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「究極」ダイヤモンド半導体 佐賀大教授ら研究グループが実用化めど 6G活用に期待

2021/05/04 (火) 18:30

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ダイヤモンドの半導体を使った電子部品を開発し、世界最高水準の出力電力を得ることに成功したと佐賀大学の研究グループが発表しました。現在導入が進む移動通信システム「5G」のさらに先、「6G」への活用も期待できるということです。

ダイヤモンドの半導体を使った電子部品の開発に成功したという佐賀大学理工学部の嘉数誠(かすう・まこと)教授らの研究グループ。一体どれほど大きな電力をコントロールできるのか。【佐賀大学理工学部・嘉数誠教授】「この1ンチ角が大体3万世帯くらいの電力を制御することができます。なので、これが3つあると佐賀市が入る(コントロールできる)」

半導体とは、スマートフォンや自動車など電子機器の電力を制御したり変換したりするのに使われるもので、現在は世界的に9割以上がシリコン製です。一方、シリコン製などと比べ理論的には性能や耐久性がはるかに高く、20年以上前から「究極の半導体」とされていたダイヤモンドの半導体。ただ、世界中で研究されてきたものの、これまで作られたものはすぐに劣化してしまうなど実用化には至っていませんでした。

【佐賀大学理工学部・嘉数誠教授】「私としてはやってしまおうというか、上手くいくかどうかは分かんないけど、やってしまおうという感じで、やってみたらできちゃったという」今回、嘉数教授は自身で「半導体の世界では非常識」と話すこれまで考えられなかった新しい構造を思いつき、従来のダイヤモンド半導体のおよそ20倍となる世界最高の出力電力を記録。また、部品の劣化も抑えることができ実用化にめどをつけました。

数値が大きくなれば送受信できる情報量が増える周波数についてもシリコン製のおよそ1200倍にもなるダイヤモンド半導体は、現在導入が進む「5G」だけでなく、さらに次世代「6G」への活用も期待できるということです。【佐賀大学理工学部・嘉数誠教授】「ダイヤモンドでできるということをわれわれ、良い意味でも悪い意味でも示しましたので、外国の人たちも懸命に追いかけてくると思います。せっかく日本発、佐賀発の発明であり技術にも関わらず、製品になった時は外国製になってしまう可能性もありますので、やはりそこは責任をもって、最後まで量産化というところまで我々の手でゴールインさせたいという風に思っています」嘉数教授はダイヤモンドの研磨にかかるコストなどの課題を克服し、5年以内の量産化を目指すということです。

【佐賀大学理工学部・嘉数誠教授】Q「ノーベル賞を意識したりとか」「まあ、それもよく聞かれるんですけど、はっきり言って可能性がないわけではないと思っています。まあ、頂けるか頂けないか、そういうことに関わらず、いま目指しているゴールに向かって全力で取り組んでいきたい」
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