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県警は変死事案と把握しながら4日後に公表 周辺住民からは不安の声も 鳥栖女性殺害事件 【佐賀県】
2021/09/15 (水) 18:55

鳥栖市で79歳の女性が殺害された事件で、県警は変死事案として把握しながらも、公表したのは発生から4日経った14日のことでした。県警は「事件と即断できる証拠がなかった」などと説明していますが、周辺の住民からは不安の声が挙がっています。
男性:「不安ですね、近所の方も。4日あとに、実は殺されていたと言われても」
女性:「目撃者もいないからとそうなったらしいけど、そういう事件あったらすぐ報道してもらいたい」
被害者の女性が殺害されたのは9月10日昼すぎ。当時、悲鳴を聞いた近所の住民が頭から血を流して倒れている被害者を発見して通報しました。警察は「目撃者がいなかったほか、刺し傷や凶器が周囲になく殺人と断定できなかった」などとして公表せず、あくまで変死事案として捜査を進めていました。そして事件から3日後、自首してきた大学生の男を逮捕、その翌日に初めて事件が公になりました。
結果的には自首してくるまでの3日間、警察以外が事件を把握しないまま、容疑者は逃走していたことになります。
男性:「発表が遅れたということは、初動捜査そのもの遅れたということ。凶悪犯、今回の場合は殺人事件ということで、犯人が野放しになっている期間が4日ぐらいあったと。殺人なのか事故なのか分からないときというのは、少なくとも殺人を疑った上で初動捜査を行うのが基本ではないかと」
一方、専門家は…
元埼玉県警捜査1課刑事 佐々木成三氏:「死因が分からない限りは、やっぱり殺人事件としては断定できない。そういったことが広報できないというのは実際大いにある。ただ、やっぱり広報しなかったということは、周囲の住民に対しては不安を覚えさせるようなことなのかなというふうには結果的に思う」
元埼玉県警捜査1課の刑事、佐々木成三さんは今回の事件で発表が遅れた理由の1つとして、地方警察の司法解剖の体制を指摘します。事件事故両方の可能性があるとき、死因を特定するために行われるものです。
元埼玉県警捜査1課刑事 佐々木成三氏:「司法解剖に関しては、司法解剖を委託する大学病院の体制にもよるので、警察の都合だけには合わせることはできないので、大変難しいところ。その委託する大学の日程に合わせなければいけませんので、それで司法解剖が遅れるということは許容の範囲」
都市部の警察が自前の監察医を持っているのに対し、地方の警察の場合は大学病院などに解剖を委託していることが多く、佐賀県警の委託先は佐賀大学医学部附属病院のみで、解剖医は1人しかいないということです。今回の事件では土日の関係で都合が合わなかったこともあり、解剖が行われたのは3日後の13日。それと時を同じくして、容疑者の男が自首してきたと県警は説明しています。
元埼玉県警捜査1課刑事 佐々木成三氏:「殺人事件として認定するのが遅れたというのは、かなり捜査として後手に回ったというのは否めない。今回に関しては警察は検証すべきかなと思う。これが殺人事件として断定できなかった、どこで断定できなかったのか」
一方、元徳島県警捜査1課の警部で、犯罪コメンテーターの秋山博康さんは…
元徳島県警捜査1課警部 犯罪コメンテーター・秋山博康さん:「ハンマーで頭部を殴打した場合は、頭部の損傷がある。特に頭頂部にハンマーで殴打された傷は事件性を考えないといけない。つまづいて転倒してけがする場合もあるが、頭頂部はまずありえない」
自身の経験から頭頂部の損傷はまず事件を疑うと話す秋山さん。今回、被害者の死因は頭頂部外傷性くも膜下出血でした。また、秋山さんは早期に分かっている範囲でのスピード感ある広報も重要と話します。
