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“全国でも稀なケース” 県立大学設置場所に県の庁舎 関係者や将来の受験生から様々な反応【佐賀県】

2024/08/26 (月) 18:40

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続いては、県が開学を目指す県立大学について。定員約1000人の4年制大学で、7月、その設置場所が佐賀市の「佐賀総合庁舎」と発表されました。周辺には駅や商業施設があり、関係者や将来の受験生からは様々な反応が聞かれました。

【川野アナウンサー】
「交通量の多い国道34号線沿いに大学の設置場所となった佐賀総合庁舎があります。入ると見えてくる本館は改修して事務所などとして活用。その南側には駐車場と施設の一部があります。この施設は取り壊し、このスペースに新しい校舎を建設する計画です」

県立大学の設置場所となった、佐賀市の「佐賀総合”」。県税事務所や中部農林事務所など9つの組織が入る県の施設で、約230人が勤務しています。

【長野県立大学 田村秀教授】
「(県の)庁舎をというのは私の知る限りほとんどない。もしかしたら全国で本当に稀なケース」

こちらが上空からの映像。この約1.4ヘクタールが佐賀総合庁舎です。近くにはSAGAアリーナや佐賀市文化会館があり、佐賀駅からも徒歩圏内。県内では“都市部”と言えます。佐賀大学の学生は…。

【佐賀大学4年生】
「佐賀大学と比べて佐賀駅から近いので交通は便利。駅の近くなので家賃が高いのかなと思ったりする」
「遊べるところも多いし新しく出来た施設もある。暇はしないのかなというのはあるけど、佐賀大学みたいに周りの地域の人との繋がりが強くなれれば大学としていい場所になるのかなと」
「交通量が結構多いので、県内はもちろん県外の人からも知られるような場所になるのかなと」

県全体を4年間の学びのフィールドに、“理文融合型”を掲げる県立大学。
大学にはイベントホールやグラウンドを設けず、サンライズパークを含む様々な施設を活用する方針です。

【長野県立大学 田村秀教授】
「立地の良さを最優先したのは良かった選択だったと思う。大学だけではなくいろんなところの施設を使うことで学びの場も広がる。そういう意味ではおそらく“最適”な場所」

また、周辺に集まる商業施設からも歓迎の声が。多くの大学生が住むことで、客としてはもちろん、アルバイトの増加も期待されています。

【ゆめタウン佐賀 日焼政美支配人】
「いま非常に採用難になっている。特に夕方とか夜のアルバイトが非常に今集めるのが困難な状況。そのあたりは一番期待度が大きい。(大学が)1キロ圏内になるのでたくさん来ることを期待している」

こちらのカフェでは、来年の春、大学生と高校生のスタッフ6人全員が卒業。人材の確保には常に頭を悩ませています。

【マザーリーフゆめタウン佐賀店 犬塚芳伸店長】
「近くにできることによって雇用が生まれたり客が増えたり、すごく喜ばしいことかなと思う。大学生の期待度はすごく高い。うちとしては」

こちらは、中学生が多く通う個別指導の塾。もし、県が目指す2028年度に大学が開校すれば、いまの中2・中1が受験期を迎えます。

【中学1年生】
「(県立大に)入ってみたいと思った。都会はこわいから、田舎がいいなと…」
【中学2年生】
「(家から)近くて通いやすいという点で選択肢に入ってくると思う。(将来は)県庁とか市役所での仕事に就きたい」

一方、県立大学をめぐっては、“誘致合戦”も。これまで13の市町が手を上げていました。

【神埼市 實松尊徳市長】
「こちらが神埼駅。神埼駅から歩いてすぐ東の、このあたりの土地を今回、候補地として提案した。やはり大学の誘致は非常に大事な取り組みだろうと」

このうち、神埼市が提案していたのは約3.5ヘクタールの農地。駅のすぐ隣という“立地の良さ”などをアピールしていました。
大学の誘致は、「人口が減少する中、まちの活性化に繋がる」と大きな期待を寄せていました。

【神埼市 實松尊徳市長】
「誘致をしていた立場としては残念。総合的な観点から判断されたと思っているので、ここは気持ちを切り替えて次なる神埼市としての(地域)活性化策を考えていきたい」

一方、県は、学生がフィールドワークなどを行う「活動拠点」を各市町に設置したい考えです。

【落合裕二副知事】
「いろんなところに学生が打ち合わせをしたり作業をしたり。そういう拠点を設けていきたいと思っているので、(市町に)相談をしていきたい。いろんなパターンがありうるので、地域地域に応じたやり方を考えていきたい」

大学の設置に向け、直近の課題は9つの現地機関と公用車53台の移転先の確保。1箇所ではなく、分散して移転する見込みです。

【落合裕二副知事】
「まずは今回の総合庁舎の移転をスムーズに進めるというのが当面の課題として重要。それと合わせて施設整備に向けて設計・整備の予算を確保して進めていく。できるだけ早く我々としては県民に県立大学を届けたい」

現在、県内の4年制大学は佐賀大学と西九州大学の2つのみ。全国で最も少なくなっています。県は、早ければ9月議会に大学の設計費などの予算案を提出する方針です。
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