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“3羽のヒナ”子育ての結果は…?絶滅危惧種・コウノトリの巣立ちに密着【佐賀県】
2025/09/03 (水) 18:18

九州では白石町でのみ繁殖している、絶滅危惧種のコウノトリ。今年は6月に3羽のヒナが誕生しました。かわいらしいヒナたちは、無事に巣立つことができたのか?約3カ月の子育てに密着しました。
太くて長い、黒の口ばし。きりっとした目に、翼を広げると体長は2メートルにもなる大きな体。幸せを運ぶとも言われる、「コウノトリ」です。
国の特別天然記念物に指定され、九州では3年前から白石町でのみ繁殖しています。
【吉冨綾花リポート】
「白石町でコウノトリが卵を生みました。今、木でできた巣の中で親鳥が大切に卵を見守っています。」
今年5月下旬、4個の卵を産んだコウノトリ。実はこれが今年2度目の産卵です。
4月にも3羽のヒナが誕生しましたが餌不足などが原因で全滅。子育ては再挑戦です。
それから約2か月…
【岩部真衣】
「今、ヒナが巣から顔を出しました。親鳥の足元にヒナが3羽いるのがわかります。」
生まれてまだ3週間ほどの小さなヒナ。この時期、一番の敵はカラスです。
4年前に初めて生まれた3羽のヒナは全てカラスに食べられてしまいました。
そこでカラスからヒナを守ろうと立ち上がったのが「日本野鳥の会」と「しろいしコウノトリの会」のメンバー。
約10人が、交代で夜が明けてから日が落ちるまで双眼鏡を見つめます。
【日本野鳥の会 宮原明幸さん】
「ちょうど4年前ですかね。ここにいきなり来て繁殖を試みたもんですからそれから守り続けてますね」
Q.カラスを見つけたらどんなふうにするんですか?
「どうしようもないから巣の下まで走って行って大声を出します。だいたいそれで逃げてくれますので」
去年までは、カエルや蛇などの餌をとるため巣を離れていることが多く、痩せがちだった親鳥。今年は少し様子が違います。
【吉冨綾花】
「今、雌の親鳥が巣に帰ってきました。巣の中にいた雄と顔を見合わせています。くちばしをカタカタと音を立てて、何か会話をしているようです」
【日本野鳥の会 佐賀支部宮原明幸さん】
「ずっと親がいるんですよ。どちらか一方がいます。ということは今年はね、潤沢に餌が供給されているのかなと。親もこれまではあきらかに痩せてました。でも今年はそんなに痩せていません。今回の子育てのときは餌がちゃんとあったのかなと考えています」
ヒナたちはすくすくと育ち、生まれてから40日を超えた8月4日、ようやく足環付けの日を迎えました。
足環は行動や生息状況を把握するためのもので出生地などが分かるよう、個体番号が書かれています。なぜ白石町で子育てが始まったのか。
コウノトリの保護に取り組む、兵庫県のコウノトリの郷公園の副園長はこう話します。
【コウノトリの郷公園副園長 椿野亮二さん】
「河川、水田、すぐ近くにエサが取れる海岸がある、そういう条件がそろっているところは案外日本中見渡してもなかなかないんです。九州の中では1番コウノトリにとって住みやすいエサに困らない場所だったんだと思います。恵まれた環境で育ったヒナたち。それでも豪雨や感染症などで体力を奪われた1羽が死亡し、生き延びた2羽は8月下旬ようやく巣立ちを迎えました」
【日本野鳥の会 佐賀支部宮原明幸さん】
「なかなか巣立つのが難しいですし、やっぱり見守る方としても、この暑さの中ですからね、本当に正直言ってホッとしています」
約2カ月で親鳥と変わらない大きさにまで立派に成長した2羽のコウノトリ。
街の人は・・・
【親子】
「えー、かわいい。佐賀に幸せを運んでくれたらいいなって」
【女性】
「やっぱ勢いよく飛ぶけん、元気が出ます」
【男性】
「うれしいよね。やっぱ九州では白石だけだからね、今のところね。祈るしかないよね、元気で生きてほしいよね」
【男性】
「育ったら嬉しかですね、そんだけ自然が残っているってことだからね」
今後は餌の取り方などを学び、一羽で生きていく術を身につけます。
【日本野鳥の会 佐賀支部宮原明幸さん】
「コウノトリはどっちかというと食物連鎖のピラミッドの頂点にいる鳥ですから、こういう鳥が生きていける環境っていうのはね、裾野の広い豊かな健全な環境ということでですから。もう少し何つがいも来て、このへんの佐賀県中、どこにでもコウノトリが見れるような環境を取り戻せたらいいなと思っています」