元徳島県警捜査1課警部 犯罪コメンテーター・秋山博康さん:「広報するタイミングというのは検討したと思いますけどね。広報が遅れたので被害が拡大したとか、二次被害があった場合も考えられる。注意喚起、住民の不安を解消するためにも、広報のスピード感というのも検討される」
男性:「不安ですね、近所の方も。4日あとに、実は殺されていたと言われても」
女性:「目撃者もいないからとそうなったらしいけど、そういう事件あったらすぐ報道してもらいたい」
被害者の女性が殺害されたのは9月10日昼すぎ。当時、悲鳴を聞いた近所の住民が頭から血を流して倒れている被害者を発見して通報しました。警察は「目撃者がいなかったほか、刺し傷や凶器が周囲になく殺人と断定できなかった」などとして公表せず、あくまで変死事案として捜査を進めていました。そして事件から3日後、自首してきた大学生の男を逮捕、その翌日に初めて事件が公になりました。
結果的には自首してくるまでの3日間、警察以外が事件を把握しないまま、容疑者は逃走していたことになります。
男性:「発表が遅れたということは、初動捜査そのもの遅れたということ。凶悪犯、今回の場合は殺人事件ということで、犯人が野放しになっている期間が4日ぐらいあったと。殺人なのか事故なのか分からないときというのは、少なくとも殺人を疑った上で初動捜査を行うのが基本ではないかと」
一方、専門家は…
元埼玉県警捜査1課刑事 佐々木成三氏:「死因が分からない限りは、やっぱり殺人事件としては断定できない。そういったことが広報できないというのは実際大いにある。ただ、やっぱり広報しなかったということは、周囲の住民に対しては不安を覚えさせるようなことなのかなというふうには結果的に思う」
元埼玉県警捜査1課の刑事、佐々木成三さんは今回の事件で発表が遅れた理由の1つとして、地方警察の司法解剖の体制を指摘します。事件事故両方の可能性があるとき、死因を特定するために行われるものです。
元埼玉県警捜査1課刑事 佐々木成三氏:「司法解剖に関しては、司法解剖を委託する大学病院の体制にもよるので、警察の都合だけには合わせることはできないので、大変難しいところ。その委託する大学の日程に合わせなければいけませんので、それで司法解剖が遅れるということは許容の範囲」
都市部の警察が自前の監察医を持っているのに対し、地方の警察の場合は大学病院などに解剖を委託していることが多く、佐賀県警の委託先は佐賀大学医学部附属病院のみで、解剖医は1人しかいないということです。今回の事件では土日の関係で都合が合わなかったこともあり、解剖が行われたのは3日後の13日。それと時を同じくして、容疑者の男が自首してきたと県警は説明しています。
元埼玉県警捜査1課刑事 佐々木成三氏:「殺人事件として認定するのが遅れたというのは、かなり捜査として後手に回ったというのは否めない。今回に関しては警察は検証すべきかなと思う。これが殺人事件として断定できなかった、どこで断定できなかったのか」
一方、元徳島県警捜査1課の警部で、犯罪コメンテーターの秋山博康さんは…
元徳島県警捜査1課警部 犯罪コメンテーター・秋山博康さん:「ハンマーで頭部を殴打した場合は、頭部の損傷がある。特に頭頂部にハンマーで殴打された傷は事件性を考えないといけない。つまづいて転倒してけがする場合もあるが、頭頂部はまずありえない」
自身の経験から頭頂部の損傷はまず事件を疑うと話す秋山さん。今回、被害者の死因は頭頂部外傷性くも膜下出血でした。また、秋山さんは早期に分かっている範囲でのスピード感ある広報も重要と話します。
元徳島県警捜査1課警部 犯罪コメンテーター・秋山博康さん:「広報するタイミングというのは検討したと思いますけどね。広報が遅れたので被害が拡大したとか、二次被害があった場合も考えられる。注意喚起、住民の不安を解消するためにも、広報のスピード感というのも検討される」
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