2023/09/04 (月) 16:36

今年3月、鳥栖市で両親を殺害した19歳の元大学生の長男の裁判で長男は4日「父から受けた仕打ちへの報復だった」と父親を殺害した動機を明らかにしました。

一方、母親への殺意は改めて否定しました。

起訴状などによりますと当時、九州大学の学生だった１９歳の長男は今年３月、鳥栖市に住む51歳の父親と46歳の母親の胸などをナイフで刺し殺害したとして殺人の罪に問われています。

4日は被告人質問があり、弁護人から父親を殺害した理由を問われた被告は「幼いころから受けていた暴力や人格否定など父からの仕打ちへの報復だった」と話しました。

また、犯行の状況を問われた際、「父は“なんで？”と言っていた。あれだけ辛い思いをさせておいて覚えていないのかと怒りを感じた」と当時の心境を語りました。

一方、母親については「父を止めようとしてくれたこともあった。叱られたあとは慰めてくれていた」と話し、良好な関係だったことを明らかにした上で、「死んでもいいと思っていたか」と問われると「いいえ」と応えました。

午後には検察側の質問があり、いつか仕返ししてやるという思いが高校生のときに殺意に変わったとしたうえで、「10年以内に殺すと決めていた」と犯行までの心境の変化を説明しました。

どのくらいの刑罰になるか考えていたかを問われると「実行したら残りの人生は消化試合だと思っていた」と話しました。