2023/07/11 (火) 18:40

1人が死亡、2人が行方不明となっている唐津市浜玉町の土砂崩れで、11日から自衛隊も加わり約200人態勢で捜索活動が続いています。一方、現場から10キロ近く離れた玉島川の河口付近で男性1人が遺体で見つかりました。

11日午前5時すぎ、唐津市浜玉町平原の現場近くには警察や消防、それに県の派遣要請を受けた自衛隊あわせて約200人が集まり、捜索活動を再開しました。
この土砂崩れでは住宅2棟が巻き込まれ、70代の女性1人の死亡が確認されましたが、いまも70代と50代の男性2人の行方が分かっていません。

11日午前11時前には、県の防災ヘリが唐津市を流れる玉島川の河口付近で、人を発見。約50分後に県警が男性1人を救助しましたが、男性はその場で死亡が確認されました。
行方不明の男性2人は、自宅近くの川に流された可能性もあるとして11日の捜索範囲は川まで広げられていて、警察は発見された遺体の身元の確認を急いでいます。

今回土砂崩れが起きた今坂地区は唐津市東部の山あいに位置します。
67世帯191人が暮らしていますが、ほかにも多くの被害がありました。

【田中良宜記者】
「土砂が流れ込んだ住宅の上の方にあるこちらの神社には、大きな岩や木が流されていて、水の流れの先を見ますと、道路が大きく崩れているのが分かります」

こちらでは、山から崩れた土砂や岩が川の流れをせき止めた影響か、水が道路を流れていました。

正午ごろには山口知事も現場に入り、潰れた家屋など被害の状況や行方不明者の捜索活動を視察しました。

【山口知事】
「この土砂災害だけはもう如何ともしがたい部分があって、この土砂災害警戒区域というか、こういう皆さん方にどのようなメッセージを出していくのか、そういったことについて改めてみんなで考えていきたい」

また、10日現地を調査した九州大学の水野秀明准教授は、今回の土砂崩れについて「真砂土のような細かい土砂と流木20本が流出していて、山の表面の層が崩れた“土石流”とみられる」としています。