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引退した競走馬のこと知って 寿命を全うできるのは“1%”とも【佐賀県】
2025/03/10 (月) 18:40

競走馬のうち20~30年の寿命を全うするのは1%と言われる中、引退した競走馬を引き取り世話をしている団体が江北町にあります。ウマと人との触れ合いを作り、馬の魅力を地域の人たちに知ってもらうことに取り組む男性を取材しました。
【永松良太さん】
「彼がいなくなった意味みたいなものをより良いものにしていけるんじゃないかなと思って。そういう意味もあって今回3月9日にUMACONNECTIONっていう名前で引退競走馬支援のイベントをさせていただくようなことになった」
9日に江北町で開かれたイベント「UMA CONNECTION」。その名の通り、ウマと人とをつなぐことがテーマです。
会場では写真を撮るなどして、ウマとふれあったり、ウマにまつわる店が並ぶ「ウマルシェ」など多くの催しでにぎわいました。
【女性】
「とてもうれしかった。こういう経験がないので」
「午年なのでウマには余計に親近感を感じている。ウマの目きれいだしスタイルもいい」
【女の子】
「初めて触ったときと(比べて)変わったなと思った。保育園でもさわったことある」
この日のメインイベントは走るウマの上から矢を打ち、的に当てる「流鏑馬」。
江北町では江戸時代に上小田の神社・天子社で、200年近くにわたって流鏑馬が継承されてきましたが、時代の変遷とともに歴史が途絶えていたのを2014年、144年ぶりにウマを止めた形で復活。
そしてこの日、155年ぶりに走る馬から矢を放つ本格的な流鏑馬が披露されました。このウマは元競走馬で、乗っているのは江北町で引退した競走馬を支援している「CLUB RIO」の代表理事永松良太さんです。
【永松良太さん】
Q:ウマの魅力とは?「言葉でないコミュニケーションを取れるところ。自分と向きあいながらウマと対話することによってすごく関係性が深くなるところ。心でコミュニケーションを取れるというところがやっぱりウマの一番の魅力」
永松さんは競走馬を育成するゲームをきっかけにウマに興味を持ち、当初は騎手を目指していましたが背が高く身長の基準を満たせず断念。厩務員として競走馬を支えていました。
【永松良太さん】
「自分の担当する馬がレース中に怪我をしてしまいまして戻ってこれなくなったり。そこで競走馬が置かれている現状を知ることになって」
JRAなどによりますと、2024年は7900頭あまりのサラブレッドが生まれた一方、引退や地方競馬への移籍などでJRA所属の競走馬のうち、約5500頭が登録を抹消されています。繁殖馬や乗馬、ホースセラピーとして次のステージが用意されているのは一握りで、永松さんによるとほとんどのウマは最終的に食肉処分されるか、所在不明となり生涯を全うすることは少ないといいます。
【永松良太さん】
「引退した馬たちがその後セカンドキャリアとして道が狭いところになってるっていう部分に問題意識を持ちまして、地元江北町でCLUBRIOを立ち上げようと考えた」
CLUB RIOには現在、競走馬を引退した2頭と、1頭のポニーの合わせて3頭がいます。このほか、永松さんは競走馬を一時預かって、心身ともリフレッシュさせる事業にも取り組んでいて、現在厩舎では5頭が静養しています。
CLUB RIOに最初にやってきたウマは競走馬を引退し、県内の牧場で流鏑馬のウマとして永松さんとともに活動していたマックスでした。
マックスはCLUB RIOで16年間過ごし、去年3月、ウマとしては高齢の30年の寿命を全うしました。
【永松良太さん】
「(喪失感)ないといえば嘘になりますね。時々彼が夢に出てきたりもしますし、落ち込むなと自分を励ましてくれているので落ち込むことはないんですけど」
イベントが開かれたきのう3月9日はマックスの命日でもありました。
【永松良太さん】
「彼がいなくなった現実を行動によって明るい方向に持っていけたら彼がいなくなった意味みたいなのがより良いものにしていけるんじゃないかなと思って」
永松さんは人とウマがともに生きる未来のため、地域の中でウマが活躍できる場所や役割を作ることで「ウマへの恩返しをしたい」と話します。
【永松良太さん】
