2023/09/12 (火) 18:14

今週は厚労省が定めた自殺予防週間です。去年、県内で自殺をした人は144人と2年連続で増加しました。学生や若者の自殺が深刻な問題となっている中、県内の高校生が動画を制作し、同世代に向けたメッセージを発信しています。

「一緒食べよう」

「あなたの勇気で支えてほしい」

30秒の動画には一人のクラスメイトに勇気を出して話しかける高校生の姿が描かれています。

【愛純百葉さん】
「“その子が生きる力になったらな”というのを表現できたかな」

脚本から主演まで務め動画を制作した愛純百葉さんです。
現在、県内の高校に通いながら役者や監督の活動に励んでいます。
今年8月、全国の学生を対象に自殺対策にまつわる動画コンテストが開かれ、応募された138作品のうち愛純さんは優秀賞に選ばれました。
高校生としては唯一の受賞です。

心配してくれる人がそばにいることで救いになると、わかりやすく伝えていることが評価されました。

【愛純百葉さん】
「自殺をしようかなと考えてしまっている人が見た時にどうやったら傷つけないように工夫して見せられるかと考えて作った」

10代から30代の若者の死因で最も多いのが“自殺”
県警察本部によると去年1年間の県内の自殺者144人のうち約3割にあたる39人が10代から30代でした。

愛純さんも実際に友人から相談を受けた経験があると話します。

【愛純百葉さん】
「絶対自殺はしちゃダメだよと友達に言ったこともある。結構…(自分に)近いこととして考えないといけないと思って胸が苦しくなったり、びっくりしたこともある」

「同世代だからこそ、伝えられるメッセージはないか」
自らメガホンをとった愛純さんは約4カ月かけて動画を制作。
愛純さんはラスト5秒間に“ある願い”を込めました。

【愛純百葉さん】
「誰かを支えたり、支える側にもなってほしい。人に頼れるようになってほしいと思うので勇気をもって人に話しかけるとかそういうことができたらいいなできる人が多くなったらいいなと思っています」

厚労省や県などは「悩みを抱えていたら一人で抱え込まずに専門の相談員などに相談してほしい」と呼びかけています。
相談窓口は24時間態勢の「佐賀いのちの電話」や午後11時から午前5時の夜間に対応している「県自殺予防夜間相談電話」です。

【佐賀いのちの電話】0952-34-4343
【県自殺予防夜間相談電話】0120-400-337