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“紙飛行機が大好き”9歳で亡くなった息子を偲んで…5月8日は「紙飛行機の日」【佐賀県】
2023/05/08 (月) 18:40

きょう5月8日は折り紙ヒコーキ協会が制定した「紙飛行機の日」です。この日に定められたのには5(ゴー)8(ハイ)という語呂合わせのほかに、9歳で亡くなった佐賀市のある男の子が深く関わっています。
【井上真理子さん】
「健史が好きだった紙飛行機をどこかで誰かが折って飛ばしてくれているんだっていう思いがあるとすごくうれしくて、悲しい命日じゃなくてうれしい気持ちになれる。健史をまた身近に感じられる」
6日、佐賀市で開かれた紙飛行機の大会「たけし杯」。
「たけし杯」と名づけられたのには、紙飛行機が大好きだった、ある男の子の存在がありました。
井上健史君。1993年3月、父・英史さん、母・真理子さんの長男として生まれました。両親の愛情を受けて育った健史くん。2歳のとき、白血病であることが分かり闘病を続けましたが、2002年5月8日、9歳でこの世を去りました。
【井上真理子さん】
「9年間、彼は彼なりに一生懸命生きて楽しんで、飛行機のように空に飛んでいったんだなぁって思ってます」
紙飛行機が大好きだった健史君。当時、家族ぐるみで付き合いをしていた折り紙ヒコーキ協会の働きかけで健史君の命日は2017年に「紙飛行機の日」となり、次の年、健史くんの名前がついた紙飛行機大会が開かれました。その名も「たけし杯」。
【井上英史さん】
「当事者の私たち親にとっては画期的な奇跡みたいなもので」
【井上真理子さん】
「体中の血液が逆流しそうなぐらいびっくりしました」
自身も折り紙ヒコーキ協会の九州支部長を務めている父の英史さんは、健史くんへの思いのほかに大会を開催する意義をこのように話していました。
【井上英史さん】
「たった1枚の紙を折って、そしてそれが自分が折った飛行機がものの見事に飛ぶ瞬間っていうのを、あの感動っていうのをね子供たちに味わってほしいわけですよ」
コロナ禍を経て5年ぶりの開催となった「たけし杯」。当日、会場には子供から大人までおよそ100人が集まり、紙飛行機を飛ばしました。
【参加者】
「紙飛行機を作っていっぱい飛ばして、長く飛ばしたりいっぱい飛ばして楽しかった」
【参加者の父親】
「大人になっても(紙飛行機)楽しいんだなと思って。長い時間飛ばしてみたりとか上手な人もいて難しいんだなと思いましたね」
楽しそうに紙飛行機を折って飛ばす参加者を見た健史くんの両親は、幼い健史くんとの思い出を重ね合わせました。
【井上真理子さん】
「(参加者が)親子連れで来てあって、あぁ、ああやって健史と一緒に折って遊んだなぁと思いながら昔の自分を見ているようなかんじでした。楽しいひとときをありがとうございました」
【井上英史さん】
「予想以上にたくさん来ていただいて本当に感謝してます。喜んでいる子供たちの笑顔が私たちの最大の贈り物。そして健史からの贈り物かなと思ってます。折り紙ヒコーキ協会のバックアップを受けてですね末永く細く長くやっていけたらと思ってます」
9年間という短い人生を精一杯駆け抜けた健史くん。紙飛行機が大好きだった健史くんはたくさんの人たちの笑顔をきょうも空から見守っています。
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