「人生の喜怒哀楽は自分の場合はウマを通じて教えていただいたところもある。ウマたちに自分が何ができるかなというところで恩返しが少しでも。まだ叶っていないですけれどね。叶えばいいなと思っている」
【永松良太さん】
「彼がいなくなった意味みたいなものをより良いものにしていけるんじゃないかなと思って。そういう意味もあって今回3月9日にUMACONNECTIONっていう名前で引退競走馬支援のイベントをさせていただくようなことになった」
9日に江北町で開かれたイベント「UMA CONNECTION」。その名の通り、ウマと人とをつなぐことがテーマです。
会場では写真を撮るなどして、ウマとふれあったり、ウマにまつわる店が並ぶ「ウマルシェ」など多くの催しでにぎわいました。
【女性】
「とてもうれしかった。こういう経験がないので」
「午年なのでウマには余計に親近感を感じている。ウマの目きれいだしスタイルもいい」
【女の子】
「初めて触ったときと(比べて)変わったなと思った。保育園でもさわったことある」
この日のメインイベントは走るウマの上から矢を打ち、的に当てる「流鏑馬」。
江北町では江戸時代に上小田の神社・天子社で、200年近くにわたって流鏑馬が継承されてきましたが、時代の変遷とともに歴史が途絶えていたのを2014年、144年ぶりにウマを止めた形で復活。
そしてこの日、155年ぶりに走る馬から矢を放つ本格的な流鏑馬が披露されました。このウマは元競走馬で、乗っているのは江北町で引退した競走馬を支援している「CLUB RIO」の代表理事永松良太さんです。
【永松良太さん】
Q:ウマの魅力とは?「言葉でないコミュニケーションを取れるところ。自分と向きあいながらウマと対話することによってすごく関係性が深くなるところ。心でコミュニケーションを取れるというところがやっぱりウマの一番の魅力」
永松さんは競走馬を育成するゲームをきっかけにウマに興味を持ち、当初は騎手を目指していましたが背が高く身長の基準を満たせず断念。厩務員として競走馬を支えていました。
【永松良太さん】
「自分の担当する馬がレース中に怪我をしてしまいまして戻ってこれなくなったり。そこで競走馬が置かれている現状を知ることになって」
JRAなどによりますと、2024年は7900頭あまりのサラブレッドが生まれた一方、引退や地方競馬への移籍などでJRA所属の競走馬のうち、約5500頭が登録を抹消されています。繁殖馬や乗馬、ホースセラピーとして次のステージが用意されているのは一握りで、永松さんによるとほとんどのウマは最終的に食肉処分されるか、所在不明となり生涯を全うすることは少ないといいます。
【永松良太さん】
「引退した馬たちがその後セカンドキャリアとして道が狭いところになってるっていう部分に問題意識を持ちまして、地元江北町でCLUBRIOを立ち上げようと考えた」
CLUB RIOには現在、競走馬を引退した2頭と、1頭のポニーの合わせて3頭がいます。このほか、永松さんは競走馬を一時預かって、心身ともリフレッシュさせる事業にも取り組んでいて、現在厩舎では5頭が静養しています。
CLUB RIOに最初にやってきたウマは競走馬を引退し、県内の牧場で流鏑馬のウマとして永松さんとともに活動していたマックスでした。
マックスはCLUB RIOで16年間過ごし、去年3月、ウマとしては高齢の30年の寿命を全うしました。
【永松良太さん】
「(喪失感)ないといえば嘘になりますね。時々彼が夢に出てきたりもしますし、落ち込むなと自分を励ましてくれているので落ち込むことはないんですけど」
イベントが開かれたきのう3月9日はマックスの命日でもありました。
【永松良太さん】
「彼がいなくなった現実を行動によって明るい方向に持っていけたら彼がいなくなった意味みたいなのがより良いものにしていけるんじゃないかなと思って」
永松さんは人とウマがともに生きる未来のため、地域の中でウマが活躍できる場所や役割を作ることで「ウマへの恩返しをしたい」と話します。
【永松良太さん】
「人生の喜怒哀楽は自分の場合はウマを通じて教えていただいたところもある。ウマたちに自分が何ができるかなというところで恩返しが少しでも。まだ叶っていないですけれどね。叶えばいいなと思っている」
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