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50年経っても着工に至らず…城原川ダム 翻弄されてきた水没地区の住民の思いは【佐賀県】

2023/11/21 (火) 18:12

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城原川ダムの建設をめぐり半世紀以上に渡り翻弄されてきた水没予定地の住民たちはいまどのような思いを抱えているのか取材しました。

【松永哲至さん】
「つくるって言ってつくらないって言ったりそれが50年くらい続く」

脊振山から有明海に注ぐ城原川の上流・神埼市脊振町広滝。
ここに半世紀以上前からダムの建設が計画されています。城原川ダムです。
1971年に国の予備調査が始まり建設が決まったものの2009年の政権交代によりダム事業が見直され白紙に。
その後、再び検討され下流域の水害対策を目的に総事業費485億円をかけ建設が決まりました。しかし、今なお着工には至っていません。
水没予定地の50世帯121人の住民は半世紀にわたり翻弄されてきました。

【松永哲至さん】
「のんきに生活すると思っていたけどところがダムが…つくるって言ってつくらないって言ったりそれが50年くらい続く、ここに住んでいる人は迷わされて計画できない」

水没予定地の政所地区に住む松永哲至さん85歳。
この地区で育った松永さんは仕事で県外に出たものの地元が一番だと25年ほど前に妻の千恵子さんと戻り住み続けてきました。

【松永哲至さん】
「ダムができて良いところに出ていくという考えもある、でもこれだけ歳いってからだとそういう考えも持てなくなってきた、もう移転して家を建ててそこで生活するということはちょっと考えられない」

住民を苦しめているのは移転のことだけではありません。
松永さんは家の壊れた垣根を作り替えたいと思いながらもダムの着工がいつになるのか予想できないため家の修繕もできず困っていると話します。

【松永哲至さん】
「住民は頭を痛めている、でも自分ではどうにもできなくて」

【梅崎哲夫さん】
「先祖代々から引き継がれてきた土地・山・自然・環境を考えるとさびしい面がいっぱいある、そしてこれからの生活が本当にどういう生活になっていくのかと不安でいっぱい」

同じ政所地区に暮らす梅崎哲夫さん・伸子さん。
定年退職後、伸子さんの実家へ戻り約15年。
移転への不安と思い出が詰まったこの家を離れることへの寂しさが溢れます。

【梅崎伸子さん】
「やはり色々なことがあったなと子供達がまだ小さいときここで餅つきしたねとかそういう思いが出てきた、涙なんて出たことなかった今まで、ただもう自分のことだけでどうなるだろうか、引っ越しするときどうだろうか、体は元気でいないととかそういう思いだったけどここでの子供達、孫たちとの生活それを思うとやはりじんとくる」

【梅崎哲夫さん】
「しかし涙ばかり流してはいられない、これから先の生活再建のことを真剣に考えないといけないから」

今年に入り、ようやく用地買収のための土地のランク分けが行われ国が補償基準額を示す段階になりました。
これまで住民の代表として思いを背負ってきた城原川ダム建設対策協議会の眞島修会長は、国の補償について現在の地価評価だけではなく翻弄されてきた住民の気持ちも加味してほしいと話します。

【眞島修会長】
「我々は財産もすべて無くさなければならない、それに対する補償が微々たる補償ではどうしようもない」

50年余りが経過してもいまだ続く城原川ダムの建設問題。
住民たちは生活再建へ向けより早い解決を願っています。

【眞島修会長】
「とにかく皆さんが一日でも早く安心した生活ができるような体制を私としては一日でも早く解決しないといけないという気持ちでいっぱい」

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