白石町は巣立った2羽のコウノトリについて今後名前を公募する予定だということです。
太くて長い、黒の口ばし。きりっとした目に、翼を広げると体長は2メートルにもなる大きな体。幸せを運ぶとも言われる、「コウノトリ」です。
国の特別天然記念物に指定され、九州では3年前から白石町でのみ繁殖しています。
【吉冨綾花リポート】
「白石町でコウノトリが卵を生みました。今、木でできた巣の中で親鳥が大切に卵を見守っています。」
今年5月下旬、4個の卵を産んだコウノトリ。実はこれが今年2度目の産卵です。
4月にも3羽のヒナが誕生しましたが餌不足などが原因で全滅。子育ては再挑戦です。
それから約2か月…
【岩部真衣】
「今、ヒナが巣から顔を出しました。親鳥の足元にヒナが3羽いるのがわかります。」
生まれてまだ3週間ほどの小さなヒナ。この時期、一番の敵はカラスです。
4年前に初めて生まれた3羽のヒナは全てカラスに食べられてしまいました。
そこでカラスからヒナを守ろうと立ち上がったのが「日本野鳥の会」と「しろいしコウノトリの会」のメンバー。
約10人が、交代で夜が明けてから日が落ちるまで双眼鏡を見つめます。
【日本野鳥の会 宮原明幸さん】
「ちょうど4年前ですかね。ここにいきなり来て繁殖を試みたもんですからそれから守り続けてますね」
Q.カラスを見つけたらどんなふうにするんですか?
「どうしようもないから巣の下まで走って行って大声を出します。だいたいそれで逃げてくれますので」
去年までは、カエルや蛇などの餌をとるため巣を離れていることが多く、痩せがちだった親鳥。今年は少し様子が違います。
【吉冨綾花】
「今、雌の親鳥が巣に帰ってきました。巣の中にいた雄と顔を見合わせています。くちばしをカタカタと音を立てて、何か会話をしているようです」
【日本野鳥の会 佐賀支部宮原明幸さん】
「ずっと親がいるんですよ。どちらか一方がいます。ということは今年はね、潤沢に餌が供給されているのかなと。親もこれまではあきらかに痩せてました。でも今年はそんなに痩せていません。今回の子育てのときは餌がちゃんとあったのかなと考えています」
ヒナたちはすくすくと育ち、生まれてから40日を超えた8月4日、ようやく足環付けの日を迎えました。
足環は行動や生息状況を把握するためのもので出生地などが分かるよう、個体番号が書かれています。なぜ白石町で子育てが始まったのか。
コウノトリの保護に取り組む、兵庫県のコウノトリの郷公園の副園長はこう話します。
【コウノトリの郷公園副園長 椿野亮二さん】
「河川、水田、すぐ近くにエサが取れる海岸がある、そういう条件がそろっているところは案外日本中見渡してもなかなかないんです。九州の中では1番コウノトリにとって住みやすいエサに困らない場所だったんだと思います。恵まれた環境で育ったヒナたち。それでも豪雨や感染症などで体力を奪われた1羽が死亡し、生き延びた2羽は8月下旬ようやく巣立ちを迎えました」
【日本野鳥の会 佐賀支部宮原明幸さん】
「なかなか巣立つのが難しいですし、やっぱり見守る方としても、この暑さの中ですからね、本当に正直言ってホッとしています」
約2カ月で親鳥と変わらない大きさにまで立派に成長した2羽のコウノトリ。
街の人は・・・
【親子】
「えー、かわいい。佐賀に幸せを運んでくれたらいいなって」
【女性】
「やっぱ勢いよく飛ぶけん、元気が出ます」
【男性】
「うれしいよね。やっぱ九州では白石だけだからね、今のところね。祈るしかないよね、元気で生きてほしいよね」
【男性】
「育ったら嬉しかですね、そんだけ自然が残っているってことだからね」
今後は餌の取り方などを学び、一羽で生きていく術を身につけます。
【日本野鳥の会 佐賀支部宮原明幸さん】
「コウノトリはどっちかというと食物連鎖のピラミッドの頂点にいる鳥ですから、こういう鳥が生きていける環境っていうのはね、裾野の広い豊かな健全な環境ということでですから。もう少し何つがいも来て、このへんの佐賀県中、どこにでもコウノトリが見れるような環境を取り戻せたらいいなと思っています」
白石町は巣立った2羽のコウノトリについて今後名前を公募する予定だということです。
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