしょうか?
【野口記者】
こちらは県内の教員採用に関するグラフです。学校現場では、少人数の学級や、特別支援学級が増えているため、少子化の中でも採用予定者数は横ばいです。一方受験者数は右肩下がりになっているのが分かります。
そして、こちらは教科担当など必要な場所に教員が配置されていない人数、つまり不足数ですが、毎年足りていない状況が続いています。
【キャスター】
それで今回教員免許の取得を促す取り組みが始まったんですね。
【野口記者】
はい、ただ教員免許を取ったとしても、実際に教員として働く人は約6割だそうです。県教育委員会では教員免許を持っている人に向けたオンライン説明会やペーパーティーチャー研修などにも取り組んでいます。
また、もうすぐ秋の採用試験も始まり、今年は9月29日から募集を受け付けるということです。
【キャスター】
ここまで野口記者とお送りしました。
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